【漢方】漢方薬の剤型と満量処方① | HOBOのブログ

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以前にテレビコマーシャルの影響から漢方薬の「満量処方(マンリョウショホウ)」

とはどういう意味ですかというご質問を頂きました。

このご質問にお答えするにはまず漢方薬の剤型と配合量についてお話致します。

剤型については一度お話したと思いますが確認のためにもう一度。漢方薬の剤型

つまり薬物の製剤の型には湯、散、丸、丹、錠、膏、露、片などがあります。

湯はこの通り煎じ薬のことです、ただ本来は常に温かいのを服用するのではなく

煎じたものを1回目は煎じて間もない状態で服用しますが残りの2回は冷めて

います。また厳密にはきっちり1日3回という飲み方でない処方もあります。

散(サン)は生薬を粉末にして混ぜた物です現在では何何散料(たとえば五苓散

ゴレイサンと五苓散料ゴレイサンリョウ)という名前で発売されている漢方製剤

もあります。この「散料」といのは「散」の処方内容から抽出したエキスを

使っています。丸(ガン)は生薬の粉末を混合して主に蜂蜜等を使って丸く練った

ものです。丹は丸とほぼ一緒ですがこちらの方が小さいサイズというイメージ

です。錠(ジョウ)は粉末を混合して圧縮したものです英語では丸はpill

丹はpellet錠がtabletです。膏は泥状に練ったもので主に塗り薬ですが内服する

ものもあります。露はシロップです、片は錠とほぼ一緒です。あとは当帰飲子

のように飲子(インシ)というのもありますがこれは煎じ薬です。

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この中で私が疑問に思うのは散と散料です。どうして本来は散剤なのにあえて

エキスを抽出して加えたのかは理由が見当たりません。当然煎じても粉末を

混ぜた散剤にしても処方として歴史のあるものもあります。例えば煎じれば

黄連解毒湯(オウレンゲドクトウ)という処方で散剤では黄解散(オウゲサン)

という処方名は違いますが構成生薬は同じです。反対に排膿散(ハイノウサン)

という処方と排膿湯(ハイノウトウ)という処方がありますが処方内容は排膿散

と排膿湯では違います排膿散は枳実・芍薬・桔梗・卵黄なのに対して排膿湯は

大棗・生姜・桔梗・甘草です。ただこの2つを合わせた排膿散及湯(ハイノウサン

キュウトウ)という処方もあります。満量処方の詳細については次回に致します。

やはり引っ張ってしまうことに・・・・なりました。

今日の1曲は【東方】行列のできるえーりん診療所です