おめでとう!広島カープ3年連続リーグ優勝!そして日本シリーズを見据えて | Kunstmarkt von Heinrich Gustav  

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ドイツの首都Berlin、Brandenburg州及び比叡山延暦寺、徳島県鳴門市の公認の芸術家(画家) Heinrich Gustav(奥山実秋)の書き記した論文、随筆、格言集。

本日26日、広島カープが地元マツダスタジアムにて、マジック対象チームのヤクルトに10-1で勝利して遂に球団史上初の3年連続通算9度目のリーグ優勝を達成した!
セ・リーグで、3年連続リーグ優勝を遂げるのは巨人以外の球団では初めての偉業である。
流石に地元広島での開催試合だけに、本日のカープファンの応援は並々ならぬ熱意と勢いであった。
2016、17年と2年連続リーグ優勝した年に比べて、今年のカープの戦力は打率、盗塁数、投手陣の防御率、共にやや見劣りするのだが、其れでも今季も本塁打、打点がリーグトップである。
一方、セ・リーグの5球団がいずれも精彩を欠いて、伸び悩んでいるのが見て取れる。
故に今年のセ・リーグのシーズンはカープだけが一人勝ちして首位を独走し、3位以下のチームが全て負け越していると云う、異様な現象が起きている。
カープの優勝マジック初点灯は2016年が8月24日で117試合目、2連覇した2017年は8月8日だったが102試合目で、今年は其れよりも早い101試合目での点灯となった。
其れでもカープの球団史上、3年連続リーグ優勝する事は初めてであるし、巨人以外に此の快挙を成し遂げたチームも存在しない。
2位以下のチームが全て負け越して、而も10ゲーム以上カープから引き離されているのなら、「クライマックスシリーズ」等、おこがましくて必要ないのではないか、と言う意見もウェブニュースに沢山投稿されている有様である。
(余も個人的には此の意見に賛同している。)
カープの戦力を分析すると、打撃力、機動力による得点力、及び選手層の厚さでは、他球団より抜きん出ているのだが、如何せんリリーフ陣の不安定さに課題が残る様である。
最近の好材料として此のリリーフ陣が幾分安定し始めている事である。
気の早い話ではあるが、順当に行けば今年の「日本シリーズ」は広島・対・西武のカードになる可能性が高い。
此れは余の素人としての意見ではあるが、1シーズンと云う「長期戦」で勝ち抜くには、球団独自の所謂「勝ちパターン」を形成して、其れを続けて行けば良いのだが、ポストシーズン(CS、日本シリーズ)の様な「短期決戦」では、寧ろ相手の意表を突く「奇策」を行使する様な"Improvisations Taktik"「臨機応変の戦術」も必要とされる。
(残念ながら今のカープの監督・緒方には此れが出来ない故に「名監督」になれないのである。)
古代中国の有名な兵法書「孫子」に「守りは正を以って戦い、攻めは奇を以って戦うべし。」記される様に、「長期戦は正攻法を以って戦い、短期決戦は奇策を以って戦うべし。」と言った処であろうか。
又は「理想の陣形とは水の如し。」即ち水の様に場合に応じて「変幻自在」になると言う事である。
過去の「日本シリーズ」でカープは1986年、1991年と西武と対戦したのだが、いずれも3勝4敗で惜敗している。
其れ故に今年こそ過去の雪辱を晴らす事を、そして1984年以来の4度目の「日本一」を獲得する事を、多くのカープファンは望んでいる事であろう。
とは言え、「日本シリーズ」では前記の"Improvisations Taktik"「臨機応変の戦術」を行使しなければ、「日本一」を勝ち取る事は困難であると余は見ている。

10月19日、広島カープは地元マツダスタジアムで巨人を5-1で破り(アドバンテージ1勝と)3連勝でクライマックスシリーズ最終戦を突破し、「日本シリーズ」進出を決定した。
昨年は予想外の「日本シリーズ」進出を逃してしまい、余も流石に頭に来ただけに、今年こそは何としても「日本シリーズ」進んで欲しかっただけに、今日の勝利はリーグ優勝を決めた試合に匹敵する程喜ばしい物であった!
かつてカープの「黄金期」(1975~86年)に投手コーチを務めた安仁屋氏が「ヤクルトに2連勝して勢い付く巨人を第1戦目で破れば、巨人には再びカープに対する苦手意識(7勝17敗1分け)が蘇り、精神的にカープが優位に戦えるだろう。」と言っていたが、此れは正に至言也と言える。
戦争でも、スポーツでも争い事には必ずや戦う者のMental Element「精神的要素」が大きく影響する。
対戦相手に対し劣等感を感じていては、本来の実力が発揮出来ないばかりか、「勝負運」まで逃す事にもなりかねない。
そう言う意味でカープはクライマックスシリーズで「リーグ優勝チーム」として、精神的優位に立っていつも通りの試合運びをして勝利したと言える。
しかしながら、「日本シリーズ」では2016年に惜敗している事と、1984年以来の「日本一」を目指すと云う重圧感があるのが否めない。
ここまで来たのだから此の重圧感を克服して、是非とも「日本一」を獲得してもらいたい!
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10月の追伸:
27日の「日本シリーズ」第1戦はカープとしては地元広島での試合だけに何としても勝ちたかったところではあったが、延長12回まで神経を衰弱させる様な戦いを2-2の引き分けとした。
引き分けになったからには、第3~5戦は敵地福岡での試合になるので地理的な不利な立場となる。
故に次の第2戦は是が非でも勝たなければならない。
28日はカープの上位打線がソフトバンクの投手を討ち崩し5点を挙げ、逆に相手打線を僅か1点に抑え込み、見事に勝利を挙げた!
ソフトバンクは戦力のバランスが良く、選手層が厚く、しかも近年日本シリーズを何度も戦って経験も豊かなので、大変手ごわいチームである。
しかしながらカープのリリーフ陣はシーズン終盤になって、防御率が低下していたので心配であったが、「日本シリーズ」大一番になって皆が見事に強力なソフトバンク打線を抑え込んでいる。
そして12球団でも特に強力なカープ打線は2試合共にソフトバンクの投手を立ち上がりから即座に攻略して先制点を挙げている事も好材料である。
ソフトバンクの盗塁阻止率は12球団一なので、カープ御得意の盗塁を多用する事は望めないが、それでも安打の後更に先の塁を狙う事は防がれる事はない。
そこで盗塁を欲張るより”Hit and run”に徹した攻撃を多用した方が良い結果が出る様に思えるのである。

30日からの敵地福岡での地理的な不利な試合で1勝以上挙げれば、此れはカープに取って俄然有利となるであろう。
其の為にも敵地の雰囲気に影響される事無く、「自信」を持って「泰然自若」の精神で出来るだけ良い結果を出して、地元広島に戻って来てもらいたい。
「日本シリーズ」では2016年に惜敗している事と、1984年以来の「日本一」を目指すと云う重圧感があるのが否めない。
ここまで来たのだから此の重圧感を克服して、是非とも「日本一」を獲得してもらいたい!

11月の追伸:
3日、誠に残念ながらカープは地元マツダスタジアムで2-0で破れ、今年も「日本一」を獲得出来なかった。
6試合の内、善戦した試合も幾つもあったが、ソフトバンクの選手層の厚さと、巧みな試合運びと、豊か経験を凌駕する事が出来なかった。
今年のソフトバンクは主力選手の故障者も幾人かいて、リーグ優勝を逸しているので、付け入る隙はあったのだが、カープは敵地・福岡で3連敗した事が響き、そのまま地元でも敗れると云う2016年の敗退を繰り返す事になってしまった。
これ等の結果を見ると、カープの「短期決戦」並びに敵地での試合に対する拙さを指摘しざるを得ない。
2016年25年振りのリーグ優勝、そして今年の球団初のリーグ3連覇で満足し切った訳ではないと思われるのだが、如何せん「短期決戦」並びに敵地での試合に実力が発揮出来ていない様に見受けられるのである。
近年では交流戦の結果を見てもパ・リーグがセ・リーグより実力が上の様ではあるが、決してセ・リーグのチームに勝つ見込みが無いわけではない。
実に世界史の中で数で劣る軍が多勢な軍に勝利した例は幾つもある。
これ等の勝因を分析して見ると、やはり前記の"Improvisations Taktik"「臨機応変の戦術」及び"Mental Element"「精神的要素」が実力以上に重要な要素となっている様である。
更に必要とされる「えげつない要素」として"Beharrlichkeit"(執念)と"Schlauheit"(狡猾さ)が挙げられる。
これ等の要素は成る程人からは好かれないかも知れないが、戦いや競争に於いて決定的ないしは最終的な勝利を挙げる為には、「御人好し」等ではとても通用しない。
良く言えばカープの各選手達は性格は良いのだが、これ等の「えげつない要素」が欠けている様に見受けられる。
カープにはこれ等の重要な要素を養う事が「日本シリーズ」に勝利する課題だと言えるであろう。

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