春のコンサート、夜公演はみくりんの卒業コンサートでした。
今日は3月9日。"みく"の日ちいうことで、まさに卒業コンサートには相応しい日取りです。
すでに昨年末に卒業公演を終え、現在は俳優として活躍の幅を広げつつあるみくりん。
このコンサートのために、1日限りのアイドル復活という形となりました。
HKT48の公式サイトも、この日だけみくりんのプロフィールページを掲載したそう。粋な計らいですね。
席は相変わらず一般席でしたが、昼公演よりもだいぶ前進することができまぁまぁ見やすくなりました。
もはや開演前に入れたことと、自分の座席がちゃんとある時点で勝ち確です。ありがとうございました。
久しぶりに聞くみくりんの影アナのあと、会場が暗転。
これまでのHKT48のMVで、みくりんのカットが繋ぎ合わせられた映像が流れ始めました。
こうしてみると、改めてみくりんがこのグループにおいて核というべきメンバーであったことを実感させられます。
「意志」に始まったコンサート。
MVでも登場した「HKT48」の旗が上から降りてきて、それをしっかりと肩に背負うみくりんと、その後ろにはすっかり後輩が多くなった選抜メンバー。
これまでその背中に背負ってきたこのグループを、これからしっかりと引き継いでほしい、後輩はそれにしっかり答えていくという意味付けのようにも取れる始まりでした。
続いて「大人列車」「桜、みんなで食べた」さらに「君はもっとできる」と、別れ、卒業、新しい旅立ちを感じさせる曲が続きます。
いつもならただ沸き散らかすだけのこれらの楽曲も、今日ばかりは歌詞を噛みしめながらパフォーマンスを見ていました。
MCを挟んで、続いて各期ごとにみくりんと一緒にパフォーマンスするコーナーへ。
まずは6期研究生による「今がイチバン」
「希望のつぼみ」公演の記憶もまだ新しいですが、研究生に向けたみくりんからのメッセージでした。
改めてはんちゃんがいなかったのが残念。
続いて、6期生正規メンバーとの「夢は逃げない」
正直、僕にとってこのコンサートの最大のハイライトがコレ。
そもそも曲が好きすぎるし、ステージに映し出されたみくりんからのメッセージの演出もすごく良かった。
今までは先輩に着いて行くだけのことが多かった6期生が、これからはHKT48を支えていくんだ。
思えばみくりんもそうでした。
年齢が幼かったのもあるけれど、先に加入して劇場公演で揉まれまくっていた2期生は、もはや1期生と同化していて同じステージに立っていると1期生と2期生は同期にすら見える瞬間もありました。
そのため、グループの中で後輩感が色濃く出始めたのは3期生以下のように感じています。
みくりんもその例に漏れず、加入当初は「なこみく」としてみんなからひたすらに可愛がられ、みくりん自身も先輩の後を着いていくことが多かった印象がありますが、やがて時が流れて、指原が卒業し、咲良や奈子が韓国に行ってしまい、グループの核を失った時に真っ先に頼りにされたのはみくりんでした。
まだまだ後輩感が色濃い6期生が、いつの日かみくりんのように、その立ち位置だけでなく精神的にもグループの中心に立つ日が来ることを期待しています。
続いては「初恋よ、こんにちは」を"いぶくる"のふたりと。
「シアターの女神」公演の記憶が蘇って懐かしかったのと、やはりこれからのHKT48は"いぶくる"が先頭切って引っ張っていくことを改めて象徴していました。
「初めまして」というセリフには、"いぶくる"のふたりがHKT48の新しい顔としての「初めまして」の意味も込められていたんだろう。
そして他の5期生が「ジワるDAYS」、「Confession」、ドラフト生と2期生が「Don't look back」を披露して、いよいよ同期である3期生パートへ。
まずは、親友えれたんと「スキャンダラスに行こう」
ふたりでトロッコに乗って客席へ。
真ん中で合流したとき、ハートを作ろうとしてえれたんがトロッコから落ちそうになるハプニングもありましたが、2人の仲の良さが全面に出ていたパートでした。
それが終わると、ステージにはいつの間にかバンドセットが準備されていました。
ステージ戻ったえれたんは、ブレザー制服の衣装に着替えてそのままキーボードへ。
ブレザー制服の衣装、バンドセット、そして卒業。
次の曲、もう分かるよね。
その予想通り、みくりんをセンターに据えた、生バンド形式での「GIVE ME FIVE!」が始まりました。
これも48グループ卒業ソングの名曲。僕がAKB48にハマって半年経つくらいでした。
ドラマ形式のMVがクソ長かったっけ。懐かしいな。
そのまま3期生MCへ。
もともとタンバリンを担当する予定だったという祐奈ちゃん。
ところが、紗英ちゃんの「ネイルを外したくない」というトンデモ理由でタンバリンは紗英ちゃんに奪われ、祐奈ちゃんはベースをすることになったそうです。
さすがは自由人、紗英ちゃん。それが許されるのもまた紗英ちゃんのいい所。
そんな紗英ちゃんとは対照的に、初めてドラムに挑戦したみるんちゃん。
しかもきちんとした先生が付いた訳ではなく、ドラム経験のあるマネージャーに教わったとのことで、その格差にツッコんでいました。
しかし同期のMCはいいね。
遠慮がないからメンバーの素が見られるし、次から次に話がまったく途切れない。
ベテランならではの安定感もあってすっかり見入ってしまい、繋ぎの時間もあっという間でした。
続いて、加入から今までに色んなシーンでみくりんが披露してきた楽曲を、当時の映像とともに振り返りながら披露していくメドレーコーナーへ。
オーディションで歌った「スターラブレイション」、初めてAKBの選抜として歌った「11月のアンクレット」など、懐かしい楽曲が並ぶ中、ひときわ会場を沸かせたのは、チームHによる「シアターの女神公演」より「好き 好き 好き」
「好き 好き 好き」といえば、碧唯ちゃんの卒コンでも触れたけど大サビでの16連コールが最大のピークポイント。
碧唯ちゃんの時も凄かったけど、今回はそれを上回ると言っても過言ではないほど、もう会場が吹き飛ぶんじゃないかと思うくらいの、盛大なみくりんコールが会場を揺らしました。
生意気リップスでは、なんと奈子ちゃんが登場。
元祖生意気リップス。もう見れないと思っていたので突然の復活に沸いた。
やっぱりこの曲はなこみくなんだよな。
「私たちも、もう若くないし…」のセリフが本当にそのままの意味になる日が来たとは、いや、まだまだ全然若いけどさ、感慨深い。
さらに「ロマンティック病」で芽瑠ちゃんと美桜ちゃんが登場。ここにはなちゃんを加えて、現役時代にもなかなか機会がなかったというオリメンでの披露でした。
AKB48のリクアワで1位になった曲ということで、たぶん多くのHKT48ファンにとっても思い出深い曲なんだろうけど、あいにく僕はその頃のHKT48には疎い。
さらに「12秒」ではるっぴが登場して、これで卒業生が出揃いました。
みくりんの着替えタイムを繋ぐ、卒業生によるMC。
雑誌の表紙常連となったみくりんをコンビニで見ない日はないと芽瑠ちゃんが話すと、美桜ちゃんが「おっぱい?」と返す。美桜ちゃん、現役時代はあなたがその立ち位置だったのにね。
コンサートもいよいよ終盤へ。
「アイドルなんかじゃなかったら」の中には「アイドルになってよかった、卒業する時言いたい」という歌詞がありますが、みくりんからの心からのメッセージだったと信じたいと思います。
「早送りカレンダー」では、一度ステージ袖に捌けた奈子ちゃんが再びステージに引っ張り出されてきました。
もう見れないと思っていた「なこみく」センターの「早送りカレンダー」をしかもフルで見ることができて、会場のテンションも最高潮に。
それにしても、奈子ちゃんの登場はアドリブだったらしいんだけど、それでも完璧に踊りこなす奈子ちゃんのスキルの高さと、それに柔軟に対応して立ち位置を変更したフロントメンバーの対応力がハンパじゃない。
本編最後はみくりんの煽りで始まった「最高かよ」
もちろんフルサイズ。熱気に包まれたまま本編は終了しました。
暗転した会場に響くみくりんコール。
アンコールは「私のふるさと」で始まりました。
そして最後のスピーチへ。
小学6年生から20歳を過ぎるまで、まさに青春の全てをHKT48に、アイドルに注いできたみくりん。
今まで連れ添ったメンバー、家族、ファンへの感謝を語りました。
スピーチの後、3期生による「夢の河」
久しぶりに聞いたけど、卒業メンバーに送る曲としては秀逸だよなぁ
あっちゃんに当て書きした曲だけのことはある。
曲が終わって会場が明るくなると、ステージ上にメンバーが勢揃い。
何人かのメンバーがみくりんへメッセージを送ります。
最初ははなちゃんから。
数年前、先輩やフロントメンバーの卒業、離脱が相次ぎ、グループ全体のバランスが危うくなった時期に、否が応でもフロントに立つことになったのがこのふたりでした。
急にフロントに出ることになって、右も左も分からない中で、何とかしてこのグループを守らないといけない、そして伸ばしていかないといけないというプレッシャーを共有することになったふたりだからこそ、共有できる悩みや衝突もありました。
いつもなら号泣して話せなくなりがちなはなちゃんですが、今日はスッキリとした表情で堂々としていました。
みくりんと共に過ごしてきたこと、チームKⅣのキャプテンとなったことで、これからのHKT48を背負っていくという自信もついたんだろうなぁと思います。
続いてはくるたん。
HKT48の一員になれたのはみくりんのおかげ、という感謝から始まったメッセージ。
最新シングルで初めてセンター、それもダブルセンターという立ち位置に立つことになったくるたん。
ダブルセンターという立場ならではの悩みはグループ内ではなかなか共有できなかった中、そんなくるたんを救ったのが同じくダブルセンターに立っていたみくりんでした。
みくりんがいたからHKT48に入れたし、みくりんがいたからセンターポジションに強い気持ちを持って立つことができているくるたん。
みくりんが守ってきたHKT48をこれからもを守っていく、と、センターを引き継ぐ者としての決意を改めて語ってくれました。
最後はえれたん。
選抜と非選抜、立場の違いはあれど、それぞれがそれぞれの特有の悩みや苦しみを抱えながら、気持ちを共有できたかは分からないけど、少なくともふたりはただの同期にとどまらず、お互いがお互いの精神的な支えになっていました。
みくりんがここまで頑張ってこれたのは紛れもなくえれたんのおかげだし、逆もまた然り。
芸能の広い海へ泳ぎ出したみくりんにとって、一休みできる安息の島であり続けてほしいですね。
そして、ある方からお手紙を預かったとして、阿紀ちゃんが代読してくれました。
お手紙の中に綴られていた「HKT48を守ってくれてありがとう」という言葉で、その小さな背中に背負ってきたプレッシャーが弾けたように一気に涙が溢れるみくりん。
当の本人はお仕事の都合でどうしても来れなかった、ということで残念だなぁと思っていたところ……
「指原莉乃より!」とステージ裏から花束を持ってまさかのサプライズ登場。
これには観客も、みくりんもみんなビックリ。
お仕事の合間をぬって一瞬来てくれたとのことで、花束を渡してみくりんと少し会話を交わしたら帰っていきました。
演出が粋すぎるだろ……さすがのエンターテイナーすぎる。
最後は「10年桜」で賑やかに終了。
しかし興奮冷めやらぬ会場からはダブルアンコールが発動します。
そしてそれに答えるように、卒業生も含めて「ロマンティック病」を再度披露しました。
そしてなぜか指原もいる。帰ったんじゃなかったんかい。
大きな拍手と歓声に包まれながら、コンサートがすべて終了。
すでに卒業公演を終えてグループとしての活動は終えているということもあって、お祭りのフィナーレに上がる打ち上げ花火のような、寂しさよりも楽しさに包まれたコンサートでした。
またそれと同時に、これまでみくりんが先輩から継いで、守り続けてきた"意志"を、これからを担う次世代メンバーへまた継いでいくという儀式のような意味合いも込めた、そのように感じさせるようなコンサートでもありました。
みくりん、卒業おめでとう。
みくりんは本当にHKT48の誇りです。
これからの活躍に大いに期待しています。