戦争は悲惨だ。
侵略であれ、防衛であれ、戦争は悲惨だ。
ナポレオンはイギリス軍が占領したトゥーロン攻囲戦でイギリスを破りトゥーロンを奪還、大きな戦果をあげ、将軍にまで昇進する。
その後も、多くの戦争を引き起こすが、「愛する祖国と自由のために」と兵を鼓舞するその姿は、カリスマ的な威厳を持っている。
祖国防衛が、いつしか他国侵略へと変わっていく。
戦争に勝利するために、彼の身分は上がっていく。貧しい国民の救済、自由の獲得、独裁主義の打倒と、国内でもいくつかの内戦も指揮する。ついに彼は、フランス皇帝となり、さらに多くの戦争に突入していく。
彼が歩いた後に残るのは、累々たる屍の山だ。
ワーテルトーの対戦で惨敗をきすまで、300万人を超える死者の山を築いたそうだ。
天下の悪妻の名が高い、ジョセフィーヌとの出会いから結婚、そして自由奔放な彼女との確執、子供ができないことを理由に、彼女と離婚。しかしこの映画で描かれるジョセフィーヌは、たしかにふしだらではあるが、僕がイメージする悪妻とはちょっと違う。
ミッション・インポシブル フォールアウトや、ミッション・インポシブル レッドレコニングPart1で世紀の武器商人を演じた、バネッサ・カービーが演じている。彼女の出演が決まるまでには、ひと悶着あったようだが、それはまた別の機会に。
リドリー・スコットの作品だから、戦闘シーンは迫力満点、6つの戦闘をスクリーンに再現してみせた。手に汗握る戦闘シーンだ。
偉人の生涯に興味があれば、観てみることをおすすめする。