禅タロット小アルカナ考察:雲の8・GUILT | 穂積の覚書

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その目は塞がれている

 

雲の8です。

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黒い雲の中から出ている気味の悪い手に苛まれる人。雲の上には花が咲いています。
カード名は「GUILT(罪悪感)」。

手は人間のものではなさそうですね。髪を引かれたり爪を立てられたりと苦しそうです。
トップクラスに嫌がられるカードですね!



罪悪感には二種類あります。

まずひとつは、他者によって植え付けられたもの。


ちょっとした間違いって、ありますよね。

初めて行く場所で、道を間違ったとか。

手が滑って食器を割ってしまったとか。

テストで誤答したとか。


その間違いに対して、お前が悪いと断じたらどうなるか。


ただの他愛ない間違いに、「罪」という名前が付きます。


道を間違って時間をロスした、お前が悪い。
食器を割って無駄にした、お前が悪い。
テストでいい点が取れなかった、お前が悪い。

そう言い続けられた時、心は罪悪感で塗りつぶされる。


でも世の中そう考えない人もいて、


道を間違ったけど違うルートがあることが分かった、ラッキー!
食器を割ってしまったけど大きな怪我しなかったし、新しい食器に出来る、ラッキー!
テストで間違ったけど、自分のよく分かってないところが分かった、ラッキー!


どちらが明るいかは一目瞭然ですが、

罪悪感の暗さに憑りつかれた人には、このラッキーはなかなか届きません。

全部私が悪いのよ。
ポストが赤いのも空が青いのも私が悪いのよ。

なんて冗談のようなフレーズが昔からありますが、

「お前(私)が悪い」は、開くべき目を完全に閉じさせる効果があります。

それを言ってれば、言った方はなんか満足するんです。

そして目を閉じてしまった人は、よくない人に利用されたりもする。


実際に目が見えない人は慎重です。

目が見えないことを十分理解して、気を付けて行動するからです。

けれど、罪悪感に目を塞がれた人は、見えていない自覚がないまま暗闇を歩き回ります。

そこで手を引いてくれる人がいい人かよくない人か、その区別はつくでしょうか。


8という数字はぎゅっと濃縮するような性質があります。

思考や理論をどんどん煮詰めて濃くしていくと、
あまり楽観的な方向には行きません。

これは性質であって良し悪しではないのですが、
「こう考えてしまうのはよくない……」と思いがちな人は罪悪感の罠にはまっています。


もう一つの罪悪感は、自分を理解した時に現れます。

この選択肢を選ぶことは出来たのに、言い訳をして選ばなかった。

この工夫を思いついていたのに、つい面倒な気持ちになった。

こういう罪悪感は、根っこで自分の力を理解し、信じています。

誰かに押し付けられるでもなく、自分でどうすればよかったかが分かる。
でもしなかった。

後悔に近いのかもしれないですね。


どちらの罪悪感もあなたの目を塞ぎますが、

その正体に気が付いて目を開けたなら、
頭上に咲く花が見えるでしょう。

それはあなたの罪悪感を超えたところにある、

純粋なあなたの潜在能力です。
 

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2011年に書いていた禅タロット考察の記事を、完全リライトして再開します。

諸々はのちほど整えますので、ぼちぼちご覧いただきたく。

更新は火・金。最近寝るまで曜日が変わらないと思い気味です。

 

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