約1ヶ月ぶりとなる、HKT48のコンサート。
昼公演は、ドラフト3期生、5期生、6期生の若手メンバーをフィーチャーしたコンサートということで、推しメンがその辺に固まっている僕にとってはドンピシャなコンセプト。
一体どんな景色が見られるのだろう。
こんなにワクワクするコンサートも久しぶりで、期待に胸を躍らせながら当日の座席を確認……。
なっ……3階……?
やっぱりね。一般指定席に人権は無いんだって、もうはっきり分かったよね。
とはいえ、この「福岡市民会館」という会場は、1階席から3階席までが繋がっている上に、上の方の座席ほど傾斜がキツくなるのでステージの視認性はよく、大箱にありがちな、ガチ天空席でメンバーが米粒にしか見えない、なんてことはない。
あとは通路に近かったので、もしも練り歩きがあったらまぁ救われるかなという感じ。
阿紀ちゃんの影アナから、コンサートは開演。
会場が暗転すると、いきなり映像がスタート。
そこに映し出されたのは、会議室のようなところに集められる若手メンバーたちの姿。
何も知らされず、戸惑っているメンバーの前に現れたのは、学校の先生のような出で立ちで、スーツに身を包んだ阿紀ちゃん。
椅子に座らされてガヤガヤするメンバーを「静粛に!」と落ち着かせると、突然、ホワイトボードを前に「アイドルにとって一番大事なものとは?」という質問を投げかける。
メンバーの何人かが答えを発表していくけど、残念ながら正解者は出ず。
そして阿紀ちゃんがホワイトボードをひっくり返して正解発表。
そこには「教養」の文字が。
「普通じゃない状況を楽しむことが大事」と阿紀ちゃんが前置きすると、いきなり、その教養を測るための抜き打ちの学力テストが始まる。
さらにこの学力テストの結果はコンサートの演出に直結するとのことで、それを聞いたメンバーからは一斉に戸惑いの声が漏れる。
間髪入れずに阿紀ちゃんの合図で学力テストがスタート。
そしてそれと同時に、必死に問題を解くメンバーの映像を背景にいつものovertureが流れ始めるという、斬新な幕開け。
「M00.overture」のあとのステージ上に登場したのは、ベテランメンバー12人。映像に映っていた若手メンバーの姿はない。
さてどこにいるのかと思っていると、突然、ステージ上のモニターに中継映像が映し出され、そこには、会場内の楽屋と思しき場所で赤いジャージに身を包んだ若手メンバーの姿。
阿紀ちゃんが説明を続ける。
アイドルに必要なのは知力、体力、そして時の運とのことで、今からその3要素を使ってステージのポジション争奪戦を行うとのこと。
知力に関しては、先ほどの学力テストの結果で、そして体力に関しては、学力テストの順位が高かった人から順番に、反復横跳び50回に挑戦。終わった人から抜けていくことができるそうで。
そして最後の時の運は、床に置かれた封筒の中から当たりを引くことができれば、部屋を出てステージに向かうことができる、というもの。
メンバーの理解も追いつかないまま、競争がスタート。
会場のステージでは、ベテランメンバーが「M01.青春の出口」をパフォーマンスしながら、若手メンバーの到着を待つ。
さて、企画を何も知らされていなかった若手メンバーたち。
ガチで勝負に挑んでいる様子がモニターに映し出される。
戸惑いながらも少しずつと脱出するメンバーが増えていく中で、最初にステージに登場したのは、学力テストでも1位だったくりな。
自信満々に「1」と書かれたうちわとバッジを付けて堂々と登場。そのままセンターポジションへ。
その後も続いて若手メンバーが登場するたびにステージ上のベテランメンバーと入れ替わっていき、その間に「M02.RUN RUN RUN」「M03.走れ!ペンギン」「M04.ハートの脱出ゲーム」とパフォーマンスが進んでいく。
コンサートの2曲目に「RUN RUN RUN」が来たのはかつての九州ツアーを彷彿とさせてゾクゾクしたし、「走れ!ペンギン」は昔AKB48にハマっていた時に耳が擦り切れるくらい聞いていた曲で、リクアワで1位取った時の感動なんかもめっちゃ覚えてるし、「ハートの脱出ゲーム」は、たった2回しか入らなかった「博多なないろ」公演の記憶が蘇って懐かしかったし、何よりコールがめちゃくちゃ楽しい。
ここのパート、楽曲が良すぎてひたすらに沸き散らかしてたから気が付かなかったけど、今振り返ると、走ったり脱出したり、企画の内容にリンクした選曲だったんだな。
そして、ほとんどのメンバーがステージに辿り着く中、大幅に遅れて最下位でステージに到着したのは……
あいちー。
本当に持っていないというか、むしろ持っているというか。
山台でちょっと泣きそうになってるの可愛かった。いや、泣いてたかな。
そしていつの間にかステージはすっかりベテランメンバーから若手メンバーへ入れ替わり、ここからしばらくは若手メンバーの独擅場。
颯がセンターに立つ「M05.Generation Change」
「世代交代させろ!」というドストレートな歌詞が印象的なこの曲。
そもそもこのコンサートのコンセプトが発表された時、ドラフト3期生以下のメンバーのヲタクにとっては良かっただろうけど、ベテランメンバーやそのヲタクはいろいろ思うところがあったと思うんだよね。
まさに「世代交代させろ!」と運営から言われているような感じがして、またグループの中に分断を生むんじゃないかとヒヤヒヤしていたけど、その答えはこのコンサートが終わったらハッキリした。これについてはまた後ほど。
何はともあれ、今目の前のステージに立っているHKT48こそがまさにこれからのHKT48の姿であって、その真ん中に堂々と立つ颯はカッコ良かったし、頼もしく見えた。
優絵瑠の仕切りでMCへ。
最初の争奪戦で1位になったくりなは、この企画で1位になったら音々ちゃんとサシでご飯に行く約束をしていたそう。
なるほど、この前の「パジャマドライブ」公演で言っていたのはこのことだったのか。
優絵瑠がMCを一旦締めようとするとあいちーが「最下位には触れてくれない感じですか…?」と割って入る。
さすがにこのままただでは起きたくないあいちー。最下位をネタにしたかったところだったけど、残念ながらその声は優絵瑠には届かず。ちょっとかわいそう。
その後のMCでは凜咲ちゃんが仕切りへ。
この前のコンサートに引き続いて大箱でのMC司会。
台本を丸見えにしてしまったり、ちょっとおっちょこちょいな部分も見え隠れしていたけれど、上手にMCを回そうと頑張っている様子が、ピュアで一生懸命で可愛かった。
もうずっと微笑みの眼差しで見てた。
ここでは学力テストでの珍解答を紹介。
まずターゲットになったのははんちゃか。
ことわざを答える問題では「可愛い子には(苦労)をさせよ」「(ねこ)の上にも三年」「(目)からぼたもち」とまさに珍解答を連発。
漢字はおろかカタカナさえもあやういはんちゃかにとって、ことわざはハードルが高すぎたか。
さらに、ペリーの肖像画を見て「トム」と答えたり、シルエットを見て「外国の国名」を答える問題で「イタリア」のところを「九州」と答えたり、頓珍漢な答えが続出。
「これはあいちっちゃいましたね」と頭を抱えるはんちゃか。すかさずあいちーが「本人より先に使わないで」とツッコむ。
ちなみに凜咲ちゃんは、算数の問題を全問正解したそう。
ほらね、この子は頭いいんだって昔から言ってるでしょう。
ユニットパートへ。
くるたんの「M06.ラッパ練習中」
まゆゆが大好きなくるたんらしい選曲。
もう可愛すぎる。天才。
颯のセンターで「M07.愛しきナターシャ」
指ヲタあがりのヲタクとしては嬉しすぎる選曲。
久しぶりに聞いて、イントロ流れてきた瞬間鳥肌が立った。
前回のコンサートでの「いぶきー」のような可愛い楽曲をやっても良かっただろうに、この曲で登場したのが意外に思いつつも、スタンドマイクのパフォーマンスもバッチリ決めていたし、颯のポテンシャルの高さを改めて実感。
そしてそんな颯の脇を固めるのは、冴彩ちゃんとかれんれん。
颯に目が行きがちだけど、このふたりもよく似合ってて本当にカッコよかった。
鈴雅ちゃんセンターの「M08.キリギリス人」
もうさっきからずっとエモエモ楽曲発掘祭り開催中。
当然のようにカッコよかったし、何よりびっくりしたのは、間奏で鈴雅ちゃんがトロンボーンを持って出てきた時。
音を出すのさえ難しいと言われる金管楽器だけど、それをステージでパフォーマンスしながら演奏するなんて、さすが、弾ける楽器は30種類は伊達じゃない。
結菜、ざわち、ここちゃん、渋井ちゃんの「M09.ガラスのI LOVE YOU」
これはもう反則だよね。全力で「ゴー!ゴー!レッツゴー!」しちゃうよね。
そしてこの曲だけはフルサイズ披露。
さすが分かってる。この楽曲はフルでやってナンボ。
コールも十分満足にさせてもらったし、可愛すぎる4人の姿にもう心酔。
続く楽曲は「M10.清純タイアド」
このコンサートの中で唯一初めて聞いた楽曲。
ようやくあいちーが、そして凜咲ちゃんも同じく登場。
しかもステージではなく客席からの登場。これには沸いた。
あいちーや凜咲ちゃんは遠かったけど、くりなとはんちゃかが近くに来てくれて、至近距離で見れて可愛かったな。
途中の煽りでは、あいちーが「清純派アイドルしか見えてないお前たち!時代遅れだぞー!」と声を張る。
推しメンの見せ場があると嬉しいけど、市村愛里ちゃんはちゃんと清純派アイドルだぞ。
何人かのメンバーによる「Lit Charm」を彷彿とさせるような激しいオープニングダンスに続いて、陽彩がソロで「M11.Dear J」を披露。
いや、カッコよすぎる……何も言えねぇ……
こうやって6期生がソロでステージに立つシーンも今後増えていくと思うと、ますますワクワクするな。
ユニットパートがひと段落して、あいちーの仕切りでMCへ。
ここに立っている6人のメンバーには、ある共通点があると切り出す。
ステージに立っていたのは、あいちー、くるたん、鈴雅ちゃん、梨果ちゃん、りのちゃん、ゆえる。
察しの良い客席からはちらほらと答えが聞こえてきたようで、あいちーが「せーの!」と掛け声をかけると、それに続けて他の4人が「関東出身メンバーです!」と元気に正解発表。
するとすかさず、梨果ちゃんが「いや、なんでやねん!」とツッコミを入れる。梨果ちゃんは兵庫県出身だもんね。
ちょっと照れながらツッコんでるのがめっちゃ可愛かった。
本当の正解は「九州以外の地方出身のメンバー」でした。
話題は福岡に引っ越してきた時の苦労話へ。
ブタメンを分け合うような極貧節約生活をしていた5期生が当時の苦労を語るのに対して、6期生の2人は「節約なんかしない」と一蹴。
ホテル暮らしで食べるものにも困っていた5期生メンバーとは対照的に、6期生メンバーは家に帰るとお母さんがご飯を作って待っていてくれるらしい。
永遠に分かり合えない5期生と6期生の空気感が面白かった。
さらに、普段は標準語で関西弁を使わない梨果ちゃんが、くるたんの無茶振りで関西弁で告白する流れに。
「あなたのことが、めっちゃ好きやで!」
ゴリゴリの関西弁告白にメンバーや会場からは大歓声。
そして照れてる梨果ちゃんが可愛すぎる。
わちゃわちゃな面白いMCだった。
そしてここからは、福岡出身、福岡以外の九州出身、そして九州外の地方出身の3組が順番に登場するメドレーパートへ。
3組に分かれて、それぞれが春夏秋冬にちなんだ楽曲を、まるで季節が移り変わるようにメドレーで繋いでいくとのことで。
これはまた粋な演出だな。
最初は春。春といえば入学式。
その入学式にちなんだ一発目の楽曲は……
我らが国歌「M12.手をつなぎながら」
骨の髄までしみ込んだあのイントロが流れた瞬間、全身の血が沸き立つのを感じる。
思わず「やったー!」と叫び、そのまま全力でMIX。
渋井ちゃん、ふじここ、結菜の進学メンバーと、ひなたん、生野ちゃん、ここっぺの進級メンバーは学校のセーラー服衣装に身を包み、凜咲ちゃんと颯は大学生ないし社会人ということでスーツの衣装に身を包む。
ざわちと陽彩は学校の先生のような衣装で登場し、ステージに一気に春が訪れる。
凜咲ちゃんのスーツ、正真正銘の現役なのに、コスプレ感があって可愛かった。まだまだ制服の方が似合いそう。
本音を言えば、この国家をメドレーに持ってきたのは惜しかったし、Dメロで腕をブンブン回したかったけんだけど、この「手つな」という楽曲を、この若手メンバーがパフォーマンスする光景を見られただけでも幸福度が高すぎてヤバい。
ええんか?初っ端からピークやぞ?
いきなり期待値上げすぎても知らんで?
結論、そんな心配は無用だった。
まさかこの「手つな」が霞むほどのピークが、これから訪れようとは夢にも思っていなかった。
続くは「M13.偶然の十字路」
ここちゃんとかれんれんが自転車で登場。
手つなに勝るとも劣らないゲキエモ楽曲登場でもう泣きそう。
この選曲考えた人誰??天才???
そして季節は夏へ。
聞こえてきたイントロは確かに聞き覚えのある楽曲だった。
でも前の2曲と違って、懐かしさでエモくなるやつではない。
かといえば「Everyday、カチューシャ」や「パレオはエメラルド」のような爆沸き必至の定番夏ソングでもない。
STU48より「M14.サングラスデイズ」
ウッソだろ!?マジで!?
48グループが抱える膨大な夏曲の中にはもっと選択肢いっぱいあったはずなのに、こんな隠れ楽曲持ってくる??
まったく予想だにしていなかった方向からのアプローチに、思わず「うわー!!マジで!?」と叫んでしまった。
誰もMIX打ってないけど、眠っていた瀬戸内の血が騒いでめちゃんこ沸いてしまった。
さらに続く楽曲は、まさかの乃木坂46から「M15.ガールズルール」
乃木坂という変化球、その中でも間違いなく沸ける選曲、そして蘇る九州ツアーの記憶。
あらゆる感情が駆け巡りもう興奮はピークに。全身の血が沸騰して吹き出しそうになるのを堪えていた。
「マジか!!すげー!!!」
気が付けば一人で叫んでいた。
そして「M16.僕らのユリイカ」
ここで少し落ち着いた。爽やかな夏楽曲で心を整える。
サングラスデイズで夏の入りを感じて、ガルルで夏ピーク迎えてユリイカで夏の終わりって感じ。
なるほど、今思えばそういうことだったのか。
季節は秋へ移り変わり、続く楽曲は「M17.言い訳Maybe」
あの数秒のギターイントロだけで会場を一気に沸かせられる曲は、この曲の他にないだろう。
まさに何年たっても色褪せない名曲。ヲタクの必修科目、そして模範解答。
そんな楽曲であいちーがセンターに立ってくれたのも嬉しかったな。
「M18.鈴懸なんちゃら」
はァ〜~、エッモ……
間奏での「好き!」のコール&レスポンスもしっかりさせてくれたし、もうヲタクの沸きどころをガッツリ掴みにきてる。
「M19.Only today」
この流れでこの曲はもうダメだって!オーバーキルだって!ライフはもうとっくにゼロよ!
こんなにヲタクのツボにドンピシャで畳みかけてくるメドレーコーナー、今までに無かったと思う。
もし人生が終わるなら今終わりたい。そう思うレベルで幸せだったし興奮していた。
冬を象徴する曲は他にもあるけど、まさかこれで冬を表現してくるとは、今回のコンサートの演出は文芸家か何かか?
「M20.チョコの奴隷」
くるたんセンターが可愛かった。致死量の可愛さ。もうこれまでのメドレーで虚無になっているので、可愛かったのしか覚えてない。
そして最後は、優絵瑠の「In your position,set!」の掛け声で始まる全員の「M21.Beginner」
しかもフルバージョン。くるたんをセンターに据えた気迫溢れるパフォーマンスに圧倒される。
もちろん、この「Beginner」単体でも若手メンバーが見せる迫力に心奪われていたんだけど、次のパートへの繋がりまでが、本当のここの見せ場だった。
若手によるパフォーマンスのあと、間髪いれずにベテランメンバーが登場。静かなピアノのイントロで始まったのは「M22.意志」
いやこの流れ鳥肌すぎる……
これまでHKT48を築き上げてきたベテランメンバーの意志を、Beginnerである若手が引き継いでいく。
そういう位置づけの演出だと思うとくるものがあって、ステージ上のメンバーを、ペンライトも振らずコールもせず、ただじっと見つめていた。
ベテランメンバーのパートは続けて「M23.大人列車はどこを走っているのか?」「M24.白線の内側で」「M25.君はもっとできる」で終了。
ベテランメンバーが若手メンバーにパフォーマンスを通してメッセージを送るこの展開、激アツすぎる。
衣装が3曲通して「君はもっとできる」の衣装だったのも、よりメッセージ性を感じられてとてもよかった。
ここからは、若手とベテランが交互に登場。
若手一発目は「M26.アイドルの王者」
センターは渋井ちゃん。フロントには凜咲ちゃんの姿も。
思い返せば、2年前のお披露目となった熊本でのコンサートでも披露していたこの楽曲。その時のセンターも渋井ちゃんだった。
あれ、凜咲ちゃんもこの時フロントにいたよな……
フィルムビューイングイベントで見た映像を微かに覚えている。
もしかして、このフォーメーションってその時のオマージュだったりする?だとしたらマジでエモいんだけど。
あと、間奏のコール&レスポンスも、メンバーが考えたフレーズだったみたいで、個性が溢れていて面白かった。
ステージは変わって、ベテランメンバーの「M27.微笑みポップコーン」から。
センターはオリジナルと同じくみるんちゃん。曲へのリスペクトがちゃんと感じられてよい。
続く若手は「M28.充分、しあわせ」
この曲をコンサートで聞くの初めてかも。
センターは優絵瑠。
同期だった愛加里ちゃんがセンターだったこともあり、かつて同期として活動していた仲間のことを思い出したか、優絵瑠の目にも涙が浮かぶ。
ベテランメンバーが客席から登場して「M29.空耳ロック」
近くのお立ち台には阿紀ちゃん。
客席に向かって「聞こえない」と言わんばかりの表情で、マイクを向けてさらに煽っていく。この辺の客席を盛り上げるパフォーマンスはさすがベテランといった感じ。
続いてお立ち台に立った麻莉愛ちゃんも、マイクを客席に向けて煽っているのが可愛かった。
そしてそれに必死に応えるヲタク。
終盤に向けて会場の盛り上がりがさらに加速していく。
そしてステージに戻ったベテランメンバーに若手も合流して、全員で「M30.12秒」を披露。
ここでHKT48は再び一つになる。
颯が最後のあいさつをして、本編最後は、若手とベテランが全員揃った「M31.大人列車」
センターに立つのは鈴雅ちゃん。イントロでの煽りで、会場のギアがさらに一段上がる。
間奏では、再び鈴雅ちゃんが熱い気持ちを語る。
「私たちはHKT48の未来を担う覚悟がある!もっと上にいきたい!!」
魂の底から吠える鈴雅ちゃんの姿には本当に心を打たれた。
そして大きな余韻を残して本編が終了。
いやぁ、濃すぎた。本編でここまで満足感に浸れるコンサートは久しぶりだな。
アンコールは「EN01.支え」からスタート。
ステージ上では、若手メンバーの横にベテランメンバーが寄り添いながら一緒に歌い、スクリーンにはこのコンサートのレッスンに勤しむ若手メンバーの映像が流れてくる。
反則すぎんか?開幕早々泣かせてくるやん。
何人かが感想を述べて、最後は優絵瑠がマイクを握る。
一番先輩ということで、自然と若手メンバーのリーダー的な役割を担うことになった優絵瑠。
今まで先輩たちに引っ張られてきたコンサートを、急に今度は自分で引っ張っていかないといけなくなった重圧は計り知れない。
最初は不安で仕方がなかったけど、今度は自分たちだけで任せてもらえるコンサートがしたいと、強い決意も語ってくれました。
それを聞きながら阿紀ちゃんが横で支えながら見守っている。
はぁ、なんて尊いグループなんだ……
ちょっとしんみりしたところで、はぁちセンターの「EN02.最高かよ」で、会場は再び一気に熱を上げていく。
そして本当に最後の楽曲は、若手メンバーだけで披露する「EN03.ファンミーティング」
舞台袖で見守るベテランメンバーの眼差しが暖かすぎてジーンときた。
「一生よろしくHKT!!!」
最高に盛り上がったコンサートはこれにて終了。
マジで最高すぎた。
開演前は、若手だけにフィーチャーするとベテランメンバーの扱いは粗末にされてしまうのかと正直思っていた。
またグループ内に分断が生まれるのではないかとヒヤヒヤしていた。
でも蓋を開けてみれば全くそんなことはなくて、若手の着実な成長を感じさせつつもベテランの威厳もしっかり見せつけられて、分断どころかむしろ、今のHKT48はこの若手とベテランが相互に刺激を与えあうことで、奇跡的なバランスで成り立っているんだということを改めて突き付けられた。
HKT48を築き上げてきたベテランの偉大さ、そのHKT48の未来をこれから担っていく若手の覚悟。その二つを肌で感じられて、ここ数年で一番感動したし、来てよかったと心から思うコンサートだった。
昼公演があまりに最高すぎて、夜公演がこれを超えられる気がせず、もう見なくてもいいくらいに思っていたけど、夜は夜でまた感情を揺り動かされることになる。それはまた別の記事で。