夜公演へ。
昼公演の記事の最後で少し触れたけど、あれだけ完成度の高いものを見せられてしまったので、正直、夜公演の期待値は低く見積もっていた。
もはや昼公演の最高の余韻のまま帰りたいとさえ思っていたけど、終わってみれば、昼公演に勝るとも劣らない、まるでジェットコースターに乗せられたかのように感情を揺さぶられるコンサートになっていた。
座席は昼公演と同じく3階席。しかも、昼公演で座った場所から通路を挟んで数席前後左右に移動しただけ。
前も横も通路だったので、また昼公演と同じように練り歩きがあれば救われるかな~、なんて思っていたら、客席の各所に意味ありげなバケツが置いてあるのを発見。
あっ、これは練り歩きの確定演出。誰が来るかワクワク。
音々ちゃんの影アナで開演。
予想通り、開演早々からメンバーが客席に登場。
1曲目の「バケツを被れ!」を歌いながら、まず目の前に来てくれたのは渋井ちゃん。そしてその後も続々とメンバーが近くに。
ちょっと遠くにクマさんヘアーをした子がいたので「凜咲ちゃん⁉」と思ってしばらく目で追っていたら、それは凜咲ちゃんではなくここっぺだった。
ふたりはよく似ているとは言われるけど、さすがに推しメンを見間違えることはしないよ~、なんて思っていたら、普通に見間違えてしまった。不覚過ぎる。
1階席から階段を上がってきたあいちーもすぐ目の前に。
しかも、ちょうどそこがカメラのポイントだったようで、結構長い時間見ることができた。
それだけ近ければレスもたくさん回収できたと思われがちだけど、弱小ヲタクなのでレスは来ていない。
推しメンを近くで見られるだけ幸せ。レスなんてのはおまけ。
続いては「君のことが好きやけん」
なんかこの曲をコンサートで聞くのは久しぶりな気がするなぁ
いつもそうだけど、この曲の時の会場の一体感はすごくて、会場の熱量も一気に上がる。
「早送りカレンダー」ではいぶくるのダブルセンター。
なこみくという強すぎるコンビを、今度はこのふたりが引き継いで、そして超えていく。
HKT48の新しい顔として、堂々としたパフォーマンスを見せつけてくれた。
昼公演に続いて、夜公演でも「アイドルの王者」
センターの渋井ちゃんの元気な「Are you ready?」に全力で応える。
渋井ちゃんの横では、凜咲ちゃんとぐっちがフロントを固めていて、ここにもHKT48の未来を見た気がした。
6期生がフロントで歌う「アイドルの王者」は本当にフレッシュで輝いていて眩しい。
「ビーサンはなぜなくなるのか?」
最近コンサートでよく聞くし、今となっては当たり前になってて忘れがちになるけど、あいちーが初めて選抜に入った大事な曲。
サビ前の「スーパーあいちータイム」もしっかりカメラが捉えてモニターに大々的に映してくれたので大満足。
MCへ。
渋井ちゃんは、昼公演の「充分、しあわせ」で、梨果ちゃんと抱き合う振り付けで見つめ合った時に、お互いドキドキしちゃってふたりだけの世界に入り込んでしまった、とのことで。
「本当に周りの音が聞こえなくなった」「目が合うたびに胸が苦しくなる」と興奮気味に話す渋井ちゃん。
パフォーマンスしている時はアイドルオーラがキラキラしているのに、喋っている姿はホントに無邪気な子どもそのもの。可愛いなぁ……
あいちーは、昼公演オープニングでの競争で最下位になったことについて、いろんなひとから「やったね。」と声を掛けられまくったことについて。
実際に当たりを引けなかったのは本当だったけど、ハズレを引くたびにリアクションをちゃんと取っていたのは事実で、それで遅くなった節はあるそう。
あとは「真ん中の順位になるくらいだったら、1位か最下位」とは言っていたらしく、それをくるたんが「最下位だったら美味しい」と、ハリウッドザコシショウもびっくりするレベルに誇張して話すものだから、これにはあいちーも全力否定。
まぁ、実際ベソかいてたし、本当に狙ったわけじゃないとは思うんだけど、あいちーのキャラがそう思わせてしまうんだよね。まぁ宿命というか、仕方ない部分はあるわな。
ユニットパートは3月のコンサートとほぼ同じ。
3月に引き続き「いぶきー」で幕を開けたこのユニットパート
だけど、マジで「いぶきー」は何回見てもいい。「またかぁ~」なんて感情は一切沸かない。何度でも見たい。
そして3月と同じく「ペディキュアday」、そして和アレンジの「Innocence」と続いていくんだけど、前回と少し違ったのはその次の「希望について」
ここに前回体調不良で休演していたはんちゃかが登場。
てっきり「わがままコレクション」の方に出てくると思っていたので、本来ここでの出演だったということにまず驚いた。
クールに決める表情と、しなやかなダンスに合わせて広がる長髪がカッコいい。
そして3月と同じく「わがままコレクション」に「胡桃とダイアローグ」でユニットパートが終了。
MCでは5期生7人が全員登場。話題は大分旅行の裏話へ。
くりながすべてプランニングや手配してくれた大分旅行だったけど、集合時刻にくるたんが遅刻。
そこでまず動いたのがりのちゃん。
電話で集合場所までの最短ルートを教えるなど意外にキビキビした働きをしたらしい。
「意外にしっかりしているんだよ~」と自画自賛するりのちゃんに客席からも笑いが起こる。
それでもやっぱりギリギリで、とりあえず他のメンバーを先に列車に乗せ込んだくりな。
改札前でくるたんを待つこと数分、出発間際にくるたんと合流できたらしい。
急いで駅のホームを駆け上がるも、列車が行ってしまったと思い込んでしまって階段の途中で諦めてしまうくるたん。
そんなくるたんのスーツケースをかっさらったくりな。くるたんに檄を飛ばしながら引き連れて、何とかギリギリ発車時刻間際に列車に駆け込んだ。
そして諦めかけていたみんなの前に、くりなが堂々と登場。
階段を必死で駆け上がり、ボサボサになった髪の毛にメイクもままならない状態だったけど、登場した瞬間のくりなは、まさに映画のヒロインのような顔つきだったそうで、颯が面白がってステージ上で再現。
対してくるたんはというと、前髪をバッチリ固めたツインテールに、メイクもしっかり決めて、くりなの後ろからちょこんと可愛く現れたそうで。
多分可愛かったから許されてるけど、一緒に旅行には行きたくないタイプだな……
MCが明けると春ソングメドレーへ。
曲は3月のコンサートと同じだったけど、歌唱メンバーがシャッフルになっていた。
あいちーはケツメイシの「サクラ」で登場。
しかも、なんと一輪車を漕ぎながらの派手な登場。歌っている他のメンバーの間をスラロームですり抜けていく。
やっぱり一芸あると何かと目立つな。
「チェリー」は、音々ちゃん、阿紀ちゃん、いも。
そう、4期生もといKIBINAGOの3人。
卒業を控えたおいもちゃんに対して、ふたりが間奏でメッセージを送る。
それを聞いて思わず涙ぐむおいもちゃん。
するとちょうど曲がサビにかかったところで、客席から「もえか」コールが自然発生。
いいね、HKT48のこういうところすごくいい。
涙腺よわよわヲタクなのでこういうの弱い。
このコンサートを印象付ける感動的な一幕だった。
「赤いスイートピー」はくるたんとえれたんの仲良しコンビ。
ふたりとも客席からの登場だったけど、くるたんは比較的近い場所から登場してくれたので、近くで見ることができた。
最後はお決まりの全員による合唱。
てっきりまた鈴雅ちゃんがピアノを弾くものだと思っていたら、なんとピアノの前を通り過ぎて指揮台へ。
会場がざわつく中、ピアノの位置についたのはざわち。
今回は「BELIEVE」を披露。
終わった後、麻莉愛ちゃんから感想を聞かれたざわちは「緊張のあまり、本番で伴奏を失敗して途中で捌ける夢まで見た」と話す。もちろん、いつも通り涙を流しながらね。
ステージ転換の間にMCを挟み、オーディションの話題へ。
7期生候補生の中に、アビスパ福岡のチアリーディング部の子がいるらしく、その子に興味津々な阿紀ちゃん。
そんな阿紀ちゃんは、同期から見ても4期生オーディションの時から他の子に比べて一つ頭抜けていたそうで、その時に取っていた行動が、誰よりも早く掃除道具を見つけて、積極的に片付けや掃除に勤しむことらしく、当時一緒にオーディションを受けていた音々ちゃんに「こうやって勝ち抜いてきたんだな」と言わしめた。
一方の音々ちゃん。
オーディションの時の前髪がパッツンだったそうで、当時在籍していた緋杏に憧れてるのかと質問された際には、即答で否定したらしく、まさかのタイミングで思わぬ被弾を食らう緋杏。
緋杏もコンサートの配信を見ていたようで、リアルタイムでツッコんでいました。
「黄昏のタンデム」
前回は遅刻してこの曲見れなかったんだよね。
しかもセンターポジションにはあいちー。推しがセンターに立っているのはやっぱり嬉しいし誇らしい。
「ロックだよ、人生は…」と「メロンジュース」では、再び練り歩きとサインボールの投げ入れ。
レスとかボールとかそういう方面の欲はとうの昔に捨ててきたので、近くに来たメンバーをただただ愛でるというヲタクになっていた。
全員がステージに戻って「初恋バタフライ」そして「12秒」をそれぞれフルサイズで披露。
すっかり「初恋バタフライ」はフルで披露するようになってきたし、「希望のつぼみ」公演の功績は大きいな。
やっぱりフルは嬉しいし、盛り上がりも一段と増すもんね。
最後は「僕たちは裏切った」で本編終了。
先日YouTubeに上がっていた渋井ちゃんと生野ちゃんによるこの曲のコール動画のおかげで、よく訓練されたヲタクによる一体感のある盛り上がり。
昔から「最高かよ」や「早送りカレンダー」といったような楽曲が擦られていつもラストを飾ってきたけど、最近はこの曲で締めることが増えてきて、これもまた新時代の幕開けを予感させる。
2回目の「バケツを被れ!」でアンコールが明け、そのまま「最高かよ」で会場の熱量を再び一気に上げていく。やっぱりこの曲を超えるブチアゲ楽曲はまだないよなぁ~
最後のMCで感想を振られたくりな。
昼公演でセンターポジに立つことが多くて嬉しくて浮かれていたら、夜公演は山台ばかりで自分の実力不足を実感したとのこと。
いつかは自分の力でフロントに、まぁ本人は「あの辺」とはぐらかしていたけど、そのポジションに立てるように頑張ると話した。
そして阿紀ちゃんが来月の東京公演で7期生のお披露目をする告知をした後、スタッフがステージ上の阿紀ちゃんへ封筒を渡す。
何度も見てきた、コンサートでのサプライズ発表の光景。
客席からも歓声が上がる。
封筒の中身を見た阿紀ちゃんの目と姿勢が一瞬で変わり、そして神妙な面持ちで言葉を発する。
発表されたのは、6期研究生の昇格発表。
研究生として残留していた6人のうち、はんちゃか、梨果ちゃん、ふじここの3人の名前と所属チームが発表された。
そして「以上。」という阿紀ちゃんの言葉に会場からは少しどよめきが。
休養中の羽麗は例外として、結菜そしてひなたんはこの場で昇格することはできなかった。
非情だけど、これが今現在の結果。アイドルはいつだって厳しい世界。
つい先日の生誕祭で「昇格」をひとつの目標として、涙を流しながら改めて口にしていたはんちゃか。
その時にも思ったけど、面白くておっちょこちょいな反面、内に秘める思いがとても熱くて、負けず嫌いな面も持ち合わせています。
それだけに、大きく2度の昇格のタイミングを逃してきたはんちゃかにとってはその喜びも大きいものがあったんだろうな。
涙を流しながら今の気持ちをスピーチするも、カラコンを付けているママの話題を持ち出して客席のひと笑いをとっていくはんちゃか。こういうところは抜かりない。
そして、サプライズ発表はこれだけに留まらず、再び阿紀ちゃんが言葉を絞り出すように「はなちゃんからお知らせがある」と切り出した。
申し訳ないけど、これも確定演出。嫌なほうのね。
「私、松岡はなは、HKT48を卒業します」
正直、はあちの卒業発表はノーマークだった。
恐らくほとんどの観客がそうだったようで、会場からもどよめきが上がる。
卒業を決めたきっかけとして、後輩たちに道を譲りたい、自分は新しい道に進みたいと話すはあち。
かつて下野さんが「自分がHKT48にいることで後輩の成長を阻害しているのではないか」と語っていたのをふと思い出してしまい、そんな思いではないことを願ってはいるけど、実際のところは分からない。
加入してわりとすぐのタイミングから、はあちはHKTの中心メンバーとして重宝されるようになり、「最高かよ」と「キスは待つしかないのでしょうか?」ではセンターも経験し、すっかり選抜常連に。
最近はセンターを退いたとはいえ、チームKⅣではキャプテンとしてみんなをまとめ、グループとしても何かと仕切りやフロントに立つことが多かったはあち。
底抜けな笑顔と明るさに救われたメンバーは数多く、グループの未来にとって不可欠なピースであることは間違いなく、はあちの卒業がHKT48にとって大きな損失になることは否定できない。
しかし、はあち自身が、残るメンバーに対してこのグループを任せられると思ってくれていること。
それもまた確かな事実。
卒業は秋頃を予定しているとのことで、はあちが安心して卒業を迎えられるように、メンバーもファンも、このグループをさらに大事に大事に育てていかないといけないよね。
そして最後の曲は「桜、みんなで食べた」
卒業発表をした後にこの曲をするなんてのは禁止カードすぎて、もう涙腺崩壊不可避なんだけど、その涙は卒業するときまで取っておくべきだと思って涙はグッとこらえていた。
曲中にも次々とはあちに駆け寄るメンバー。そしてどのメンバーの目にも涙が浮かぶ。そりゃそうだよなぁ
特に渋井ちゃんなんか、はあちが大好きでHKT48に入っただけのことはあって、耳まで赤くして泣いていた。
最後は、いつも通りのはあちの元気な影アナで終演。
これを聞けるのもあとわずか。
4期生による感動的なワンシーン、研究生の昇格、そしてはあちの卒業発表。
始まる前は3月のコンサートと大差ないと思っていた夜公演だったけど、やっぱり同じライブというものはないんだな。
昇格した3人は本当におめでとう。
そしてはあちは卒業発表お疲れさま。
HKT48の現在と未来が交差する、その未来にまた希望を見出すことができる、まさに「最高かよ!」と声を大にして言いたくなる、そんなコンサートだった。