「ヨガと出会って僕は人生が変わりました」
友人である講演者は話しました。
とある金融機関で働いていたある日、同僚が自殺したらしいのです。
驚くことに、同僚が自殺したことは社内では伏せられ、淡々と業務が進んだのだそうです。そこで働く人たちは、みんなエリートで高給取り。でも幸せそうではなかった。
友人は、ふと会社の上の階に入っているスポーツジムの看板に目が止まりました。ヨガクラスが行われていたのです。
ヨガクラスに申し込んで部屋に入ってみると、衝撃を受けたそうです。
ヨガクラスに来ている人たちは、みんな手ぶらで、ジャージのような楽な格好。文字通り何も「持っていない」わけですが、みんなニコニコして幸せそうだったのです。
自分が今進もうとしている方向は何かが間違っている。
そう感じた友人は、それからヨガクラスに通うのが習慣になったとのことでした。
自然とその金融機関は退社することになり、より自由に働ける環境を手にし、それらの体験を通して気づいたことを書いた本がベストセラーになったのでした。
僕のヨガとの出会いは、そこまで過酷なものではありません。
2社目で働いていたそのとき(ヨガと出会ったとき)は、すでに快適な環境でした。
人間関係もうまくいっていたし、仕事も楽しく、評価もされている。
それでも何かが違うと感じていたのです。
そして友人の講演を聴き、ヨガクラスに行きました。
最初のヨガクラスは忘れもしません。神楽坂というところにあるスタジオ。
何も知らずに申し込んだクラスは、上級者向けのコースだったのです。
冒頭からみんな平気な顔して逆立ちをするのです。
しかも僕よりも年がはるかに上な女性たちが。
当時の浅はかな僕のマインドは、競争意識と劣等感からくる焦りを感じました。
「自分だって!」
そう意気込んで逆立ちをすると、「ぐきっ」と変な音を立てて、首から崩れ落ちたのでした。
「だいじょうぶ?」と駆け寄る先生。(でも不思議とあまり心配そうではない 笑)
「だいじょうぶです」と答える僕。
その数日後、人生が変わる出来事が起きたのです。
(その3に続く)
![1](https://stat.ameba.jp/user_images/20150204/21/hkamei1978/ba/20/j/t02040247_0204024713208700432.jpg?caw=800)