『川の道』ヘロヘロの言い訳 | カッコイイおじいを目指すランBAKA院長のトレーニング診療日誌

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ウルトラランナー・トライアスリート院長の加齢と闘うドタバタ奮闘記

とにかくボロボロに疲れました…

 

5/3(金)午前11:00『小諸』駅近くスタート → 『長野の善光寺さん』にお参り →

5/5(日)午前3:18『新潟市のお風呂』ゴール。

千曲川信濃川を辿って新潟市のお風呂に行くという、全行程254㎞の壮大なレースに40時間18分。

 

※『日本縦断ステージ512キロ』を4/30(火)スタートした選手達は、既に雨の三日間を走り続けている。

 

 

5/3、晴れて少し暑い、お昼前の11時スタート。

トップ選手7人のケツに着きます。

長丁場に備えて、みんな抑えてゆっくりなので「このペースならずっと行けそう。」と少し安心。

 

…などと舐めていたら、30キロ手前からだんだん気持ちが変になる…

 ダメな私:「まだ220キロも走るんだ。 あ~イヤだなー。」

 普段の私:「え?いつもそんな事考えないのに。」

 

☆ 56,9㎞地点【長野市・善光寺】 5/3・17:12着(6時間12分)

この頃になると、コンビニやトイレの立ち寄り、各ペースの違いでバラバラの一人旅。

大勢の観光客からジロジロ見られつつ、善光寺さんにご挨拶をして先を急ぎます。

 

ここまで、距離に心が負けたままダラダラ~と来ました。

当然こんな心構えでは、つまらない事に気が散ってスピードは遅く、なかなかリズムが掴めません。

 

 

☆ 88,2㎞地点【飯山駅】 5/3・22:04着(11時間04分)

残り170キロ、人はおらず車も少ない暗い国道を、ひたすら走るため今度は気が紛れません。

ずっとツライ自分と相対しなければならず、後悔や良くない妄想が頭の中に浮かぶ。

 

  「ライトが眩しい…。真夜中ピカチュー被って走ってるなんて、変質者に見えるんだろーなー。」

  「今日はツライ。 みんなかなり前にいるはず、楽に走ってるんだろうなー。」

 

レース中、チェックポイント(CP)が12ヶ所あるも、係りの人はいません。

その地点の通過時刻を用紙に書き込み、ゴールで提出する自己申告制です。

 

☆ 100㎞地点通過 5/3・23:20着(12時間20分頃)

予定では12時間以内で通過予定が少し遅刻。

それでもまだ「大丈夫、大丈夫。これから復活すれば36時間切れる。」と楽観視。

しかし、もっと落ちていく事になるとは…

 

このレースの目的は二つ、①36時間切って『スパルタスロンの参加資格取得』。(行く予定はないけど)

もう一つは、②完走して『川の道・日本縦断ステージ512キロの参加資格取得』。

 

  ※スパルタスロン : ギリシャのアテネ→スパルタへの246㎞を、36時間以内で走るレース。

    暑さ・乾燥・厳しい制限時間で、完走率は例年60%。私は2016年34:33:40で完走。

 

  ※スパルタスロン参加資格 : ①「100キロマラソン(ロード):男性は10時間以内完走」か

    ②「220キロ以上のレースを36時間以内完走」、③その他

 

 

CP18【飯山駅】88,2㎞地点→CP19【津南町・旧三箇小学校】133,4㎞地点、まで45キロ何もなし。

深夜1時頃、暗い国道で緊張感が途切れ眠気に負けそうな時、揺れる明かりに気が付く。

私設エイドの方がライトを振っており、そこでカップラーメンを頂く。

 

正にオアシス、これは本当にありがたかった。おかげで生き返りました。

私設エイドの皆さん、寒い中本当にありがとうございました。

 

「…23、24、…あれ、次いくつだっけ? いいや27、28…」 数が数えられなくなってる。

深夜2時過ぎ、あまりの眠さに、コンビニのイートインで突っ伏して15分ほど眠る。

 

☆ 133,4㎞地点【津南町・旧三箇小学校】 5/4・05:39着(18時間39分)

スタッフの方がカレー・シチュー等の食事を用意してくれ、シャワーと布団で寝られます。

 

私は、カレー・サラダを頂き、シャワーは浴びず、30分横になる。

朝の肌寒い清々しさの中、すっきりした気持ちで残り半分120キロに出発する。

 

☆ 177,6㎞地点【小千谷市・三仏生】 5/4・13:16着(26時間16分)

このCPもスタッフが味噌汁とビールを振る舞ってくれ、生き返りました。

 

ここから勝負の80キロ、私にとっては常時弱い自分との戦いでした。

そこを出てすぐ、睡魔のため公園のベンチで15分の仮眠。トホホ…

 

 

☆ 192,2㎞地点【長岡市・大手通り交差点】 5/4・16:00着(29時間00分)

これは大変!

予定ではここを24時間で通過予定、5時間遅れはもはや挽回できません。 どうしよー…

 

ここまでできるだけ歩かず、ゆっくりでも走り続ける時間を維持する作戦でした。

しかし速度が遅いため、結果として時間が掛かってしまったと判断。

そこで2016スパルタスロンで、『末房師匠』直伝の【50歩100歩走法】に切り替えます。

 

これは「速足で50歩歩いて、そこそこのスピードで100歩走る」作戦。

スパルタスロンでは、この走法でゆっくり走る外国選手達を大勢抜きました。

 

今回は「60歩走って、40歩歩く」を採用、全体としてスピードが上がったと思います。

ああ、もっと早く切り替えるんだった。

 

☆ 242,9㎞地点【新潟市・大野大橋南詰】 5/5・01:05着(38時間05分)

あと12キロ。

予定の36時間はとうに過ぎており、できる事はこれ以上の遅れを作らないだけ。

 

遥か先まで信号が見える、直線の暗い国道を、諦めたい心を奮い立たせて走り続ける。

  「36時間切りなんか夢のまた夢。/こんな辛いレースなんで申し込んだんだ。」

  「512キロなんか絶対ムリ。/なんで皆あんなにいい顔して走れるんだ。」

 

うだうだ考えてる内に、信濃川の土手に上がり、日本海を目指します。 あと8キロ。

土手を歩いているといつの間にか寝ていて、足に土手際の草が触れることで目覚める事2回。

転がり落ち予防のため、走ります。

 

☆ 250,8㎞地点【新潟市・日本海岸】 5/5・02:27着(39時間27分)

一度、日本海を見てから4キロ戻ってゴールのホンマ健康ランドです。

しかしここから、渡るべき橋が見つからず暫くウロウロ、かなりのタイムロス。

 

 

☆ 254,4㎞地点【新潟市・ホンマ健康ランド】 5/5・03:18着(40時間18分)

身も心もコテンパンにやっつけられた、長くツライ修行が終わりました。

 

スタッフの皆さん、私設エイドの方々、町や車から応援頂いた方々、本当にありがとうございました。

辛い時困った時ほど、皆さんの暖かい心が沁みました。

 

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反省点は山ほど。

 1 『50キロ走』はへこたれないメンタルのために絶対必要。

 2 30キロ走ではダメ : 『50キロ走』はへたれない脚・フィジカルのために絶対必要。

 3 睡眠が多過ぎ    : 15分+30分+15分の合計60分は寝すぎ。

 4 コンビニ入り過ぎ  : 時間掛け過ぎ。 食べ過ぎ。

 5 気が散り過ぎ    : 地図見やしなくてもいい事をやり過ぎ。 大きなタイムロス。

 

特に3・4・5は、『集中できなくなる』とやっていました。

もっと強いメンタルを作らなければ、年齢を言い訳にどんどん弱くなって行きそうです。

 

 

【先週のトレーニング】

04/29(月):ウエイトトレーニング

   30(火):休 み

05/01(水):休 み

   02(木):休 み

   03(金):『川の道/千曲川信濃川ステージ254㎞』午前11:00スタート

   04(土): ↓

   05(日):午前3:18ゴール。  40時間18分26秒

   

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