今回は、以前かいた向山型算数についての記事(☆ )での、
「知らないことばかり」のコメをうけて思っていたことをまとめてみます。
幼児教育にもあてはまりますが、小学校教育のほうが関わってくるかな。
さて、いきなりですが、引き算の問題をひとつ。
15-8
さて、いくつでしょうか。
こたえは、7。
簡単だという声が聞こえてきそうです。たしかに、簡単です。
で、この「7」という答え。
どうやって出しましたか?
いちいち考えなくても答えがでてくるでしょうが、
ちょっと自分がどうやってといているか考えてみてください。
① 15を10と5に分解。10-8=2。2+5=7。
② 15は5のかたまりが3つ。8は5のかたまり1つと3が1つ。
5のかたまりは1つずつとって、5-3=2。
1こあまっている5のかたまりと2をたして、7。
③ 8と7は15という組み合わせを暗記していて答えがでてくる。
④ 8に何をたすと15になるか考えた。
⑤ そろばんの玉・イメージがうかんで答えがでた。
⑥ 8を5と3に分解。15-5=10。10-3=2。
ほかにもあるかもしれません。
私は、②。
1+1から9+9までの組み合わせが頭にはいっていて、
それでたしざんも引き算もといてます。
これら、どれもが解き方として正解です。
早く正確にとけるならば、どの方法でもかまわないと思います。
(実際計算スピードが速い子たちは、③④⑤が多いように思います。)
ちなみに、
②が水道方式の考え方の基本。タイルをつかって5・10の数
について学び、それをつかって計算をしていきます。
タイルをつかうことで、「量から数」へ概念を広げていきます。
(ちょっと不確定なのですが、①も水道方式の一部といえると思います。
水道方式と聞くと、まず最初に浮かぶのは「5」のまとまりを使うこと。
「10」はその応用かもしれないと思いつつ、それ以上つっこんで勉強してません。
よって正確な情報をお伝えできません。すみません。
ちなみに、うちの塾にはいる、学校の先生は、ずっと「5」のまとまりで
教えていく方が結構いらっしゃいます。この「5」のまとまりが曲者。
よくわからない子が多いです)
①は減加法、④は補加法、⑥は減減法といわれています。
③は補加法といっしょかもしれません。足し算の応用ですから。
(これまた、勉強不足です)
一般的に教科書・学校で教えるとき多いのは、①です。
どの方法をとるかは、先生や学校によって違います。
時代によっても、主流がかわってきます。
保護者がそれらの教え方を知っておかなければならないか、といわれると、
そんなことはありません。
だって、プロじゃないんですもの。
それは 学校の先生がすべき仕事です。
ただ、「知っておいたほうが いいことが多い」とは思います。
小1算数において、いちばんひっかかりやすいのは、引き算です。
この引き算で引っかかる大きな原因として
A 練習不足
B 理解力(国語)不足で、先生の説明が理解できない
C 塾などですでに学習済みで、学校とやり方が違い混乱する
という3つがあるのですが、
Aは毎日練習すればたいてい解決します。
Bもゆっくりマンツーマンで練習すれば解決することが多いです。
問題はC。
小さい子であればあるほど、
「1つのことには1つの方法」 しか理解できません。
こんなやり方もあるよ、と示しても逆に混乱するんです。
(あ、中・高学年で学力が弱い子も同じです。
1つの方法を教えたら、それ以外は教えないほうがいいですよ)
なのに、塾で習っていることと違うとわけわからなくなるんです。
(特に学校の先生が 「水道方式」「減減法」をしている場合、
混乱する子が多いように思います)
そして、たいていの場合、
子どもがわからなくなると、まず保護者が教えることになるのですが、
保護者も教え方が違う場合があるんです。
保護者が学生時代に教えられ、やってきた方法が 子どもと違う。
なのに、保護者は それが当たり前の解き方だと思うので、
「なぜ これが理解できないのだ!? 理解力がない子だ!」
「先生の教え方 変!!」
となりがちなんです。
そして、子どもは自信を失い、「算数きらい」に・・・
私としては、学校の先生が、こんな教え方しますって
各単元にはいるごとに保護者に簡単でいいから
自分の教え方をプリントででも説明しておいてくれればと
思うのですが、今までそんな先生に出会えたことはなし。
毎年、「教え方がわからない」とやってきます。
ということで、保護者は、
一つのことを解くにあたって、いろんな方法がある、
ということだけでも
知っておくほうがメリットが大きいと思ってます。
(今はネットもありますしね)
長い文をお読みいただき ありがとうございました。