古畑任三郎 ベスト3エピソード | なんのこっちゃホイ!

なんのこっちゃホイ!

世の中の、これでいいのか、こんなことでいいのかを描くブログ。そんなにしょっちゅう怒っていられないので、ほどほどに色々な話題も混ぜていきましょう。

GWは、絶対に仕事をしないと心にきめてのぞんだ。

朝からTVでは渋滞のニュース、円安、インバウンドで溢れている。

こんな中、どこへも出かける気にもならない。

こんな時は、配信だ。

Amazon Prime で「古畑任三郎」全話を一気通貫で鑑賞。

中には権利の関係で配信されていないエピソードもあるが、それは仕方ない。

中で僕が選ぶ、ベスト3のエピソードを書きたい。

 

第1位  Season 2_Ep 1  「喋りすぎた男」

やり手弁護士の小清水潔(明石家さんま)には、愛人がいる。しかし、大物弁護士の娘との結婚が決まり、この女が邪魔になる。彼女の部屋を訪ねた小清水は、別れを切り出すも、女は別れることを認めない。カッとなった小清水は、手近にあったバラの刺さった水差しを振り上げると、彼女の頭に叩きつけた。崩折れる女、砕け散る水差し。そこへ、古畑の部下の今泉がたこ焼きを持って尋ねてくる。今泉は何度も結婚を申し込み、すべてつれなく振られていた。とっさに小清水は、今泉に全ての罪をなすりつけることを考える。二人は学生時代の同級生だった。「えーか、罪を軽くするなら、犯行を法廷で認めるんや。そした、情状酌量を取れるように、俺がなんとかする。そうせんかったら、お前はこのまま刑務所へ行くんや。よー考えろよ!」

冒頭陳述の日、裁判官の罪状認否で、「殺すつもりはなかったが、殴った」と犯行を一部認める。

傍聴席には、古畑任三郎の姿が。その後の面会で「やってないのなら、やってないと次の公判で前言を撤回するんだ。もし認めたら、情状酌量であっても、これまでの毎日は返ってこないんだよ」と説得する。

「古畑さん、もしかして、犯人を知っているんですか?」と問う今泉に、「僕がこれまで失敗したことがあるかい」と薄笑いを浮かべる。

そして罪状認否を否定した今泉の公判、古畑が証人席に立つ。「実は私、犯人を知っているんです」

終盤の裁判所のシーンが大どんでん返しで、極めてロジカルに小清水を追い詰める古畑。

あっと驚く謎解きが痛快。

 

第2位 Season2_EP 2 「笑わない女」

宗教をバックボーンとする女子校は、厳しい戒律と校則に縛られ、ほとんど自由というものがない。その学校の教師阿部哲也は、校庭でギターを弾いて生徒と歌をうたうなど、自由奔放な振る舞いを見せていた。厳しい校則や戒律に縛られた学校に反対し、もっと自由な高校生活を送らせてやりたいと考えている。

生活科主任教師兼寮長の宇佐美ヨリエ(沢口靖子)は、自らもこの学校の卒業生であり、敬虔に、忠実に戒律に従うことを絶対とする教師。ある夜、寮にある阿部の部屋を、宇佐美が訪ねた。授業で使う本を貸してくれと。本棚を探す阿部の頭部に、渾身の力を込めて鉄パイプを叩きつける宇佐美。「どうして・・・」すがりつく阿部は、宇佐美のガウンのボタンをむしり取り、倒れる。宇佐美は近くにあったバーベルに阿部の頭を叩きつけ、とどめをさす。しかし!ボタンが無いことに気づいた宇佐美は、阿部の手の中で握られたボタンに気がつく。しかし、彼女にはそれを、奪い返すことができなかった。

古畑との、丁々発止を沢口靖子が演じる。無表情で感情を表に出さず、冷静に古畑を向かい合う。

沢口靖子31歳の芝居。

 

大変美しい女優さんで、出身も関西ということで、勝手に親近感を持っているのだが、この人の芝居は、これまで一度も、上手いと思ったことがないのです。武田鉄矢の刑事物語でデビュー。まぁ、その素人丸出しの台詞、演技には恐れ入った。ゴジラにも出演したが、これもはっきり言って臭い。

ところが、このドラマでは、素晴らしい演技を見せている。新境地開拓か!と思える程に。そして、31歳でも、美しいルックスは、時に幼ささえ漂わせている。素晴らしい沢口靖子だ。

古畑が厳しい戒律のジレンマに立つ沢口靖子を追い詰めていく。最期にその動機が明らかになった時、爽やかな感動すら覚えた。

 

第3位 Season 1_EP4 「殺しのファックス」

人気推理作家の幡随院(笑福亭鶴瓶)は、妻を殺して狂言誘拐を仕組んだ。犯人、もちろん幡随院なんだが、からの身代金要求、受け渡しの方法は、タイマーで設定されたFAXを使って、幡随院が仕事場にしているホテルの部屋に届くように仕掛けてある。この段階では、妻の生死は不明のため、念のため殺人課の刑事古畑任三郎もホテルの部屋に待機している。友人の結婚式から直接駆けつけた今泉と、時間を持て余す古畑。

しかし、幡随院の計画は、思わぬ道路工事などのために、些細な食い違いを生んでいく。それを見逃さない古畑は、最期の身代金受け渡し現場に、ある仕掛けを施して、幡随院を追い詰める。

前半の鶴瓶の芝居は決していいとは言えないが、後半謎解きで次々に繰り出す古畑の追求に、思わず歪む顔の表情が実に楽しい。

 

この3話は本当に秀逸だと思う。

それにしても、シリーズ1〜3までを見ると、そのゲスト出演者の豪華なことと言ったら。

中森明菜、堺正章、坂東八十助、桃井かおり、木の実ナナ、小林稔侍、小堺一機、福山雅治、そして菅原文太。プロデューサー関口氏の実力発揮というところか。

 

もし古畑任三郎が懐かしいなぁとこのブログを読んで思われた方は、AMAZON PRIMEがFODでご覧ください。古畑任三郎でした。