映画#25-010 死に損なった男 | なんのこっちゃホイ!

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世の中の、これでいいのか、こんなことでいいのかを描くブログ。そんなにしょっちゅう怒っていられないので、ほどほどに色々な話題も混ぜていきましょう。

 

関谷一平(水川たまり)は、夢にまでみたお笑いの台本を書くシナリオライターになってはみたものの、毎日のストレスに疲弊して、その日、ホームの縁に立っていた。

次の電車が来たら・・・

しかし、次の電車は前の駅で起こった人身事故のために来なかった。

死に損なった、関谷一平は、たいやきを買って家に帰る。部屋には、見知らぬ男が部屋に立っていた。どうやら、一つ前の駅で線路に飛び降りた本人、森口友宏(正名僕蔵)の幽霊のようだ。森口が先に飛び込んでくれあたおかげで、一平は命拾いをしたのだとせまる森口の幽霊。彼には思い残したことがある。それは一人娘の森口綾(唐田えりか)のことだった。彼女の夫は、彼女に暴力を振るい、離婚し、裁判所から接近禁止命令が出されているにも関わらず、友宏の葬儀に現れた。このままでは、自分が死んだ今、あの男は娘につきまとうに違いない。だから「あの男を殺せ!」と命じる。

それ以来、友宏の霊は、四六時中一平に憑き、毎回現れては「あの男を殺せ」とささやき続ける。一平以外には、友宏は誰にも見えていないらしい。だから、他の誰かにそれを頼むことはできないのだと、一平に懇願する幽霊。疲れてしまった自殺願望の男に憑いかれてしまった幽霊。ドタバタのお笑い話が進んでいく。

 

予告編で観て、面白そうだと思ったのと、なんだか最近、気持ちが晴れず、鬱な気分で酒もうまくない。睡眠はヤクルト1000のおかげで良好なようだが、なにか気分が晴れるものをみたいと思い、朝の8:15の回で鑑賞した。水川たまりという俳優は知らないなぁと思っていたら、お笑いグループ「空気階段」の人みたい。ちょっとタドタドしいけど、段々と自然に受け入れてしまっている。圧倒的に正名僕蔵の演技が映画全体を支えている。有名な俳優も出ない、それほど金もかかっていない。B級と言っていいだろう映画だが、どこか最後に爽やかな風を吹かせてくれる映画であったので、僕の気分も少しははれた。