プラクルアンと言えば、と問われて一般の方の大半がまず思い浮かべられるのがプラ・ソムデットです。今から大凡150年ほど前、ルアン・ポー・トー、またのお名前をプラ・ソムデット・プッタジャントーによりプークセッされワット・ラカン及びいくつかの寺院から発行されたプラ・ソムデットは、最も高額で取引されるプラクルアンの一つです。
人気があり高額で取引される、という事で、偽物も星の数ほど出回っており、市場的に申し上げますと、本物の方が圧倒的少なくなっています。殊に道端や青空市場のプラクルアン屋台で売られている物はほぼヒャクパー、偽物です。
ここでご注意戴きたいのは、プラ・ソムデットは狭義ではルアン・ポー・トーのそれを指しますが、他の寺院、他のゲージアジャーンによりプークセッされた本物もたくさんありますし、またレン・ガン(売買の対象となる)物ではない、後年(そして現在)発行された本物も数多く存在します。
プラ・ソムデットはデザインがシンプルですので、箱や裏面に詳細の書かれた物や、一部特徴的なピム(型)やヌア(素材)でない限り、詳細がわかりにくい物もたくさんあり、詳細不明の本物もよく見かけます。プラクルアン好きな人間は一度は通るプラ・ソムデットですが、ハマってしまって偽物ばかりを集めてしまっている方もおられます…。
先程鑑賞した動画では、プラスチックケースに収められたプラ・ソムデット。一つの箱あたり36オン入るものとして、600オンほど…そして目視だけでの選定のみで、本物は一つも無し…。時間もお金も無駄になってしまうという恐ろしい偽物集め…。