7月19日(土)帰国 | なんのこっちゃホイ!

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世の中の、これでいいのか、こんなことでいいのかを描くブログ。そんなにしょっちゅう怒っていられないので、ほどほどに色々な話題も混ぜていきましょう。

僕は、海外営業事業部という所にいるのだが、その人達の仕事は何かという議論が昨日の取締役会で雑談的に語られた。「海外営業」なんだから、「営業」でしょう!もっと製品知識をつけて、どんどん海外へいって売ってくるのが仕事でしょ!当たり前じゃないか。それができないんだったら、事業部なんていらないんじゃないか!


しかしグローバル展開を標榜するわが社においては、販売のための機能は既に販売子会社を海外に設立しており、販売の前線は既に日本にはない。またグループ会社も数多くの販売子会社を海外に展開しており、そこでも販売しているわけだから、日本から直接的に代理店やユーザーへの売り込みをかけることはまずない。


であれば、本社の海外営業とは何をしている人なのか。


彼のいう通り、「直接的な営業」をやらないチームは不要かというと、それは失礼ながら全く認識誤っているし、非常に偏った考え方である。現代の「営業」は、必ずしも前線や現場で「まいど!こうてください!安うしときまっせ!」という、市場風なものではすでにない。フロントとバックのチームで展開し、効率的にやるものに、姿を変えている。市場風な営業を否定するものではないし、それなくして物が売れる事はないのは承知している。


だが、このチームが機能していない場合、「そりゃ、なんじゃいな!」と言われるのは仕方ない。本社の営業事業部員は、昨日書いたとおり、一年中予算を作っているし、そのための戦略も考えてはいるが、フロントが自分勝手に走り始め、個人プレーをやりだすと、まったく本社の言う事を聞かないという事態に陥る。こうなると大変だ。じゃ、そういうフロントは、市場営業を粛々とやっているならまだ売上も上がろうというものだが、最悪なのは、フロントが本社になってしまうこと。フロントも本社と同じように、一年中予算を作り、それの見直しに追われていたのでは一体誰が売っているんだということになる。


だから、役員さんの意見は間違っているのは、そういう売り子を本社に期待するのではなく、現地の売り子がちゃんと売り子のロールをやることだろう。それすらも代理店に丸投げで任せきるのでは、一体誰が売っているんだというご批判なら、それは全く仰る通りで、返す言葉もない。が!本社は何を売っているのかといわれても、それはちょっと逆の意味で答えに困る。古いイメージの営業も結構だ。人間が古いんだから仕方ない。だが、それを正義と振りかざされたら、ちょっと新しい水夫は困ってしまうのですよ。


台風はゆっくりと上海へ近づきつつある。「こんなんだったら、ゴルフすればよかった!」という超結果論的不満に耳をふさぎなら、帰国の途についたのでした。