President Onlineでこんな記事を見つけた。
2024年上半期の「バー、キャバレー、ナイトクラブ」の倒産は、前年同期比で161.1%も増えたそうだ。女性の方は全然しらないだろうが、こういう場所は女性が隣について、お酒を作ってくれたり、お話の相手をしてくれたりする場所で、店によってマチマチではあるが、相手をしてくれる女性の飲んだ分も含めて、2時間遊ぶと大体一人3~5万円は取られる。クラブとなるとおそらくもっと高いだろうが、自分で払ったことがないので知らない。上司に連れられて接待でいくような場所だ。自腹でこんな店には一度も行ったことはないし、行きたくもない。これら飲食店の業績不審の理由は、お客に「お金がなくなったから行かなくなった」だけではないと記事は言う。
企業の接待縮小。これは大きいだろう!
夜の街離れ。つまり、若者の「アルコール離れ」もあって、キャパクラへ行く客層の重要なレイヤーが離れていっているということ。
次にホステスの人材不足。
この原因は客にあるらしい。それも理解できる。
概ね建設関係の方や個人事業主の方などは、ホステスに対して、かなり失礼な態度をとるのを目撃する。つまり、暴言であったり、お触りであったりということだ。ホステスは娼婦ではないから、お触りは失礼だし、「なんだてめぇー、何やってんだ!」的叱責は、ゴージャスに仕立てた内装や雰囲気にはそぐわない。泣き出すホステスもいたりして、ママやチーママが飛んできて、客やホステスをなだめるという光景をよく見かける。
愚痴る客、武勇伝、説教は嫌われる3大タイプである。
しかし僕が現役で、社用でそういう店に通っていた頃は、それらを見事にいなす女性が多かった。非常に世間のニュースに詳しく、「知ってる知ってる!」と出しゃばるのではなく、客の話題に上手に乗っかり相槌を打ったり、客が言葉につまると、「〜新聞はこんなこと書いてましたよ」とうまく話をつなぐ。
今の若いホステスは、まったくお客に対するスキルもなく、かわいいとか、胸が大きいとかで押してくるので、眺めている分にはいいが、おじさんにはつまらん。
さて!
そんなキャパクラやクラブに疲れたおじさんが足を向けるのが、「美魔女クラブ」なる店だ。女性の平均年齢は30~50歳。銀座や六本木、横浜関内等のクラブを引退した女性が中心である。つまり、手練れのホステスが多いのである。客あしらいも上手ければ、客の懐具合に合わせた飲み方をするし、ちゃんと世間の話題から下ネタまでついてくる。成熟した大人の女性だから、おじさん達でも理解できる日本語を話してくれるし、昭和の話題にも乗っかれる。
そして値段もリーズナブルで2時間で1~2.5万円くらいで遊ばせてくれる。これなら、自腹でも、たまには行けそうだ。
若者は、キャパクラからスナックへテリトリーを移しているらしい。行きつけのスナックにも、たま〜に若者3〜4人くらいの新規客がくる。彼らは隅の席に陣取り、カラオケに興じている。カウンターはおなじみの常連ばかりである。ガンガン連続で歌う若者には、そっと「ボックスじゃないから、ここは。全体というものがあるでしょ?ね?」などと小声でアドバイスすると、素直に聞いてくれるし、ちゃんと常連の歌にも拍手をしてくれる。常連も彼らの歌に拍手をする。みんなハッピーに楽しめるので、彼らも「また来ます」と言ってボトルを置いていく。ボトルがあれば、何時間いても3~5千円だろう。ちょっとしたママ手作りの付け出しや、軽食も出してくれる。
スナックといえば「昭和臭」が漂うが、実は今、スナックの時代がまた到来しているのでは、ないだろうか。
さて、今夜もまた、常連の待つ、あのカウンターで、70歳とは思えないおぼこい系のママの顔でも見に行きますか。