昨年秋に始めた「火縄銃」の標的射撃ですが、その後
コロナに罹患したり、腰痛の悪化で歩行困難に
なったり・・・さらには仕事の関係で土日出勤などで、
貴重な射撃練習会に、ことごとく全く参加できず
悲しい思いをしてきました。
しかし、この2月23日祝日にH氏のはからいで急遽練習会
が設定されたとのことで、喜び勇み行ってきました!(喜)
場所は前回も訪れた「千葉県総合スポーツセンター射撃場」
です。
関東地方で火縄銃(前装銃)が撃てる射撃場はここ千葉と
ニッコー栃木射撃場、神奈川の伊勢原射撃場の3ヶ所しか
ありません。
しかしまあ火縄銃の場合、現代銃とは異なり事前に
射撃場所轄の警察署で消費許可を経なければ
ならないので、実質ほぼこの射撃場になって
しまいます(笑)
・・・というわけで、ワクワクして訪れましたが今回の
参加者は自分を含めて3名でした・・・(少ない!)
・・・やっぱり火縄銃なんて奇特なことをやっている人間は
年々減少しているらしく・・・特にコロナで止めた方も多く
&皆さんほとんど高齢ゆえ鬼籍に入られた方も多い・・・
と射撃場の方が話していました・・・
↑の写真の方は火縄銃界の若手ホープ?な静岡在住の
Sさんです。
射撃大会では優勝など含め上位常連かつ、ご自身の
ユーチューブチャンネルでも火縄銃関連の動画を多く
アップされています。
今回、見学者(女性1名)の方に説明しつつも黙々と
練習をしておりました(笑)
標的までの距離は50mです。
スラグ射撃でも通常は50mですが、ほぼスコープなどの
光学機器を載せて撃っていますので、標的は良く見えます。
対して火縄銃は当然ですが光学機器を載せることは
できません。
・・・というか、火縄銃の時代にスコープなんてものは存在
しませんので、頼りになるのは己の視力だけとなります(汗)
また火縄銃にもよるんでしょうが「先目当て※フロントサイト」
と「元目当て※リアサイト」がとにかく見ずらい。
リアサイトなんか、薄く溝があるだけです。
・・・こんなんでよく昔の人は撃っていたものだと感心する
のと同時に視力は6.0くらいあったんじゃないか?と
思うくらいですが、現代人?の自分としては負けるわけには
いきません!
早速、練習開始です!
まずは前回の反省を生かして13.5mmの弾で5発程度
撃ちました。
・・・前回の反省というのは、自身が入手した当時の玉鋳型
では13.5mmの弾しか作れず、口径ギリギリ。
10発撃ったところで、黒色火薬特有のカーボンのような強烈
な汚れで装填ができなくなってしまったのです。
ただし、やはり口径ギリギリのほうが命中精度は高い。
そんなわけで、今回はまずは5発は13.5mmで撃ちました。
やっぱり口径にあった弾丸で撃つと、精度はそれなりに高く
1発はド真ん中に命中しました!!
(まあ、偶然だと思いますが(笑))
それ以外はなぜか左に多く集弾します。
引金を引くときのクセか?はたまた前装銃特有の撃発までの
タイムラグで知らずのうちに身構えてしまうことが影響なのか?
そもそも、サイトが合っているのか?・・・など、まだまだ研究
課題は沢山あります(笑)
概ね5発くらい撃つと、銃口からの装填が汚れで難しくなって
きました。
6発目以降は、RC仲間で金属加工をやっている
Sato氏に製作いただいた、13.0mm玉が作れるアルミ製の
鋳型で作ったものを使いました。
またそれに合わせてパッチも使用。
・・・精度的にはおおよそ5mmの誤差がありますが・・・
う~ん・・・どうでしょうか?
やっぱり多少精度は落ちるのか?
はたまた集中力が切れて落ちているのか・・・
なんとか円の中には入っていますが、バラバラです(汗)
本来であれば、レストにでも固定して、集弾性能を検証すれば
いいのかもしれませんが・・・
・・・なかなか難しいですねぇ~
しかしまあ、昨年秋に初めて撃ったときよりもまとまって
きていると思いますので、後は練習あるのみですね!
・・・でも、実は1番大変なのが弾(鉛玉)を作ることなんです(汗)
ホームセンターで買った安っすいカセットコンロを使って屋外
で鉛を溶かして鋳造していますが、火力が安定せず鉛が
とろっトロに溶けたかと思えば、固まってしまったり・・・
ガスボンベとの費用対効果が極めて悪いことに気づきました。
・・・そんなわけで、アマゾンなどで販売されている鉛溶解用
の電気式ポットを近々に購入しようかと思ってます。
もしくは口径10mm以下の「細筒」と言われる火縄銃の入手。
10mm以下であれば、アマゾンやモノタロウで、鉛玉が販売
されているので、それを使えばいいかな?なんて思ったり
もしています・・・
いやぁ~火縄銃って面白いけど難しいですねぇ~
頑張るぞぉ~!!
※1867年以前に日本で製造された、もしくは輸入された銃
(基本的には前装式)は「古式銃」と呼ばれ、都道府県
教育委員会の登録証が添付されていれば「美術品」
もしくは「骨董品」として、誰でも合法的に所持が可能な
モノになります。
ただし発砲については、まず射撃可能な銃器を探すこと
(基本的には150年以上昔の鉄砲になりますので、錆や
朽ち込みが激しく、実射に耐えうるものは極めて少ない)
玉の製作、黒色火薬の譲受許可(警察関係)など、
手間や時間・費用などはかかりますが、行うことは
可能です。
そして基本的には現代銃(散弾銃やライフル)の
所持許可にかかわる銃砲所持許可証を
持っていなくても可能ですが、現実的には
黒色火薬の譲受には困難が伴いますので、所持許可証
があればかなり楽になるかと思います。
詳細については「日本前装銃射撃連盟」さんのWebサイト
を参照いただければと思います。
※各地の城下町お祭り等でよく開催されている
「火縄銃による演武」については・・・良く分かりません(笑)
ちなみに「演武」については、当たり前ですが空砲です。
空砲の場合は、尻栓が外れて、火道が抜けていれば
銃口内の状態が悪くても、発砲は可能です。
しかし実射可能な火縄銃は銃口内の状態を含めて、
すべてが正常に稼働し、状態も良く、全体の安全性が
担保されていることが必須となります。