会社の仕事を終えて、テクテクとメタボ対策で、大手町まで歩く。
大手町の駅に降りていくと、折りよく急行がやってきた。
残念ながら満席で座れない。次のチャンスは渋谷でやってくる。
首尾よく最後尾の車両で座席を確保。i-Phoneで映画を観ながら電車に揺られる。眠くなる。眠る。
青葉台の駅で、一斉に人が降りて、電車は空席が目立つ。
すると突然、僕が座っていた隣のおじさん。サラリーマン風でネクタイまでちゃんとしている。何を思ったか、やおらカバンからシャンプーを取り出したのだ。メリットシャンプーであった。いきなり、座席に座ったままシャンプーを頭にかけて、髪を洗い始めた。
ザシュザシュという音を立てて、泡だっていくおじさんの頭。
しかし、シャンプーの泡が、僕のジャンパーに飛んでくる。
「ちょ、ちょっと!何やってんですか!泡が着くじゃないですか!」
僕は座席から飛び上がる。おじさんは、意に介せずザシュザシュザシュ。
車掌が見つけて飛んでくる。
「お客さん!困りますよ、こんな車内でシャンプーされたら!」
するとおじさん、「いや、頭が痒くてね・・・」ザシュザシュザシュ
次の長津田駅で、車掌が、「とにかく降りてください。とにかく!」と
おじさんの手を取って車外へ。
それでもおじさんはホームで、ザシュザシュザシュ
駅員も飛んできて、「何やってんですか!」
「だから、頭が痒いんだよ」ザシュザシュザシュ
電車は5分遅れで出発。
車掌のアナウンス。
「5分遅れての発車です。車内でのシャンプーはご遠慮願います」
最後尾の車両のお客からは大爆笑!
でも、他の車両のお客さんはきっと、車掌は気が狂ったと思ったと思う。
ザシュザシュザシュ
泡、あわあわぁ~
訳の分からん奴がいるもんだ。