前回は市役所でしたが
今月は大阪市のまた別の機関から
お子さんの育ちに不安を抱える親御さんの前で
3月3日にお話をして欲しいと依頼がありました。
 
ですが、このコロナ旋風で
外部の人間は入れなくなってしまい
文章だけでもご紹介させて欲しいとおっしゃっていただけたので
書いてみました。
こちらでもシェアしますね。
誰かのお役に立てたら嬉しいですおねがい
 
 
お題は
「将来厳しい環境で生きていけるように今から厳しい環境に慣れさせるべき?」
「母親がまず幸せであるために」
の2本を20分位にまとめてください、との事でした。
 
 
「将来厳しい環境で生きていけるように今から厳しい環境に慣れさせるべき?」
に関しては
以前に書いてあるので
 
 
さあ!
それでは、いってみましょう!
 
 
将来、厳しい環境で生きていけるように、今から厳しい環境に慣れさせるべき?
 

答えはNOです。

なぜなら人が一番成長し

力を発揮できる環境というのは

「その人の価値観や能力に合った環境」だからです。

 

子供時代というのは

社会で自立して生きていく為の準備期間です。

自立して生きていく為の準備とは

社会で戦えるだけの武器をしっかり揃えて

使い方を覚えて

練習をするという事です。

 

子どもが必要とする武器(知識や技術やコミュニケーション能力など)と

心のエネルギー(自尊心や前向きな気持ち)を
GETする事に全力で臨めるように

環境を整えてあげる事が

周りの大人ができる一番のサポートになると思います。

ちなみに自尊心(自尊感情)とは

良い所も悪い所も、ありのままの自分を尊重して受け入れる気持ちですね。


自尊心=自己肯定感+自己有用感

とも言えるのかなと思います。

 

自己肯定感=自分で自分に無条件でOKが出せる事
自己有用感=他人が自分にOKを出す(自分が周りの役にたっている)ことで自分にOKを出せる事
 

みたいな感じですかね。

 

 

環境を整える事で

頑張る力を環境適応にそがれること無く

全て注ぎ込める為、成長効率がグンと良くなります。

(慣れない、しんどい環境にいる為に10ある力の6を使うと、学べる力は4しか残らない、効率が悪い)

 

子供にたくさんの武器と心にエネルギーを蓄えさせることが

将来、どんな所に羽ばたくにしろ

子供が幸せに生きる大人になる本質的な備えになると私は思います。

 

 

人間の心にはエネルギーを蓄えるコップがあります。
そのコップの中に
エネルギーがいっぱいに満たされていると
やる気満々でいろんな事を頑張れます。
 

子供が頑張れる為には
「環境を整えること」
そして
「心のコップ」をエネルギーでいっぱいにしておくこと」
が必要です。

 

どんなに良い環境でも
心のコップがカラカラだと頑張れないからです。


では、どうすれば
子供の心のコップを満たす事ができるのでしょうか。


この心のコップの中身は、自分への愛です。
「自分の事が好き」「自分は自分でいいんだ(自己肯定感)」がベースになります。

子供自身が
自分に自分でOKを出せる気持ちを持てるという事です。

判断基準がまだあいまいな子供が基準とするのは
身近な大人やまわりの人の評価です。
ダメ出しばかりをされていたら
「自分はダメな子」なんだ。
そんな自分はキライ・・・。
と思って心のコップの水はどんどん減っていきます。

 

あなたが生きてるだけで

お母さん幸せ

って気持ちを伝え続ける事なんですね。

 

具体的に伝わりやすいのは

子供の良い所や

普通にできている所を認めて

言葉や態度で

あなたはそれで「OK」だよ!

と毎日伝え続ける事が大切です。
 

これができる為には

実は周りの大人の心のコップが

先に自己愛で満たされている必要があります。

 

「あなたは、あなたのままでいいんだよ」

と、人に言えるには

まず

自分が自分の事を好きになって
自分にOKを出してあげる必要があります。

 

子供に

あなたは、生きているだけでOK!

と言えるには

自分自身に

私は何ができるとかできないとか関係なく

生きているだけで素晴らしい存在なんだ

って心から思える事が大前提です。

 

自分は条件付きで生きててOKだと思っていたら

自分以外の人に対して

無条件でOKなんて許せないんですよね。


自分の心のコップが自己愛で満たされていると

自然と表情も柔らかく

心に余裕もでて

人や子供の良い所も

普段からできている事も

よく見えてくるようになります。


どんどん満たされていっぱいを超えると

そこからエネルギーの水が

笑顔や感謝の言葉などになってあふれ出します。

 

それが周りにいる人

子供やご家族へ自然と注がれます。

 

極論ですが

お母さんが特別

何ができてもできなくても

毎日笑顔で機嫌がいいだけで

子供は

幸せな気持ちや安心感が持てますよね。


反対に

自分の心のコップの水が少ないと

心に全く余裕がなくて、
・すぐイライラする
・笑えない
・やる気が出ない(やらないといけない気持ちだけで動けない)
・子供がかわいく見えない
・他人の大変さが目に入らない(自分ばっかり大変と思う)
・子供に怒りすぎる(よそのお子さんに対する以上に怒る)
・とにかく眠い

・体がだるい

などなど・・・

といった不具合な事が起こります。


これでは

子供の心のコップに愛を注ぐことはできません。

自分の心のコップに水が少ないのに

子供にそそごうとすると

自分の少ない水をすくって

子供のコップに注ぐことになるので

どんどん自分の心のコップは乾いていきます。

 

子供は自分の心の水を奪う存在と無意識に感じて

子供を疎ましく思ったり遠ざけたくなります。

そして自分の心のコップはカラになり動けなくなって

最後には割れてしまいます。
 

子供の幸せを願うなら

まずは

自分が幸せでいなければ

子供や家族へ

愛情を注ぎ続けることはできません。

 

子供が大変な時に

自分の為に時間を使うなんて・・・

と罪悪感を覚える方がいれば

それは違います。

 

大変な時こそ

自分の心のケアを

まず最優先する事が

結局は子供の為になります。

 

ですから

勇気を出して

子供や家族の為にも

まずは自分の心身を大切にしてください。

では

自分の心のコップをどうやって愛で満たせばいいのか。

 

基本的には

「なんとなく楽しい気持ちでいられる時間を増やす」

という事になります。
 

具体的には

方法はいくつかありますが

今日は2つお伝えします。

 

1.   損得関係なく、自分が楽しいと思う事を自分がする事を自分に許してあげる。


これは自分を無条件で好きになる方法です。
 

何かができている自分は

評価できるという人は多いと思います。

でもそれは

条件付きのOKですよね。


これは

何ができても

できなくても

私は私の事が好き!

という気持ちになれる最強の方法です。
 

あなたは

「やらなければならない事ばかりを押し付けてくる」友達と

「あなたの好きなことやろう!」と誘ってくれるお友達

どちらを好きになりますか?

 

 

後者ですよね。

 

これを少しずつ自分にゆるしてあげると

自分の事が好きになってきます。

 

やるべきことばかりに追われて

全く自分に好きな事をやらせてあげていなかった人は

かなり

自分の事が嫌いになっているはずです。

 

いきなり

どーん!と

やるのは難しいと思いますので

少しずつ

小さなハードルから

取り組んでみてください。

 

私は子供が寝静まってから

お客様用のティーセットを出してきて

「今日もお疲れ様、よく頑張ったね」

と言いながら

フレーバーティを自分に入れてあげる

という所から始めました。

 

温かくて美味しい紅茶を飲みながら

涙があふれてきました。

 

自分の一番そばにいるのは

自分自身です。

 

まずは

自分だけでも

自分の頑張りを認めて

ねぎらってあげて欲しいです。

 

コツは自分の事を自分の大切な人だと思うこと。

 

その人にやってあげるように

自分の事を扱ってあげてください。

 

大切な友達が自分と同じ状況だったら

なんて声をかけるかな?

と考えて

自分にも同じ言葉をかけてあげてください。

 

紅茶を入れたのは例ですが

自分が「楽しそうだな」と思うことなら

なんでもいいと思います。

 

せっかく捻出した時間で

何もせず

ぼーっとする

思いっきり「寝る」

とかでもいいと思います。

 

自分の為だけに

とても贅沢な時間の使い方をしたな

と思ってあげてください。

 

自分の貴重な時間を使うだけの

価値が私にはある

という事です。


実際に行動することで

事実として

自分の心に

少しずつ刻まれて

心のコップが

少しずつ

自己愛で満たされていきます。


今まで自分の事を後回しにしていた人

(自分を価値の低い扱いをしていた人)ほど

効果は大きいですよ。



2.感謝できる事を紙に書き出してみる
うまくいかない事や

不安が多いと

どうしても気持ちがふさぎがちになって

自分はなんて不幸なんだと落ち込みやすくなります。

 

でも

大変な事がある事と不幸は違います。

 

今、自分の手の中にあるものは

「あって当たり前」

と思っているので見えなくなっています。

 

今、自分が当たり前に持っているものを

紙に書き出してみてください。

 

実は

自分が本当は

どれほど恵まれていたのかに

気づく事ができます。

 

それに気づいて

感謝の気持ちが湧いてくると

心のコップも満たされていきます。


子供がどんな状態であろうと

すでに私は

たくさんの感謝できるものを

手に入れている

と気づけるかがポイントです。
 

「当たり前」に感謝できるという事

自分の事を無条件で好きになる事

ができれば

自分の心のコップを自分で満たしていくことができます。

感謝リストの例(私の場合ですが)

・生きている・健康・体が動く・声も出る・夫、息子、娘がいてくれる・家族がみんな元気・夫が優しい・家がある・毎日暮らせるだけのお金がある・飼い猫も元気・息子の学校の先生や友達が優しい・学校が息子に理解がある・息子が自分のペースで成長している・娘も成長している・どちらもかわいい・夫が働いてくれている・夫が自分の趣味の時間も持てている・私の趣味の時間を持てている・夫の仕事が安定している・家に漫画がいっぱいある・自分が勉強したいと思ったらできる・金銭的、精神的、時間的ゆとりがある・テーブルがある・イスがある・マンションには管理人さんがいる・実家の両親が手伝いに来てくれる・夫が掃除がうまい・夫がお茶碗を洗ってくれる・窓から見える景色が良い・オモチャがいっぱいある・自分の言語能力が高い・周りの人がみんな優しい・何を食べても美味しい・友達がいる・相談先がいっぱいある・メガネ、コンタクトがある・紙おむつがある・インターネットがある・テレビがある・洗濯機がある・掃除機がある・電子レンジがある・・・などなど無限に書けますね


これを書いていると

ああ~

自分はこの時代に生まれて

しかも

なんて恵まれているんだろうと

しみじみ感謝の気持ちが湧いてきます。

 

いっぱい持ってるなぁと思います。

とても私は豊かだなと思います。

 

ご飯が食べられる事も

家族が元気な事も

本当にたまたまで

この瞬間が

どれほど恵まれているのか

どれほど

貴重で大切な瞬間なのか

身に染みてきます。

 

これは
財布の中に100円しかない

と思うか

100円もある!と思うかの話です。

 

その人の感覚だけの問題です。

 

私が思っている

有難いなぁ!も

そんなの当たり前

少ない!全然足りない!

って思うもの自由です。

 

でも

今あるものをしっかりと認めて

感謝できれば最強です。


人は注目した行動が増えていきます。

学校は理解がない

子供はあれができない

これができない・・・と

無いものに注目していると

それが増えていきます。

 

逆に

あるものに注目していけば

それがどんどん増えていって

相対的に

「ないものが減る、もしくは、気にならなくなる」

という事になっていきますね。

「無いない!」

じゃなくて

「あるある!」

に気づくと

目の前の世界が先ほどと全く同じでも

違うように見えてきます。

 

寝そべっている子供に

イラっとしていたのが

「学校に頑張って行った分、疲れたんだろうな。

ああ、リラックスできているんだな、良かったな」

と思えたりします。

 

ちなみに

子供がダラっとしてるのを見て

「イラっ」とする時は

だいたい

「私はこんなに頑張ってるのに!

その私の目の前でダラっとしてずるい!」

という気持ちがあったりしますね。

 

自分が自分に禁止している事を

目の前でされると

人はめっちゃ腹が立ちます。

 

解消するには

自分もダラっとしてみる事を

自分に許してあげるといいですね。

 

自分がやっている事は

人がやっていても腹が立ちませんので。

 

ちょっと脱線しちゃいましたね。

 

話を戻しまとめますと

自分の好きな事を自分にやらせてあげる

感謝できる事を見つける

 

これができれば

自分で自分の心のコップを満たすことができますよ

というお話でした。

 

 

少しずつでも

やってみられてはいかがでしょうか。


これは私がやってみて

良かったな

と思う事です。

 

少しでも参考になれば嬉しいです。

 

こんなに長い文章を最後まで読んでくださって

ありがとうございました。

 

あなたの幸せをお祈りしています。