UTMF・ボロボロに輝く戦士たち  | カッコイイおじいを目指すランBAKA院長のトレーニング診療日誌

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ウルトラランナー・トライアスリート院長の加齢と闘うドタバタ奮闘記

まる二晩走り続けるとこうなり、美しい…

 

4/27・28・29(金土日)で『ウルトラトレイル・マウント富士・UTMF』が行われ、仲間達が参加しました。

UTMFは、富士山周囲168キロを「金曜日/午後3時・スタート→日曜日/午後1時・ゴール」で走る条件。

海外では、「100マイル:1マイル=1,6㎞×100」がスタンダードで、だいたい46時間が制限時間。

 

               三日間晴れて、最高の条件で行われたUTMF

 

我が「チーム・ビバ・ラ・ビーダ」からは、マツーイさん・モリモリさん、そして家のカミさんが参加。

マツーイさんはタイム28:55:46/58位、モリモリさんは29:12:34/63位という素晴らしい成績。

カミさんは44:01:58/女子114位で、100マイル5回目の挑戦で初めて『100マイラー』の称号ゲット。

友人のスギタさんも初100マイラーで、41:11:58/417位/60代年代別2位という輝かしい結果。

     ※ 100マイラー:100マイル(160キロ)を完走した者の称号。

 

             これをくぐれば栄光の『100マイラー』(チョットこじんまり)

 

私はカミさんを迎えるため、日曜日の朝7時、ゴール地点から逆走してスタート。

晴れて爽やかな朝の空気の中

次々とゴールに向かって山を降りて来る選手達にエールを送り、ハイタッチしながら山を登ります。

 

「カッコイイ!」と声をかけると、みんなニコッと笑ってくれます。

加えて、ゴールまでの距離を教えると「ありがとう」や「えー!もう終わっちゃうんだー」という反応。

まる二晩・40時間以上走り続け、脚引きずっているのに「もっと走っていたい」と思うんだ…

 

そう、私も経験があります。

第1回UTMFで遠くにゴールゲートが見えた時、UTMB(ウルトラトレイル・ヴ・モンブラン)の時はシャモニーの街に降りて来た時、「ずっと続いてほしい…」と、寂しく残念に思った記憶があります。

「終わっちゃうんだ」と思ったとたん脚の痛みは消え、走ってきた感覚が愛おしくなります。

半面、あまりにも辛かったため、脳は各場面を思い出す事を拒否します。

 

河口湖畔を逆走中、先のスギタさんに会って立ち話し「前半調子が悪かったんだよ」と。

それで60代年代別2位は、さすがです。

 

 

山へ入って4キロ地点、降りて来るラスカル山本さんに会って挨拶。

ラスカルさんは、いつもトレードマークの『アライグマ・ラスカル』のキャップを被って走ります。

2014年のUTMBの最後の山「ラ・テットオーバン」から、ずっと一緒に走った仲間。

ラスカルさんの実力からすると、今回はチョットのんびりのようです。

 

多くの選手にエールを送って来た7,1キロ地点、登って来るカミさんと遭遇、一緒にゴールを目指します。

苦労話しを聞きながらしばらく行くと、ランチーム『走翔』の仲間ソノコさんとイッペイさんにバッタリ。

カミさんの応援に駆け付けてくれたのでした。 本当に有り難い。

カミさんは、脚を引きずりながら3人のお供を引き連れて、栄光のゴールをくぐりました。

 

              福田六花さんが一人一人栄光を称えてくれます。

 

UTMFは、トレイルランナー鏑木毅さんが日本で初めて作った100マイルレース。

日本のトレイルランナーなら誰でもチャレンジしたい憧れ、最高のレース。

 

私が第1回大会の計画を、福田六花さんの口から聞いた時

「100キロで10時間、アイアンマンでも13時間、『ハセツネ』71,5キロで12時間、ハセツネの2倍以上。」

「46時間も走り続けられるのだろうか? でも走ってみたい…」

 

数年前NHK番組、鏑木毅さんの『激走モンブラン(UTMB)』で、100キロ走った後20キロの下りと聞いた時

16時間走った後、20キロ下る脚の痛みは想像を絶する、 「こりゃ無理だ」と思った。

今、自分の目の前に一度諦めた100マイルのレースが扉を開いてる、 …どうする?

 

100マイルへの初チャレンジャーなら、誰でも100%考え迷う。  …そして覚悟を決めてポチる。

 

何を装備する? どんな練習をする? いつ寝るのか? 痛くなったら? ライトの予備は? …疑問だらけ。

食料いっぱい、でも軽く、長い時間動く練習、どこに何を入れる、雨の山中を走る、手袋3種類必要 等。

みんな、大体同じ事を迷って試してるはず。

 

そして、最高の状態でスタートラインに立つ。

猛者たちのいぶし銀の緊張感、ふつうのマラソン大会とは全く違う張り詰めた感覚。

そう、ここにいるのはそれなりの危険を経験して来た、只者じゃない選ばれたランナー達。

 

応援の私は「何故(フェンスの)こっち側にいるんだろう? 向こう(選手側)にいるべきじゃないのか」

羨ましさ、嫉妬、後悔を感じる。

 

そして、スタートした途端自分との戦いが始まる。

自分を冷静に分析し、苦痛を最小限にする努力をし、苦痛をコントロールし、苦痛に耐える。

 

それは、山を下りて来た時の泥だらけでボロボロの姿に現れる。

その目はまだ見ぬゴールを見ており、その顔は戦いの真っただ中の表情。

カッコイイ!

 

そしてゴール。

まる二晩走り続け、泥だらけで臭くてうつろな目の、最高の輝く笑顔。

これを見たランナーなら絶対思うはず。 「自分もいつかは100マイラー!」

 

さあ、次は私の番。

5/19・20(土日)に、『彩の国トレニックワールド100マイル』を走ります。

 

〖先週のトレーニング〗

04/23(月):休 み

  24(火):ウエイトトレーニング

  25(水):休 み 

  26(木):ラ ン:10,1K/58分

  27(金):ラ ン:9,0K/56分

  28(土):①ステッパー60分 ②ラ ン:3,0K/15分(トレッドミル)

  29(日):ラ ン:14,9K/3時間32分(UTMFの一部)

 

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