こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

とても強い陽射しの降り注ぐ休日の午後となりました

 

二十四節気では、昨日より「大暑(たいしょ)」となっています
文字どおり、1年のなかで最も暑い時期といえそうです

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

 

欧米などを中心に報告が相次ぐ「サル痘(とう)」について、WHOは「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言しましたね

 

日本国内は、新型コロナウイルス感染の第7波に入っている状況であるのに、今度は「サル痘」とは・・・と心配されている方も多いことかと思います

 

このサル痘の病原体は・・・ポックスウイルス科オルソポックスウイルス属のウイルスになります

 

ポックスウイルス科に属するウイルスは線状の2本鎖DNAをゲノムとして持つ「DNAウイルス」となります

 

ウイルスの増殖は他のDNAウイルスと異なり、宿主細胞の細胞質内で行われるので、宿主の細胞の核には影響を与えないと考えられます

 

このポックスウイルス科オルソポックスウイルス属に分類されるものが、「天然痘(てんねんとう)」になるわけです

 

もちろん、1980年5月にWHOは、天然痘の世界根絶宣言を行っており、それ以降は、これまでに世界中で天然痘患者の発生はないとされています

 

「サル痘」の英語名では「Monkeypox」ですが、実際にはいろいろな哺乳類(ほにゅうるい)の動物に感染することが知られています

 

そのなかで、感染する動物で最も多いのが、ネズミ(げっ歯類)なのだそうです

「サル痘」ウイルスが見つかったのは1958年であり、ヒトへの感染は、今回がはじめてではなく、1970年だそうです

 

最近では、2018年に3人の英国人が「サル痘」に感染した記録があるそうです

 

では、「サル痘」の症状は、どのようなものなのでしょうか?

潜伏期間は、平均7〜14日程度だそうで、発症したときの症状は・・・熱、頭痛、筋肉痛、リンパ節の腫れなどが出現し、数日後に

さまざまな大きさの発疹が出てくると報告されています

 

最初は顔面の皮疹から始まり、顔に水疱(すいほう)が出現し身体に広がるが、2~4週間で自然に治癒するという経過をたどることが多いのだとか

 

致死率は天然痘よりは低いものの、1%から最大で10%に達すると報告されているのですね

 

感染経路は、以下のとおりです

感染した人や動物の皮膚の病変・体液・血液との接触(性的接触を含む)、患者との接近した対面での飛沫への長時間の曝露、患者が使用した寝具等との接触等により感染するのだそうです

 

診断は・・・水疱や膿疱の内容液や蓋、あるいは組織を用いたPCR検査による遺伝子の検出などだそうです

 

なかなか、厄介(やっかい)なものになるかも・・・なんて思いますね

 

素敵な週末をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

 

(参考)

1)サル痘について;厚生労働者

2)神戸大学感染症内科教授 岩田健太郎先生の著書 など

 

<ブログ後記>7月26日

 

今回は「サル痘」の話題とさせていただきました。

本文の方を書いたのは、24日なのですが・・・翌日には、日本国内で初めての感染者が報告されたという報道がありまして、報道も多くなっていますね。

 

米国のCDC(疾病予防管理センター)の情報によりますと・・・

「サル痘」の流行は、7月15日までに62の国と地域で確認され、感染者は1万2333人に上っているそうです。

 

さらにこのCDCの予測では、「8月にかけて感染者はさらに増加する」との見方があるそうです。

 

世界保健機関(WHO)が、7月23日、サル痘について「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言したのには、上記のような背景もあるのかもしれません。

 

この23日の「サル痘」の流行の状況を確認してみますと・・・欧米を中心に感染が広がっていた「サル痘」の感染は・・・24日時点でシンガポールや台湾、韓国、インドなどのアジア地域を含めた、74カ国・地域で1万6,500人の感染が確認されたという報道もありました。(NNAアジア経済ニュースより)

 

そろそろ、日本国内にも・・・と思っていたら・・・というわけですね。

 

海外の論文に目を通してみますと・・・次のように記載されています。いくつかの記載を抜き出してみますと次のようになります。

 

「サル痘ウイルス」は、ポックスウイルス科、オルソポックスウイルス属の一種である。

 

この属にはさらに、バリオラウイルス、ワクシニアウイルスなどが含まれます。「天然痘」の原因となった「バリオラ・ウイルス」は、封じ込め戦略の成功、動物や環境にウイルスのレボアが存在しないこと、非常に有効なワクチンの使用などが相まって、最終的に病気として根絶されました。

 

「サル痘ウイルス」は、天然痘の原因ウイルスであるバリオラウイルスほど致死率が低く、感染力も強くないが、サル痘ウイルスがより効率的にヒトの病原体となることが懸念されている。

 

サル痘感染症の臨床的特徴としては・・・

 

一般的には、感染した動物(げっ歯類)との密接な接触によってヒトに感染すると考えられています。例えば、感染した動物を扱ったり食べたりする際に、皮膚を切開することで感染するということが報告されていました。

 

しかし、その後、米国で発生したヒト「サル痘」の事例では、感染動物からヒトへの呼吸器感染が可能であることが明らかになったものもある(11)。同様に、ヒトからヒトへの感染も、呼吸器飛沫を介して起こるものがあると考えられているそうです。

 

典型的な症状についても、次のように報告されています。

曝露・感染後、10〜14日程度の潜伏期間があり、その後、2日程度の前駆期があります。

 

前駆期(発疹が出る前の期間)には、感染者は発熱、悪寒、倦怠感、頭痛、背部痛、咽頭痛、息切れ、リンパ節の腫脹などがあることが多いそうです。

 

顎下腺、頚部、鼠径部のリンパ節腫脹は、ヒトのサル痘感染の約90%に見られる・・・と述べられています。

 

論文のすべてをご紹介するのは無理なので、またの機会にさせていただきますが・・・

 

臨床的な特徴がわかっていることなどもあり、米国のバイデン政権は、「サル痘」について、米国で「封じ込めは可能」としているのですね。

 

もちろん、「検査」と「ワクチン接種」を加速させ、最終的に「サル痘」を根絶させる・・・としています。

 

・・・といろいろとご紹介してきたのですが・・・「サル痘」などと疾患名は不気味(ぶきみ)なのですが・・・現時点では不安に思う必要はないのではないか・・・と考えています。

 

その根拠は・・・「サル痘ウイルス」は、天然痘の原因ウイルスであるバリオラウイルスほど致死率が高くないし、感染力も強くない・・・という記載だけなのですが・・ね。

 

ただし、今年の秋〜冬にかけて、どのような作戦で感染症に対応

していくのか?を考えておいたほうがよいかもしれませんね

 

今回も最後までお読みいただきまして

ありがとうございましたお願い

 

(参考)

Monkeypox virus and insights into its immunomodulatory protein

Review

Jessica R Weaver et al. Immunol Rev. 2008 Oct.

 

 

         (以前のphoto: 筆者撮影)

 

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

 

早いもので、7月も半ばを過ぎましたね

暦の七十二候(しちじゅうにこう)では、「鷹乃学習(たかすなわちわざをならう)」となっています

 

鷹の子どもが飛ぶことを覚える季節・・・という意味だとか

 

「鷹」にまつわる話と言いますと・・・ギリシア神話では、娘を亡くし、嘆き悲しむダイダリオーンという人物が「鷹」に変えられたというものがありますね

 

ダイダリオーンは、気性(きしょう)が激しかったので、「鷹」も攻撃性が高くなったそうでうs

 

皆様の体調は、いかがでしょうか?

 

           image

 

 

さて、今回は「新型コロナウイルス」の話題にしたいと思います

 

今年の4月のことですが・・・南アフリカ共和国の解析機関を率いるトゥリオ・デオリベイラ氏が、コロナウイルス・オミクロン変異株の遺伝子解析を通じ2つの新たな亜種が見つかったと報告をしています

 

これらのの亜種は「BA.4」「BA.5」と名付けられたというニュースがありました

 

これは、「ブルームバーグ」のオンライン記事なのですが、この時点では南アフリカで感染は急増していないと先にあげたトゥリオ・デオリベイラ氏は、コメントをしています

 

 

一方、日本国内では・・・昨日の7月16日は、全国で11万675人の感染が発表されています。これまでで最も多かったことし2月5日の10万4169人を超えて最多になるとか

 

原因となるウイルスは、前述した感染力が強いオミクロン株の亜種「BA.5」であるとされていますね

 

水面下では、「BA.4」も増えているのですが、「BA.5」の増加の方が大きい状況になっているようです

 

重症者は増加しない・・・という意見もあるようなのですが・・・

次のようなレポートもあります

 

東京大学医科学研究所の教授である「佐藤 佳」先生は次のように述べていますね

 

1)『BA.5』はデルタ株が持っていた「L452R」という特徴的な変異を持っている

 

2)デルタ株が持っていたような肺で増えやすい特性を獲得した「オミクロン株」 

 

3)これまで主流だった「BA.2」よりも、「ウイルスが肺で増えやすい」可能性があることが最新の研究で分かりました。 

 

4)ヒトの肺の細胞を使って実験をしたところ、オミクロン株の「BA.5」は、「BA.2」と比べてウイルスが18.3倍増えていたことが分かった

 

「佐藤 佳」教授は、あくまでも動物実験などの結果としながらも、「感染力に加えて病原性も高い可能性がある」とコメントをしています

 

「海の日」を明日に控えているわけですが・・・少し警戒が必要なのかもしれませんね

 

素敵な休日を・・・そして、1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

 

< ブログ後記  >7月19日

 

梅雨(つゆ)があけているというのですが、お天気のすぐれない日が続いています。

 

しかしながら、今日の午後からは診察室から蝉(せみ)の鳴き声が聞こえました。

 

本格的な夏の季節まで、あとわずかといったところでしょうか。

 

 

さて、今回は新型コロナウイルスの亜種「BA.5」についてのお話をさせて頂きました。正直なところ、新型コロナウイルスに関する話題は、あまり気がのらないのですが・・・ね。

 

今年の6月末、CNNは 欧州で新型コロナウイルスの症例数が急増していることを伝えていたのです。

 

欧州疾病予防管理センター(ECDC)の発表として、オミクロン株の変異系統「BA.4」と「BA.5」がEU諸国で主流株となっており、今後、症例数が急増するとの見通しを示していたのですね。

 

なので、こうした感染の涙が日本国内にも達したと考えれば、不自然なことではないのかもしれません。

 

数日前のデータですが、実際に各国の新型コロナウイルスの感染者の数と亜種「BA.5」の割合が報告されています。

 

       (共同通信社より:図はお借りしました)

 

現在、各国における新型コロナウイルス感染者の数が増加している要因のひとつが、“第6波”を引き起こしたオミクロン株の亜系統「BA.1」と比べ、感染力が約1.4倍強いとされる「BA.5」への置き換わりであるとされているのです。

 

この「BA .5」の特徴として、これまでの派生型に比べ、過去の感染やワクチン接種によってできた「免疫」をかいくぐる能力が高いことが報告されています。

 

このことは、6月末の時点でも先にあげた欧州疾病予防管理センター(ECDC)は、次のようにも発表しています。

 

オミクロン株の亜種「BA.4」と「BA.5」は、それまでの系統よりも感染力が強く、免疫をかわす能力が高いことが研究で示されている。

 

過去に他の亜種に感染していても感染する可能性があるというのは、少し驚いたのですが・・・

その後のBBCの記事によれば、「BA.5」は、オミクロン株のほかの種類に最近感染したばかりだという人も、感染するようだと述べています。

 

では、感染力が高いのは仕方がないとして、「BA.5」は重症化するのか?・・・という疑問は、誰もが持つ疑問となりますよね

 

なぜか?・・・と言いますと、本文内でもご紹介しましたが・・・「BA.5」は、デルタ株が持っていた「L452R」という特徴的な変異を持っているわけです。

 

なので、これまでの「オミクロン株」では、あまりなかった「肺炎」などを生じ、重症化するのではないか?・・・と心配されているのですね。

 

しかしながら、現時点では・・・「BA.5」が必ず肺炎などの重症化を起こすというわけでない可能性もありますね。

 

今後の「重症者・死亡者」の推移を見ていく必要があるのだと思います。

 

もし、仮に「BA.5」もこれまでの「デルタ株」や「オミクロン株」と同程度だと過程すれば・・・60歳未満ではインフルエンザ(ウイルス)と同等の重症化率・死亡率となる可能性が高いそうです。

 

ただし、60歳以上ではインフルエンザよりも重症化率・死亡率は高くなる可能性があると考えてもよいのかもしれませんね。

 

         (図はお借りしました)

もちろん、この表には、新型コロナウイルスの後遺症の残る割合は含まれていないわけですが・・・

 

感染後の後遺症については、英ロンドン大キングスカレッジのチーム

が既に次のようなデータを発表しています。

 

英国でオミクロンが流行の主流となった2021年12月~22年3月の「後遺症発生率」は、4.5%だったのに対し、デルタが主流だった21年6~11月は10.8%とオミクロン流行期の2.4倍だった(共同通信より)と述べられています。

 

もちろん、「BA.5」もこれまでの「オミクロン株」と同じであるとは断言できないわけですが・・・ね。

 

 

こうした状況をふまえての質問です・・・

 

新型コロナウイルスは、ただの風邪(かぜ)になったのか?

 

この正確な答えが判明するのは、もう少しだけ先になるのかもしれませんね。

 

もし、あなたとその周りの人の年齢がとても若いなら、別かもしれないのですが・・・今は感染予防を淡々と実行していくのが最良の策ということになりそうです。

 

近畿大医学部の宮沢正顯(まさあき)教授(ウイルス感染免疫学)は、次のように産経新聞オンラインのインタビュー内で、次のように述べていらっしゃいます(一部を抜粋)

 

「・・・高齢者などにとってリスクは高まる。死者数が激増することはないが、入院者数は増えるし、既に医療現場は困っている。

 

(中略)

 

肺での増殖は、空気中を漂う微小粒子「エアロゾル」を吸い込むことでおきる。

 

他人との接触機会が増えていることに加え、猛暑で冷房を使用するため室内の換気が悪いことも感染を拡大させる背景の1つとみられる。人が集まる場所では換気や不織布マスクの着用を徹底し、ワクチンの追加接種などこれまでの予防策を徹底してほしい」

 

 

今回も最後までお読みいただきまして

ありがとうございました「お願い

 

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(筆者撮影)

 

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ
 
よく晴れた夏の空が広がっていますが、急な雨や雷雨に注意が必要なのだとか
 
夕方、涼しくなった頃に散歩をしてみると・・・虫の声は聞こえてくるのですが蝉(せみ)の声が聞こえないことに気がつきました
 
梅雨のあける時期が早すぎて、雨量が少なかったのが理由なのだそうです
 
その理由は、蝉は土の中で育ちますので、蝉(せみ)の羽化には気温の上昇だけでなく、まとまった雨が不可欠なのだそうです

 

しかし、本来の梅雨明けの平年値は、7月20日頃だそうですのですので、今後、雨が降ればその後に蝉(せみ)鳴き始める可能性があるのだとか

 

長い夏になりそうですね

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?

 

 

           (筆者撮影)

 

先日、面白いニュースがありました

 

2022年6月22日付の「Nature(ネーチャー)」という科学雑誌に次のような論文が掲載されたのですね

 

「がん細胞」は血液中を循環することで、体の別の場所へと転移することが知られています

 

 

 

では、転移はどういうタイミングで起きているのか?・・・という疑問から、科学的な検証(実験)がされたようです

 

その結果、ヒトが活動する時間帯よりも睡眠中に「がん細胞」が血管内に侵入する可能性が高い・・・という報告がされたのですね

 

この論文を書いたのは、スイス連邦工科大学チューリッヒ校(ETHZ)に所属するがん生物学者「ニコラ・アチェート」氏ら研究チームは、活動する時間帯よりも睡眠中にがん細胞が血管内に侵入する可能性が高いと報告をしたのですね

 

ここまでは、そうなのか・・・と納得される方もいらっしゃることと思いますが・・・上記のような所見を「CTC検査」で確認した・・・

と聞きますと・・・そんな検査があるの?と疑問を持たれる方も多かったのではないでしょうか?

 

この「CTC」は、<Circulating tumor cells>の略ですので、この「CTC検査」とは、「血中循環腫瘍細胞検査」ということになります

 

 

         (図はお借りしました)

 

上の図は、「癌の原発部位」から、どのようにして「転移巣」が生じるのか・・・を示しています

 

その過程は、以下のとおりとなります

 

①原発巣から周辺組織への浸潤・原発巣からの離脱

→②周囲リンパ管・血管へ侵入

→③リンパ流・血流内での生存

→④遠隔臓器の血管床への付着

→⑤血管からの脱出・遠隔臓器への侵入

→⑥遠隔臓器内での生着・増殖、

 

という複数のステップを経る必要があるのですね

 

こうした転移の過程で、血管内に侵入した癌細胞が「CTC」であるというわけです

 

では、どのような方法で、血液中の「癌細胞」を見つけるのか?・・・と疑問に思う方も多いと思います

 

「CTC」は、血液1 mlあたりに含まれる約数十億個の血球に対して、数個から数十個程度しか存在していないと言われています

 

これまでに、様々なCTC検出法が開発されてきた歴史があります

 

当院の「CTC検査」は、外部の研究機関である「(株)日本遺伝子研究所」に委託して、検査を行なっています

 

ここで、行われている検査方法は、次のようなものになります

 

「微小流路デバイス法(Microfluidic Chip)」という方法ですね


血液を流し、Microfluidicチップ にある「56,320個のtrapping chamber」に細胞を捕捉するのだそうです

 

 

          (図はお借りしました)

 

上記の③がその「trapping chamber」の断面となりますが、現在は改良されていまして、以下のような形となっているようです

 

(図はお借りしました)

 

ここに血液を流しますと・・・癌細胞(CTC)と白血球の変形特性が大きく異なりますので、癌細胞(CTC)のみが捕捉されます

 

白血球は変形特性が大きく・・・つまり、よく変形しますので、この穴の下部にある細くなっている部分を通り抜けることができます

 

しかしながら、癌細胞(CTC)は変形特性が小さい・・・細胞のサイズが大きいことに加えて、その柔軟性がなくなっており、変形しないことから、通過することができないのですね

 

 

 

微小流路デバイス法(Microfluidic Chip)はこの原理に基づいて設計されているのだそうです

 

          (図はお借りしました)

 

これが、JTKクリニックでも予約制で施行している「CTC検査」となります

 

 

この検査の結果で、アチェート氏ら研究チームは、活動する時間帯よりも睡眠中にがん細胞が血管内に侵入する可能性が高いという結果を出した・・・ということになりますね

 

では、眠らない方がよいのか?・・・というと、そうではなくて、検査の時間帯が午前中の早い時間にした方がよい・・・ということになりますよね

 

血液中に流れる癌細胞は壊れる(こわれる)可能性は、ほぼゼロとなりますので、時間が経てば・・・いずれ、新たな転移巣を生じさせることが考えられます

 

また、見方を変えれば「癌の早期発見」をするためにも、有用である可能性もありますね

 

例えば・・・ヒトの体内の臓器に癌が発生したとします

いつ、この癌が見つかるのでしょうか?

 

たいていの場合は、画像的な検査で見つかりますよね

 

具体的にお話をしますと・・・

CT検査などの画像検査では1cm以上、PET検査でも直径5mm以上にならないと検出は難しいとされています

 

それよりも、かなり早い段階で、CTCの数や濃度などでを計測することで、超早期に癌の発生の検知することも可能である・・・とも

考えられているのですね

 

もし、癌ができているのなら・・・私は少しでも早く知りたいですね

 

こちらは、地中の蝉(せみ)がいつ、地表に出てくるのか?・・・とのんびりと待つというわけには、いきませんからね

 

 

皆さまは、どのように考えますか?

 

 

それでは、素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

 

それでは、またバイバイ

 

< ブログ後記  >7月12日

 

夕刻から、都内は雨が降り出しています。

なんとも重苦しく感じる雨だなあ〜 と思いながらハンドルを握っておりました。

 

しかし、この雨が止む(やむ)頃には、蝉(せみ)が大空に飛び立てるかも・・・と考えたりもしました。

 

さて、今回は「CTC検査」についての話題とさせていただきました。

聞いたことがない・・・という方も多いことと思います。

 

癌細胞は、分裂を重ねて「がん腫瘍組織」となり、大きさが1〜1.5mm程度になると、栄養や酸素を得るために血管内へ浸潤すると言われています。

 

血管とつながると、がん細胞が血液中を巡りだし、遠隔地で定着するなどで転移をくり返します。

 

本文内でも触れましたが・・・CT検査などの画像検査では1cm以上、PET検査でも直径5mm以上にならないと検出は難しいため、言い方を変えれば、画像検査では異常のない時期であっても、近い将来に癌が発生する可能性が高いことを予測できるとも言えます。

 

もちろん、単に小さい穴をすり抜けることができなければ「癌細胞」であるとする単純なものでなく、「免疫染色」など複雑な検査を行った上で、これは「癌細胞」である・・・可能性が極めて高いと判断されるのですね。

 

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     ①        ②         ③

 

        (図はお借りしました)

 

上の図は、すべて癌細胞の形態を示しているのですが・・・次のようなことが知られています。

 

一般的な話として・・・癌細胞は本来、発生元である「上皮細胞」①の特徴を有していますが、浸潤能を獲得した悪性度の高いがんでは、しばしば上皮間葉転換(EMT:Epithelial-mesenchymal transition)と呼ばれる現象が生じ上皮細胞の特徴が失われていく③ことが知られています

 

①→②→③の順に悪性度が上がっていくとされますが、当院で採用している遺伝子研究所の「微小流路デバイス法」は、この3種類を分けることが可能である精度の高い検査となっています。

 

他に、どのような使われ方があるのか?・・・という例を海外の論文からご紹介したいと思います。

 

ステージIVの肺がん患者に「NK細胞の投与を行い、CTC検査を施行したレポートがあります。

 

この肺がんは、非小細胞癌というタイプです。

ステージIVのNSCLC患者31名の末梢血中のCTCの数を見ています。

 

「NK細胞療法」の投与1日前、投与後7日目と投与後30日目に測定をしていますね。

 

その結果は、どうなったのでしょうか?

 

CTCの数はそれぞれ

      投与1日前    18.11±5.813

      投与後7日目   15.13±5.984 

      投与後30日目   10.32±5.623  

 

となりまして、CTCの数は、時間の経過とともに有意に減少したとされています。

 

つまり、癌の治療の効果判定にも有用である可能性が高いということにもなりますよね。

 

今回も最後までお読みいただきまして

ありがとうございました。お願い

 

 

(参考) 

Clinical utility of circulating tumor cells; an update

Vasseur A, Kiavue N, Bidard FC, Pierga JY, Cabel L.Mol Oncol. 2021 Jun;15(6) 

 

(株)日本遺伝子研究所 資料など

 

        (以前のphoto: 筆者撮影)

 

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

7月の最初の休日の午後となっています

 

早くも夏本番の暑い日が続いていますので、お疲れの方もいらっしゃるのでは・・・

 

雲の多い休日となり、蒸し暑いのは変わらないのですが・・・強い陽射しがない分だけ、身体(からだ)は少しラクに思えます

 

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?
 

 

 

強い陽射しは本格的な「夏」の季節の到来を感じさせるものですがら、本来であれば大歓迎なのですが・・・

 

ちょっと、度を過ぎていやしないか・・・などと思っておりました

 

目に見えないのですが・・・当然ながら「紫外線」も強くなっていますね

 

直射日光を避けても襲ってくる「散乱光」…6月は真夏と同じ紫外線量 早めのケアを (FNNプライムオンライン) - Yahoo!ニュース

     (FNNオンラインより:図はお借りしました)

 

以前にもブログ内でお話をさせていただきましたが・・・日光が皮膚に及ぼす影響の大半は「紫外線」によるものなのです

 

その「紫外線」は・・・UVA(320~400nm),UVB(280~320nm),UVC(100~280nm)の3つの波長帯に分けられるのですね。

 

これらの一部は大気に遮断されるために、地表に到達するのは「UVA」と「UVB」のみであるとされています

 

よく、これらの紫外線で「日焼けをした」という言葉を聞きますよね

 

この「日焼け」という言葉は、「紫外線」により皮膚が赤くなる「サンバーン」と、その後黒くなる「サンタン」を含めて使われていますが、

 

「サンバーン」は・・・「紫外線」による皮膚のヤケドを

 

「サンタン」は、そのヤケドの結果として生じる「メラニン増加」を

 

それぞれ、示しているのですね

 

敏感肌のための日焼け止めとは?知っておきたい正しい紫外線対策や日焼け止めの選び方について|スキンケア基礎知識|持田ヘルスケア株式会社

           (図はお借りしました)

 

「サンバーン」を生じさせるのは、主に「UVB」とされています

 

細胞のDNAに吸収された「UVB」は、DNA鎖の隣同士のピリミジン塩基を結合させて、「ピリミジン2量体」という一種の「遺伝子の傷」を作ります。

 

 

これができるとDNAの複製がうまくできなくなるので、細胞にはこの傷を取り除く仕組みが備わっています

 

これを「ヌクレオチド除去修復能」といいます。この結果傷の部分が取り除かれ、元通り正しい塩基配列が作られるわけです

 

このようなDNAの「修復反応」がきっかけとなったり、直接的に細胞膜の傷害が細胞内に伝わったりすることにより・・・

 

炎症を起こす様々な遺伝子が発現して、細胞から多数の「炎症惹起因子」が放出されるようになるのですね

 

 

その結果、翌日には皮膚が痛みを伴って赤く腫れ上がり、1週間ほど経つと死んだ皮膚が「薄い膜状」になって剥がれ落ちます

 

 

皆様も、若い頃に経験したことがあるのでは・・・

 

 

では、皮膚の色が「日焼け」をした後に黒くなるのは、なぜなのでしょうか?

 

皮膚の色が黒くなる「サンタン」は、上に示した「サンバーン」の炎症反応がまず起こり・・・これに対する反応として、「メラノサイト」が刺激されるということになります

 

「メラノサイト」が刺激されますと・・・「メラニン色素」が大量に産生されるのですね

 

 

「メラニン色素」は、紫外線を非常によく吸収しますので・・・

 

次に「紫外線」の暴露(ばくろ)に備えての防御機構として、「メラニン色素」を大量に産生しておこうという皮膚の「防御反応」というわけです

 

つまり・・・皮膚の色が黒くなる「日焼け」=「サンタン」を起こしたということは、既に「サンバーン」が生じたあとであることを示しています

 

そうですね・・・紫外線により、皮膚細胞のDNA障害などを生じる「サンバーン」の後(あと)ということになりますね

 

 

今年の夏は、その期間が長いし、陽射しも強そうなので・・・「紫外線」を例年よりも強く意識して、皮膚に余分な傷害を与えることのないようにしたいですね

 

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

 

 

<ブログ後記>7月5日

 

気象庁の「日最大UVインデックス」によると、5~8月が紫外線のピーク。そのうち、晴れの続く5月と、梅雨で雨や曇りが多い6月の紫外線が同じくらい強いのだそうです。

 

そして、その「紫外線」により、「メラニン色素」が多く産生されれば、肌のシミが多くなる・・・わけですね。

 

この「メラニン色素」を作られることが、次の「紫外線」に暴露されたときへの備えの反応であることは、本文内でご紹介したとおりです。

 

皮膚に「メラニン色素」のシミができることで、将来の肌の皮膚細胞DNAのダメージを起こさせないようにしているという話は、なんとも不思議に感じてしまいます。

 

では、「紫外線」の攻撃を受け、肌の皮膚細胞にDNAのダメージが発生すると、どうなってしまうのか?・・・これまでにも多くの研究がされてきました。

 

 

その結果を簡単にご説明しますと・・・

 

 

「紫外線」によって損傷を受けた「DNA」は、不安定な状態になることが知られています。

 

        (図はお借りしました)

 

そのきっかけは、多くの場合は上記の図のように・・・ピリミジン二量体(ピリミジン・ダイマー)が生成されることであるようです。

 

これにより、どのようなことが生じてくるのか?・・・を見てみますと、DNAの複製や転写を阻害したり、DNA自体を損傷させたりするのだそうです

 

 

このようなDNAを損傷が生じると・・・

 

DNA損傷が生じた際に起こされる「応答機構のネットワーク」がありまして、この防御システムが作動するというわけです。

 

 

それは、どのようなものか?・・・といいますと

 

シグナル伝達のカスケードというものを引き起こし、DNA損傷修復、細胞周期制御、アポトーシス、転写、クロマチンリモデリングなど様々な異常を生じた遺伝子を修復したり、また、異常なDNAの影響を可能なかぎり、排除しようとするのですね

 

(アポトーシス、転写、クロマチンリモデリングなどの内容は、またの機会にしたいと思います)

 

 

一般的な話として・・・DNAの損傷は、1日のうち1細胞あたり数万回以上も発生するとされています。

 

皮膚では、強い紫外線を1回浴びると、細胞1個につき100万ヶ所程度のDNAダメージが生じるという説もあるのですね

 

以上のようなことを総合的に考えますと・・・また、これから戻るであろう「真夏の強い日差し」には、まだまだ、警戒が必要であるように思いますね。

 

 

今回も最後までお読みいただきまして

ありがとうございましたお願い

 

(参考)

Solar UV damage to cellular DNA: from mechanisms to biological effects 

Leon H F Mullenders. Photochem Photobiol Sci. 2018

 


         (以前のphoto: 筆者撮影)

 

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こんにちは、内科医 ひとちゃんですニコニコ

 

 

6月の最後の休日の午後となりました

昨日より梅雨が明けたかのようなお天気となっていますね

 

強い日差しに加え、フェーン現象が加わっているのだとか

都心の6月としては観測史上1位の記録に並部のだそうです

 

これからは、「熱中症」にも注意が必要となりそうですね

 

皆さまの体調は、いかがでしょうか?
 

 

             (筆者撮影)

 

さて、今回は新しいお薬について、お話をしてみたいと思います

 

これまでは、体重を減らすことばかりを話題にしてきたのですが・・・今回は、体重を増加させる薬剤についてのお話ということになります

 

その前に・・・「悪液質(あくえきしつ)」という言葉をご存知でしょうか?

 

例えば、「癌」の闘病中に、どうしても食欲が出ずに痩せていく・・・というのは、医療者のひとりとして、とても辛い(つらい)経験を何度もしてきました

 

こうした「がん悪液質」の状態は、がんの種類によって異なりますが、進行がんの患者さんの40~80%に認められるとされています

 

「がん悪液質」の主な症状としては、「食欲不振(食欲低下)」と「体重の減少」があります

 

食物がないために体重減少をおこす「飢餓(きが)」の状態と違うことは、下の図に示しています

 

image

「飢餓(きが)」や「悪液質」は、どちらも「体重」や「脂肪組織」が減少するのは同じですが・・・

 

「骨格筋」を見ますと、「悪液質」では減少することがわかっています

 

また、「飢餓」には認められない「炎症蛋白の合成」が、「悪液質」では増加するということが、わかっているのですね

 

 

なぜ、このような「悪液質」という現象が起こるのか?・・・と言いますと・・・その理由は、「癌細胞」から「サイトカイン」が分泌されるから・・・ということになります

 

(図はお借りしました)

 

癌によって生じる全身性炎症は、「悪液質」の主な病態のひとつとされるのですが・・・これは、下の図に示すように、IL-1(インターロイキン1)、IL-6(インターロイキン6)、TNF-α(ティー エヌ エフ アルファ))などのサイトカインが原因であったのですね

 

これらの「炎症性サイトカイン」の影響で、骨格筋・脂肪組織の分解,食欲の抑制 が生じ、そのために「体重減少」が生じてしまうわけですね

(図はお借りしました)

このような状態を改善する薬剤が、グレリン様作用薬である「エドルミズ®(一般名:アナモレリン塩酸塩)錠50mg」(小野薬品)です

 

現時点では、非小細胞肺癌、胃癌、膵癌、大腸癌における「がん悪液質」が、保険適応となっています

 

     グレリン様作用薬である「エドルミズ」

        (写真はお借りしました)

 

「グレリン」とは、主に胃から分泌される「内在性ペプチド」です

 

「グレリン」がその受容体に結合すると、体重、筋肉量、食欲および代謝を調節する複数の経路を刺激する効果を示すのだそうです

 

当院でも実際に・・・癌の複合的な治療の一環として、治療に取り入れています

 

当初は、少しでも「体重の減少スピード」を少しでも落としたい・・・という「がんに対する緩和医療」の意味で用いていたのですが、期待以上の効果があるかな・・・と今は思っています

 

詳しい機序などは、後日の話題としたいと思います

 

 

素敵な1週間をお過ごしくださいキラキラ

 

それでは、またバイバイ

 

<ブログ後記>6月28日

 

かなり早い時期の「梅雨明け」となったのでしょうか。

雲ひとつない空から照りつける太陽を疎ましく(うとましく)感じるのは、きっと、私だけではないような気がしますeね。

 

今回は、癌の悪液質に対する治療薬「エドルミズ」という薬剤について、お話をさせていただきました。

 

癌の悪液質による体重の減少や体力の低下は、食事として摂取できるエネルギーが減ることや癌細胞のエネルギー消費が正常細胞より多いということも、もちろん、その理由ということになりますね。

 

がん細胞の産生する「炎症性サイトカイン」の影響が大きいというのが、現時点での主流な考え方になっているようです。

 

例えば、筋肉量の低下のプロセスは、以下のようなものとなります。

 

 

 

かなり、複雑な機序があることが分かりますね。

「炎症性サイトカイン」ばかりでなく、さらに多くの要因が関連していることが理解できます。

 

では、「エドルミズ」という薬剤は、どのような機序で、「悪液質」を改善するのでしょうか?

それは、大きく分けると2つの機序がありまして、次のようなものと

なります。

 

①脳の視床下部にある「食欲中枢」に働きかけて、食欲がでるようにする

 

②脳下垂体に働きかけて、「成長ホルモン」を分泌させる。この「成長ホルモン」が、筋肉量を増加させる

 

 

エドルミズについて|小野薬品 がん情報 一般向け

少し補足しますと・・・

 

脳下垂体から分泌された「成長ホルモン(GH)」は,肝臓からインスリン様成長因子-1(IGF-1)を分泌させ,このIGF-1は筋肉の蛋白 合成を促進させるということになります。

この結果、「筋肉量」が増加するということになります。

 

 

「エドルミズ」は、新規の経口グレリン様作用薬とされます。

 

「グレリン」は、主に胃から分泌される内在性ペプチドです。グレリンがその受容体に結合すると、体重、筋肉量、食欲および代謝を調節する複数の経路を刺激するとされています。

 

この「グレリン」は、食欲を促進させるだけでなく、抗炎症作用、筋肉蛋白質の分解を抑制したり、その合成の促進をする作用や志望の貯蔵を増加する作用などがあります。

 

なので、癌の悪液質に伴う複数の病態が改善されるというのも、納得できますね。

 

 

今回も最後までお読みいただきまして

ありがとうございましたお願い

 

<参考> がん悪液質ハンドブック

     小野薬品の資料など

 

 

(筆者撮影)

 

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