毎年保育園に行きます
以前に勤めていた会社で設計監理をした
保育園に行ってきました。
2年半前に完成して、それから毎年様子を見に行っています。
それは建物に不具合がないか確認するだけでなく、
日常使われることでどのように変化していくかを実感したいためです。
この保育園はいつも綺麗に使って頂いていて、
設計者としては非常に嬉しいです。
ただ毎年伺うたびに、いくつか問題・改善点を見つけます。
園長先生や保育士さんから、
「ここが狭くて、よくぶつける」
「この材料が傷つきやすくて」
と日常での不具合を指摘されます。
今からその間隔を広げたり、材料を取り替えることは、
金銭的な負担を園にかけることになり、
設計者として申し訳ない気持ちになります。
「すいません。」
設計者はこの経験を次の工事で生かすことで、
よりよい建物を作ることが出来るのです。
家づくりも同じです。
もちろん間違いがないことが一番なのですが、
毎年様子を見に来ない設計者では、
間違いに気付くことさえないかもしれません。
設計者にはぜひ毎年来てもらうようにして、
家の変化・成長を見てもらうようにした方が良いと思います。
設計理念を聞いてみる
常にホームページ の更新をしていますが、
そのたびに自分の「設計理念」を読み返しています。
家づくりを考えている方は設計者に頼む時に、
「どういう家を造るのだろう」
「自分の思い描いているイメージに合うか」
など、不安を感じることが多いと思います。
だからパンフレットを見たり、これまでの作品を見て、
だいたいの方向性を確認します。
ただ、私はこれまでの実績だけで雰囲気を判断されるのではなく、
言葉で自分の考え方「設計理念」を伝えたいと思っています。
その理念を確認するたびに思い起こすのが、
建築家ルイス・カーンが設計したキンベル美術館 です。
アメリカ・フォートワースに建つこの美術館は入場料が無料で、
まるで公園のように人々が訪れます。
私は大学院生のときに訪れ、
フォートワース滞在中に2回行きました。
2回目に行ったときに昼食を館内のレストランで取っていると、
隣りの老夫婦が食事をしていました。
その日は日曜日だったのですが、
聞いてみると教会の帰りにここで食事を取ることが日課になっていると。
その時に私は、幸せそうな老夫婦を見て、
「こういう幸せを感じる場所を創りたい」
と強く思い、自分の理想の場所、原点となりました。
このような設計者の考え方や理念を聞いてみると、
どういった家が出来るか、自分の方向性にあった人なのか
判断する材料になると思います。
