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私が注目していたC級2組、勝又VS中座戦は
中座七段の勝利となりました。
中座七段はこれで5勝2敗。年内あと2局も残って
おりますが、良い正月を迎えられそうです。
逆に勝又教授はこれで2勝5敗。
残り3戦が竹内・横山・上村戦。1勝2敗、もしくは
3連敗も十分考えられるところです。
今期降級点を取れば2個目の降級点となり
フリークラスへの宣言転出も視野に入れなければ
なりません。頑張れ勝又教授。
<フリークラス棋士について>
http://www.shogi.or.jp/kisen/junni/kitei.html#free
さて今回は、文豪 夏目漱石の将棋に関する文章を
紹介いたします。 お医者さんで文筆家の春原千秋
という方の文からです。(平成5年2月号「将棋世界」)
明治42年5月28日漱石日記より
「陰。風。地久節なり。
一時ごろ西神田倶楽部へ謡に行く。(中略)
将棋を指す。
豊隆に負ける。二度目には虚子の助言で勝つ。
新とやる。うまく負ける。新と虚子やる。
勝負のつかぬうちに帰る。(後略)」
<注釈>
地久節:皇后陛下の誕生日を祝う日
謡:(うたい)能の声楽にあたる部分のこと
豊隆:弟子の小宮豊隆
虚子:もちろん高浜虚子
新:宝生流十代目宗家の宝生新のこと
春原氏はこう綴っています。
「残されている膨大な漱石の日記や断片、あるいは
書簡の中で将棋を指した記録はこの一ヵ所だけである。
しかし、漱石がこの一日だけ将棋を指したとは考えられず、
恐らく折にふれて弟子たちと指したことがあったに違いない。
しかし、その腕前はへぼ将棋の域を出なかったのでは
あるまいか。」
私にとって、なんとなく嬉しい文章なので
紹介したものです。