全日空の中で、「バブルへGO」を見た。
奇想天外、荒唐無稽なストーリーだが、文句無く笑える。
広末涼子が、現代のギャル(?)を代表する女性で、この母親(薬師丸ひろこ)が飛び降り自殺をした葬式の場面からお話は始まる。そこへ来ている借金取りの男。元長銀の社員だったが、バブル崩壊で長銀が潰れて、サラ金の取立てをやっている。広末涼子は男に貢いだ200万円の借金を返済するために、キャパクラで働いている。ある日、財務省の役人(阿部寛)がやってきて、実は君のお母さんは死んだのではなく、今も生きているが、現代ではなく1990年にいるという。母親は役人と同期で東大を卒業、彼女は民間会社(これが何と日立)に就職して、研究所で新製品の研究をしていた。高性能洗濯機を開発したまではよかったが、その性能を試そうと、Tシャツ(何故かYAHOOのロゴ)を洗濯したら、そのTシャツが消えてしまった。それから数年後、ある男性職員が偶然彼女を訪ねて、実は10年以上前にこの部屋でやはり洗濯機を開発していたら、どういうわけか、どこからか、突然Tシャツが洗濯機の中に現れたと見せるのが、例のYAHOOロゴ入りTシャツ。何故か、タイムマシンを開発してしまったというわけ。
彼女は財務省の依頼で、1990年へ飛び、当時の財務大臣が発表する政策(これがバブルに火をつけた)をなきものとする使命を帯びた。現代ギャルは、母親を援護して使命を達成し、母親を連れ帰るために、財務省に頼まれて、洗濯機の中に入ることに。
何といっても楽しいのは、現代ギャルと1990年の若者文化のギャップである。阿部寛はまだまだ若く、バブルを謳歌して、女の子をたらしまくっている。現代ギャルをたらしこむために連れていったのが、「ディスコ」である。そのディスコは現代では、彼女が勤めるキャパクラになっているのだ。
ギャル:「ねぇ、なんだ。ただのクラブじゃん!」
役人:「何言ってんだよ。ここはディスコ。クラブはおねぇちゃんのいることろだろう!」
売り出し前の飯島直子が登場し、仕事をきられている彼女に対してギャルが「大丈夫。頑張って。あなたは缶コーヒーできちゃうからね!」と励ます。ラモスが現れてギャルにアプローチ。高価なティファニーのネックレスをプレゼント。その時ギャルが「ねぇ、ドーハの試合は気をつけて!最後が肝心よ!」とアドバイス。
1990年のボディコン女性が現れて、「ねぇあんた、何よその格好。変よ。ジーパンはずっちゃってへそ見えてるし、そのダブダブのTシャツもセンスない。満足なのは、ネックレスだけね!」これにすかさずギャルが応戦。「あなたこそなによ!ピッタリした服着ちゃってさ!髪の毛もセンスねぇ!」
タクシー止めるのに万札を振り回す男たち。同窓会の会費が20万、そのお土産がタクシー券一冊なんてのも笑える。
僕はこのとき、ドイツにいたから、日本のバブル狂乱を知らないのだが、この映画を見て、懐かしくもおかしく、大いに笑えた。
お陰で機内でやる予定だった報告書は書けず。
これから頑張るはめに・・・・・
お奨めですぞ!