原作には衝撃を受けた。
近所にある全てのBookoffを回って、その日の内に全巻そろえて夢中で読んだ。
設定が非常にユニークで、日本の防衛、世界の軍隊の状況をコミックに詰め込んであった。
手に汗握り、考えさせられた。
その実写化不可能と言われた超大作の実写化とあって、楽しみにしていた。
予約を間違って2回も観てしまったが、後悔はない。
日本近海某所、海上自衛隊の通常動力潜水艦が、アメリカの原子力潜水艦と接触事故を起こし、
沈没圧潰してしまう。艦長の名前は「海江田四郎」。海上自衛隊屈指の艦長である。
しかし、この事故には裏があった。
日米防衛の一環として開発・製造された1隻の最新鋭原子力潜水艦があった。
その名は「シーバット」。米国第7艦隊に所属するこの潜水艦の艦長は、死んだはずの海江田。
搭乗員も全て沈んだはずの潜水艦の搭乗員76名。
処女航海に出た「シーバット」は、第7艦隊所属原潜3隻を振り切って、深海に潜って消えた。
米国太平洋艦隊司令官は、「シーバット」の捜索に加え、全力を挙げてこれを排除せよと命令。
海上自衛艦「たつなみ」艦長「深町洋」は、海江田の死に疑問をいだく。
そんな時、横須賀司令部から命令が。「シーバットを捜索し、捕獲せよ」
深町は「たつなみ」を出港させ、海江田を追う。
マリアナ海溝近辺に浮上したシーバットは、第7艦隊と向かいあい、驚くべき宣言をした。
「独立国やまと」の建国だ。
そして第7艦隊を足止めした海江田が言う。「日本政府と軍事同盟を結びたい」
冒頭、潜水艦沈没のニュースを伝えるキャスターが「戦闘があったとの噂もあるが」と
専門家に問う。専門家が「それはない」と否定すると、「では日本は安全ということですか?」
これには笑わされた。しょせん、この程度の認識しか、多くの国民は持たないのだろうなと。
逃亡したシーバットへの対応を協議する日本政府。
「自分の国は、自分で守る。そのためには、力が必要だ」
こんな当たり前のことでも、日米関係が悪化する。国民の理解が得られないと議論している。
これも、日本人の多くが、頭では分かっていても、現実が想像できない現状を描いている。
しかし、今回の映画は、原作ではまだほんの冒頭に過ぎない。
続編必至。全3作くらいになるのではないかな?
これは、今作り、今国民が観るべき映画だと思う。