映画#35 名探偵ポアロ- ベネチアの亡霊 | なんのこっちゃホイ!

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言わずとしれた、アガサ・クリスティーが作り出した名探偵ポアロ。

ケネス・ブラナーがポアロに扮したシリーズの第3弾である。

「オリエント急行殺人事件」「ナイル殺人事件」と、原作もシリーズ中で最も有名な作品であったことと、これまでの誰のポアロより、活発で行動的、活動的なポアロを演じたことで、評判になった。仕掛けも大掛かりで、VFXも多用し、まさにデジタル時代のクリスティーを見せてくれたので、大変好評だった。しかしこの作品は・・・・

 

ポアロは事件や相談事を持ち込まれる日常に疲れ切り、ベニスで休暇を過ごしている。

静かで平凡な日常を求めて。

そこへミステリー作家で旧友のミセスオリバーに強引に誘われて、ハロウィーンの夜に開催される降霊会に参加する。その家の娘がバルコニーから運河に落ちて死んだ。警察は事故死で片付けたが、彼女はそれが信じられない。そこで、霊媒師のレイノルズ夫人(ミシェル・ヨー)を招き降霊会を行い、娘の死の真相を探ろうとする。

レイノルズ夫人は助手を一人連れており、到着から不思議な言葉を発し、娘の部屋を言い当てる。その部屋で降霊会をやろうと言い出す。集まった家族の前で、降霊会が始まると、奇妙な現象が。ポアロは冷静に「これはトリックだ」と言い当て、その一部を暴いて見せる。だが、彼自身にも不思議な現象が起こり、奇妙なものを見たり、話かけたりするようになる。やはり、心霊現象は本物なのか。

そんな時、霊媒師のレイノルズ夫人が屋根から落ちて、庭の銅像に突き刺さるという事件が起こる。事故か殺人か。彼女はなぜ殺されたのか。死んだ娘の死の真相は。灰色の脳細胞が動き出す。

 

デビッド・スーシェが演じたポアロが、僕の中で最もイメージに近い。NHKで再放送が繰り返されているので、見た人も多いだろう。

もともとケネス・ブラナーはイメージから遠いことと、今作はオカルトじみて、画面が全体に暗く、どんよりと重い。謎はオカルトで、ポワルの言動もおかしい。謎解きも、「なるほど!」と腹に落ちない。原作は「ハロウィーン・パーティー」という、クリスティーの長編31作目、つまり晩年の作品ということになる。いつものテイストと大きく違うので、どうにも映画に入って行けず、ポップコーンばかり進んでしまう。映画の半分ですでにMサイズを食べ終わってしまった。ちなみに、原作とはすべてが全く違うそうだ。じゃ、クリスティー原作って、どういうこと?