【就活よりも大切なこと】「内定が取れない」ことの本質的な問題に気づくにはどうすればいいか? | 心理カウンセラーかめちゃんのブログ

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霧島と沖縄と代官山で3拠点生活しながらセミナー講師しています。2021年までは鹿児島でヨガスタジオを経営してました。2022年セミナー講師業で5億円を売り上げました。セミナーの様子をYouTubeで配信しています。

こんにちは!鹿児島の就活コーチ、亀井弘喜です。


風邪で痛めた喉はいったん悪化の道をたどりました。朝、底をついたようで声が出なくなり、今は回復期に入っています。コーチングにしてもセミナーにしても声が命ですね。自分の身体を大切にしようと思います。


さて、今日はお勧め本のご紹介。というかその本の内容を見て気づいたことをシェアします。著者の天外伺朗さんは、元ソニーの上席役員で、AIBOやCDの開発に携わったスーパーエンジニアです。僕の瞑想&断食&教育法に関するメンターでもあり、1月には天外さん主催の断食瞑想合宿に参加させていただいたこともあります。そのときの感想はこちら。


テーマは一言で言うと、「問題の本質を見極める」ということです。


この本の冒頭で出ているやり取りの中にこんなものがありました。


それは経営者からの悩み相談で、「社員でどうしても遅刻をしてしまう常習犯が2人いる。仕事はできるから辞めさせることもできないし、でも遅刻を続けるのを見ると、心の底から怒りが湧いてくる。どうしたら、その社員達が遅刻をしないようになるか?」というものでした。
(※僕の解釈なので少し本文とはずれてるところがあるかもしれません。ご了承ください)


著者の天外さんの受け答えの様子に興味がある方は本をご覧下さい。(深すぎてこれ以上は僕が解説することなどできませんので ^^)


結論としては、この経営者の頭の中に、相談時にはなかった発想が生まれ、双方がハッピーな展開となっていきます。


僕が深い感銘を受けたのは、自分が就活を支援していたり、社会人の方のキャリアに関する悩み相談に乗ったり、経営者からの相談に乗ったりするとき、この受け答えをしているときの天外さんと同じような感覚を覚えることがあったから。


つまり、本人が認識している問題と、こちらから見える問題の本質がずれている。


例えば、就活生に、「今一番解決したいことは何なの?(= 何が問題だと思ってるの?)」と質問したとき。

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僕:「今一番解決したいことは何なの?(= 何が問題だと思ってるの?)」


就活生:「内定を取ることです!」


僕:「なぜ内定を取らないと問題になるの?」


就活生:「だって卒業したら自立したいですし…。親にも迷惑をかけられません。」


僕:「そっか。内定を取らないと親に迷惑かけると思ってるんだ?」


就活生:「はい、だって親からは『うちにはお金ないから。就活しっかりやってね』みたいなこと言われるし。」


僕:「なるほど。それは大変だね。でもさ、『お金がない』『就活しっかりやって』と言われただけで、『就職浪人したら、迷惑』とは言われてないよね。親に確認したことってある?」


就活生:「…確認したことはないですけど…。」


僕:「ほんとの問題ってさ、内定を取れないことじゃなくて、親とちゃんと話ができていないことなんじゃないの?自分の人生のこととか、お金のこととか。」


就活生:「…そうかもしれません。」


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そうして実際に、親に確認をとってもらうことも何度もありました。


実際に確認して、「子どもが就活浪人したら迷惑」と答える親は一人もいませんでした。


でも子どもである就活生は、実際に「親に迷惑をかけないように」就活を頑張っている姿があるのです。


その本質のずれを放っておいたまま、「どうすれば内定を取れますか?」と質問やアドバイスを求めて来る就活生がいたとき、読者の皆さんなら何と答えますか?


もちろんテクニック論でカバーできることもあるかもしれない。


矯正的な面接指導とかすれば、たまたま内定を取れるかもしれない。


本人は形上は喜ぶかもしれない。


でも、そうやって人生で大切なこと(本質的な問題)をスルーしてしまったら、次はいつ親と向き合うのでしょうか。


僕は実際に就活のとき、親と向き合うことをスルーしました。


そして27歳で燃え尽きて、やっと親に相談に行きました。「どうしよう?俺、もう働けない」って。


僕もずっと親に迷惑をかけちゃいけないって思ってました。とくに厳格でエリートだった父親に対して。


27歳で、仙台に泣きながら帰りつき、「どうしよう?俺、もう働けない。ニートになるかもしれない。仙台に戻ってくるしかないかもしれない。もう転職なんてできるとも思えない。」半ば混乱しながら父親に泣きつく僕。


父からは、叱り飛ばされると思っていました。勘当されるんじゃないかって、本気で不安に思ってました。


でも父からの回答はどうだったか。


「何言ってんだお前。お前一人食わせていくぐらい何てことない。大学生だったつい4~5年前まで実際に食わせてたじゃないか。親としては、例えばお前が交通事故にあって、植物人間になったって、一生面倒見ていく覚悟があるんだよ。親の覚悟を甘くみるんじゃない。お前が仕事で辛い思いをしたくらい、俺に言わせればなんてことないよ。仕事なんてしなくたっていい。親としては、お前がお前らしく、毎日楽しそうに暮らしてるのを見ることが幸せなんだよ。」


これが真実の回答でした。


僕は涙が止まりませんでした。思春期を過ぎてから、父親の前で泣いたのはこれが初めてでした。(2回目は母を亡くしたときです)


父はずっと、そういう覚悟で息子である僕を見ていたのです。


でも僕はそれを知らずに、独りで「自立ごっこ」をしていたのかもしれません。


今、33歳になって、会社を辞めて独立しました。


正月に父に話をしたとき。


僕:「お父さんさ、会社辞めて鹿児島に移住して、独立しようと思ってるんだ。」


父:「何?…(ものすごい形相で)お前それは、今の仕事や会社が嫌で言ってるのか、それともやりたいことが見つかって言ってるのか、どっちだ!?」


※きっと、今思えば、6年前のように働くことが嫌になってしまったのか心配したのだと思います。


僕:「後者だよ。やりたいことが見つかったんだ。今の仕事や会社には何の不満もない。むしろ会社員として働くならまた今の会社・仕事を選ぶと思う。でもコーチングとかセミナー講師の仕事は、次元の違う喜びがあるんだ。魂レベルと言っても良い。給料なんてなくたってそれをやっていたい。それくらい思えることをやっと見つけたんだ。」


父:「(しばらく沈黙の後)…、そうか。わかった。お父さんは、どんなことがあってもお前を応援するよ。人間には、誰に何を言われたって止められないときがあるもんだ。俺だって、会社を辞めるときはそれくらいの気持ちだった。鹿児島でもどこでも言って来い。お父さんも死んだお母さんも、お前が好きなことをやってるのを見るのが一番幸せだから。」


僕:「ありがとう。」


父は、6年前と全く変わらず、「僕が好きなことをやってるのを見るのが一番幸せ」だと言ってくれました。


あれから5ヶ月、実際に移住を完了し、仕事の方はまだまだです。


でも何の後悔もない。


そして不安も全くないとは言えないけど、楽しみの方が全然大きくて、こうして好きなブログを、大切な皆さんに書いている。


僕の問題の本質も結局は、「親と向き合う」ことでした。


就活は、思春期で少しずれてしまった親子の歯車をもとに戻す絶好のチャンスです。


だから是非独りでも多くの就活生に、「親子一丸となって」就活に臨んで欲しいなと思っています。




みなさん、今抱えている問題は何ですか?



そして、その問題の本質は何だと思いますか?



もう少し、掘り下げてみませんか?