少林少女を観にいってきた。妻と二人で。
こういう「ありえなぁ~い」系の映画、案外僕が大好きである。少林サッカーも結構好きで、実はDVDを持っている。主演は柴崎コウである。彼女は、髪型や角度によって好きであったり嫌いであったりするのだが、この映画では、カンフーシーンの目がいいなぁ。
もう、お話は説明するのもバカバカしいんだけど、9歳で祖父の元を去り、本場中国の少林寺で少林拳の修行を積んだ少女(?)の凛が、3000日の修行を終えて、日本へ帰ってくる。少林寺を去る時に、中国人少女に師匠が質問をするシーンがある。「お前はここを出たら、何をするのか?」すると間髪をいれずに少女が答える。「スチュワーデスになりたいです!」現代中国を象徴している。 凛は答える。「日本へ帰って、少林拳を広めます!」
去っていく凛を観ながら師匠達が話している。「あの子の内面の気の強さは普通ではない。問題はその気を自分で制御できるかだ。もし暗黒面に引き込まれるようなことがあれば、大変なことがおこるだろう」と。
故郷山梨(と思う。富士山がでかい)に帰った凛は、悲しい現実に直面する。祖父の道場はもう、朽ち果てて雑草だらけ。師匠はこの世を去り、先生は中華料理屋で鍋を振っていた。「何故、少林拳をやらないのですか?」そう問う凛に、時代は変わったと、みんな生活があると、かつての先生や弟子が語る。
そんな時、先生の中華料理屋に勤めている中国人留学生の眠眠に誘われて、ラクロス部に入ることに。
その代わり、皆も少林拳をやろうという凛。彼女のシュートはすさまじい。しかし、それをゴールに入れることができない。全く制御できないまま、エネルギーを爆発させているだけだ。ラクロスってのは始めてみたけど、棒の先にネットがついてて、そこにボールをいれて、たーっと走る。そしてゴールの前までくると、棒を振ってボールを飛ばして得点を競う。なんか、ありかよ!って感じのスポーツで驚いた。ネットの中にボールがある時には走ってはいけないのかと思った。まぁ、とにかく、そのラクロス部に少林拳の先生がコーチとしてやってくる。そして「凛は何もするな。試合にもでるな。お前は足を引っ張ることになる」と。そして最初の練習試合の時、負傷した選手の交代で凛が出場する。あらゆる驚異の身体能力を屈指してシュートを放つが、ゴールが決まらない。そして敗れたチームに向かって「ドンマイ、ドンマイ!練習試合じゃん!」と明るくチームを励ます凛。「あんた!誰のせいで負けたと思ってるのよ!あんたのパスは速すぎて取れない。あんたのシュートはゴールしない!何でも一人でやって、私たちを信用していないでしょ!」そう、チームワークということが、凛には分からないのだ。小林拳の修行は自分との戦い、相手とも1:1の戦いだ。幼少の頃からの終業で、チームワークを知らないのだ。悩み、肩を落として帰っていく凛。眠眠が心配して見に来てみると、凛は山の崖に向かって、パスの練習をしていた。一人一人、チームの仲間の名前を呼びかけながら・・・・
少林拳の心と動き、技を学んだチームはメキメキ強くなっていく。練習試合には大差で勝利、全国大会ですら大勝利。そのチームのパスとシュートはだれにも止められない!
一方の流れとして、暗黒面に落ちた空手家との戦いも進む。戦うことを禁じられた凛は、仲間を救うために立ち上がる。仲間を救えなくて、何が少林拳であるか!破門されても、私は仲間のために戦う!
多彩なキャストで、大変に楽しめる映画です。岡村隆志は最高です。
ただし、四の五のと理屈をこねないと映画は面白くないと思っている、洒落のわからん人は、絶対に見てはいけません。ただ90分、ひたすら画面を眺めて、そこで繰り広げられる、CGや、コウちゃんの素敵な目を見ながら、アハアハアハと笑えるならば、絶対にお奨めです!
評価:★★★★☆