漸進的筋弛緩法 | キキのサイコロジーブログ(臨床心理士、公認心理師試験対策)

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こんにちは、キキです。

リラックス方法の基本、漸進的筋弛緩法です。




漸進的筋弛緩法(ぜんしんてききんしかんほう)

 漸進的筋弛緩法とは、エドモンド・ジェイコブソンが開発した方法で、筋肉の緊張と弛緩(ゆるめること)を繰り返し

行うことにより身体のリラックスを導く方法です。

筋肉の完全な弛緩を誘導するために、各部位の筋肉を数秒間緊張させた後に弛緩することを繰り返していくものです。

 人は単に「リラックスしてください」「力を抜いてください」と言われても、実際に行うことは難しいのですが、力を強く入れた後にその力を抜くとより脱力しやすくなります。

以下に身体の各部位の実施方法を以下に示します。

 

実施方法の表

身体の部分

やり方

前腕(肘から先)

手を堅く握って、拳を作る

手のひら側を下に向けて手首を下に曲げる

上腕

二頭筋に力を入れ、ヒジを曲げて力こぶを作る

そのまま、上腕を身体の横にあげる

膝から下の部分

足先を身体の方に曲げる

ふともも

足を床に強く押しつける

腹部

肩の辺りを引っ込める

胸部

深く息を吸って10秒止め、それから息を吐き出す

肩と首

肩をすくめて、耳につくまで肩を上げる

首の後ろ

首をできるだけ、後ろに曲げる

歯やアゴを噛みしめないように唇を強く閉じる

あまり強すぎない程度に、目をしっかり閉じる

額の下部

眉間にしわを寄せる

額の上部

眉を上げて額にしわを作る

 

ポイントや注意点

 ・はじめは静かで落ち着ける場所や、布団の上で練習しておくと良い。

・自分の緊張しやすい部位など部分的に行っても効果的

・寝る前に行うとリラックスして質の良い睡眠をとることができる。

・心筋梗塞やコントロールできていない糖尿病のある方、精神科・心療内科に通院されている方は主治医と相談して実施してください。

 

漸進的筋弛緩法は、多くの心理療法の基本となる技法であり、お手軽にできるリラックス方法でもあります。そのため心理士はもちろん対人援助に関わる多くの方が知っておいて損はないと思います。

また人に教える前に自分が体験することが非常に大切です。ぜひとも寝る前などに実践しその効果を確かめてください。


 確認テスト

漸進的筋弛緩法とは、シュルツが開発した方法で、筋肉の緊張と弛緩(ゆるめること)を繰り返し行うことにより身体のリラックスを導く方法である。


参考文献




確認テストの答え
× 開発者はエドモンド・ジェイコブソン。シュルツは『自律訓練法』の開発者。