ムンバイではグランド・ハイアットに宿泊していた。鍵が壊れている等の問題はあったが、やっぱり高級ホテルだ。とにかく一泊3万円もするんだから。まったく。
今日は代理店と交渉二日目。アーメダバードからやってきた代理店相手に、今回の統合スキームについて、昨日と同じ段取りで説明した。
彼らのムンバイ支店はボンベー湾に面した場所にあった。ボンベー湾は、お天気がよくて水が綺麗なら、風光明媚ないいところなんだろうけど、とにかく生活排水をガンガン捨てるものだから、もうどんよりと濁った水は悪臭さへ放っているのである。どうして綺麗にしないのだろう。
会議は順調に進み、昨日のように「独占権」を主張することもなく、無事に終了。食事は彼らがご馳走してくれるというので、一同何が出るのか楽しみ。何しろ夕べは、インド一番の代理店で、うだうだと「独占販売権をよこせ」等とほざいておったやつらが用意したのが、中華料理だったので、相当失望していたのだ。
驚いたことに、招待されたレストランは、インド一番のレストランと名高い、「Khybar」である。ここはインド宮廷料理の有名なお店。お昼とはいえ、予約を取るのは大変だっただろう。一同、大いに喜ぶ。こんなところで、なかなかメシは食えない。
雰囲気のある玄関、部屋は個室で、シックな装飾。「問題は、火事になったら逃げるところがないんだよ」との代理店社長の言に、一同大きくうなずくが、すぐに忘れて席につく。料理はもちろん、インド料理だ!
これは、チキンとお魚を焼いてある。タンドリとはちょっと違う
マトンにほうれん草のカレーとナンである。
そしてライスの上には、マイルドな香りのカレーが。まるでドレッシングのように色が薄くて、とてもカレーとは思えないが、しっかり辛いんだ。でも、全然いやみがなくて、大変美味しく食べられる。
最後はデザート。お店自家製のアイスクリーム。これも筒の中にクリームを入れて、クルクルと氷の中で回転させながら、一つずつ作るのだそうだ。大変だ。しかし、これはいかん!あま~~い!ちょっとまいった!でもインドのデザートは何でもとにかく甘いのだ!
午後は、再び代理店と事業計画について事務方で交渉。やはり昨日の代理店とかなりもめているようだ。入札にあたって、両社が当社ブランドの別製品を応札したとかで、大いにもめている。「だから販売を統合して混乱を消去するんだから、しっかりやってくれ!」とカツを入れて、午後6時に解散。
その後、インド会社の部長と、部下のドロちゃん、それに僕でインド料理を食べに行くことに。またしてもインド料理だ。今度はインド人部長がGOA料理というのを見つけてきた。インドのゴアという地方の料理を食わせるレストランらしい。
Culture Curryとは一体なんであろうか。インド南部料理のレストランだと看板に書いてある。
何故か像がお出迎え。インドだからなぁ~
魚のフライ。始めて食べた。インドレストランでこんなにはっきりした魚。ちょっとカレーの風味がして、白身の魚で非常に美味しい。お変わりしてしまった。
チキンと豆のカレー。これは凶暴に辛かった。口に入れてしばらくは大丈夫だが、火が付いたように燃え始めたら、もうどうしても止まらないかんじ。大いに汗をかいてナプキンが濡れるくらい汗を拭いても、何故かまだすぐに食べたくなる。
これはエビのカレー。辛さは控えめ。エビがプリプリしていて美味しい。
名前を忘れたが、米の粉を説いたものを、鍋の底に薄く延ばして、火にかけてやく。すると、おこげのようなものができあがる。それをパンのようにして食べる。これ、実に美味しい。これでカレーにまみれたチキンやらエビをつまんでというく、これでグザイを指で巻くというか、とにかく一緒に食べると、実に米の香りとカレーのスパイスの香りが一緒にプーンと香って、いい感じです。
大いに満足してレストランを後にし、表にでると、この現実が待っている。猥雑たる道、無秩序な車や人々の群れ、乞食の子供がまとわりついてくる。レストランとの余りの違いに、一瞬ここがどこであったかを見失ってしまう。核爆弾をつくり、核保有国になるのも結構だが、その前に、もっと道を整備し、下水道を整備し、貧困にあえぐ人達を階層やカーストに関係なく救済し、国民に最低の生活を保証するべきだ。この国に、政治はないのか。
あ!日本も同じか・・・・