妻が朝から、どうしても「プーチン」に会いたいという。「プーチン」とは何かと何度も質問するのだが、「プーチンはプーチンよ。私の携帯にくっついてるでしょ!」という、まことに女脳の回答である。つまり、プーチンとは何なのか?妻に誘われて、午後から東急東横線の自由が丘へ出かけていった。言わずとしれた、セレブな街である。初めて降り立ったその駅前は以外と狭くて、なんだかゴチャゴチャした感じで、とてもセレブとは思えない。食べ物屋が狭い道路にそって五万とならんでいる。牛丼のチェーン店からエスニック料理、ラーメン店がかなりの数あることも新発見だったが、同時に自然野菜を利用したフレンチなんて店もある。とにかく、色々なものが整理なく、ゴッチャニ生存している、そんな街だった。
駅前広場では、Jiyugaoka Sweetsというイベントが開催されていた。
去年デビューしたという、1982年生まれの村上知里という女性のライブがあったので、前から3番目に座ってみた。色々なジャンル(本人はそういった)をやっている。ガンガンのロックで始まったステージは、ポップス系の2曲をはさみ、ブルースベースの曲へ、そして新曲「エンジェル」というバラード曲へと進む。彼女はMCの時には、すごく普通の女性で笑顔が素敵なんだが、歌っている時は夜叉のような顔で歌っている。それだけ真剣なんだろうけど、その表情の変化に驚いた。ちょっと声域が狭いのだろうと思った。高温が得意らしく、サビでの「張り」は結構いけてる。しかし、ロングトーンでかなりゆれてしまう所をみると、今日は生理かもしれないなと、ふと思う。自作の歌を歌っているらしいが、どうも無理な発生によるためか、声が割れて歌詞が聞き取れない。低音になると、とたんに発声の弱さが露呈する。もう、何を言っているのか聞こえない。サビで強引に「張り」へ持っていくために、ピアニッシモの部分はどうしても低すぎるキーになるんだろう。特に、バラードでは音域がどうしても広くなるから、あからさまに露呈する。ブルースやポップスは音域がそれなりに限定されるので、彼女はこの手の音楽の方が向いている気がする。でも、まぁ、それなりに楽しめたのは、彼女の明るいキャラのお陰だな!頑張ってください! あ!最後におばさんが花束を持ってステージへ駆け寄ったが、あれは多分、商店街の代表だろう。もうちょっと桜を選べと言いたかった。
これが、プーチンらしい。一体ナンなのか、未だに不明である。妻は感激のあまり、子供たちに混じって写真撮影を行い、あろうことか、抱きついたりしている。 それにしても、こいつ、だれ?
夫婦ででかけたのだがら、しかもセレブの街なのだから、いいもの食べればいいのに、何故か僕らはいつも、ラーメンとか、お好み焼とかB級グルメばかりを食べている。時々寿司屋にも行くが、そこは長男がバイトしている回っていないタイプの回転寿司というか、職人が握る回らない寿司というか、とにかく安い。その上、長男の社員割引券で更に安くなる。一言でいうと、「せこい夫婦」である。そのせこい夫婦が今日のディナーに選んだものは・・・・・
餃子である。ふらふら歩いていたら、薄汚れた看板に「大石餃子団」と書いてある。なになに?とよく観ると、小さな字で「当ビル2F]とも。いいじゃないか!こういう感じ。失敗しても餃子なら大したことにはならないさ!と二人で乗り込んだ。餃子は2種類。焼き餃子と水餃子。それぞれに「ニラ・ニンニク入り」と「抜き」があり、さらに「えび餃子」がある。タレはごく普通に、酢と醤油とラー油である。あなどって食ってみたが、これがうまい!うまい!地の利が悪くて2Fにあるせいか客席はまばらだが、この餃子は実力がある。これまでに感動した餃子は、神戸で必ず食べる「凡天」の味噌タレ餃子。これ、一番。最近食べにいかないが、もし健在ならば、ひょっとすると「凡天」を超えるかもしれない「とまれ(感じ忘れた)」の餃子!これは、阪急梅田東通商店街奥にある。それに匹敵するかもしれない餃子を、自由が丘で発見したことになる。パリパイの皮。これは重要なポイントだ!王将の餃子はこれが決定的に駄目なんだ。そして、肉汁がしたたる皮の中の具。これが破れてこぼれ出している餃子を見るとつらい・・・この肉汁を、ちょっとすすり気味に、熱い具を食べるのが、まことに餃子の楽しみであるぞ!王将はこれが決定的に駄目!だって、包み目がほどけて、中身が見えてる餃子を平気で出せるということは、餃子を知らないということではないか!でも、何故か王将、僕は大好き!変である。うん、変!
地図は以下なので、機会があれば行ってみてはどう?
ただし、四の五の味にごちゃをつける向きにはお奨めしませんから、そういう人は自分のお店にどうぞ!挑戦してみようというギョウザラーは、一度お試しを。