【漢方】漢方薬の剤型と満量処方② | HOBOのブログ

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昨日の続きになりますが漢方薬の剤型の中で湯剤をエキス顆粒や錠剤にする時

は本来の文献と同じ量の生薬エキスが入っていないといけないのですが、いろ

んな理由で以前は文献と同じ量の生薬から抽出したのと同等のエキス量である

満量に対して4分の1量から2分の1量というエキス含有製剤が許可され現在

でも一部では3分の1処方や半量処方というのが現在も流通しています。それ

に対して最近満量処方であることをアピールしたCMが放映され満量ってどう

いう意味?という疑問が消費者の皆様のみならず一部その経緯を知らない医療

関係者からも質問が湧き出しました。以前は4分の1量から2分の1量という

エキス含有でも製剤として許可されていました。これに対して主に医療用の

漢方エキス剤は成分が薄いのではないかという研究発表が約20年前の薬学関係

の学会で発表され一斉に満量処方でないメーカーはバッシングを受けました。

ただ当時の漢方薬のエキス剤製造方法の主流はエキスを抽出してそれを乳糖や

デンプンと混ぜてから顆粒にするという製法だったのでメーカーによっては

顆粒としての服用量が多くなり実用的な薬の量ではないので半量以下の処方でも

許可されたのだと思います。実際当時の漢方薬で1日3回服用1回あたり9g

1日量27gというとてつもない服用量の製剤がありました。当然当時から満量

処方のメーカーもありましたがメディアで大きくアピールしなかっただけのこと

だと思います。

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また昨日「厳密にはきっちり1日3回という飲み方でない処方もあります」

という表現をしましたが、実は風邪のひき始めの時の葛根湯(カッコントウ)

なんかは3~4時間ごとに服用しじんわりと汗をかきだしたら服用を終了する

という飲み方もあるということをお伝えしたかったのです。また、白湯では

なく冷たい水で服用する処方やお酒と一緒に服用した方が良いという左党に

はうれしい服用法もありますが詳しくは別の機会でお話したいと思います。

今日の1曲は【東方原曲】永夜抄「千年幻想郷 ~ History of the Moon」