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 一昨日は、富士川町民会館まで、富士川町議会議員の宇田川みえさんの活動報告会に参加してきました。

 宇田川さんは今年4月の町議選で初当選された新人議員さんです。今年6月に開いた私の石橋湛山平和賞受賞記念会にいらして、その後も市民政治塾やまなしにも学びに来られている、探求心に溢れた期待の議員です。

 彼女の議会活動報告を聴きたかったのと彼女の支援者を知りたかったということ、そして何より彼女の活動を支援したかったので、富士川町まで足を運びました。

 会場の人数は20名弱、他にズーム参加もあったようです。

 今回の報告会は、選挙後初めての議員報告会でもあったので、選挙を振り返るところから始まりました。

 

 

 有難いことに、私の市民政治塾で得られたという内容も!

 低い投票率、少ない女性議員。

 政治から私たちは無関係ではいられないのに、どうして政治が縁遠いのか?

 彼女が話された選挙の経験で興味深かったのは、「出馬」「出陣式」「選挙戦」といった言葉遣いに違和感を覚えたという内容でした。その理由は、それらがすべて「戦(いくさ)」を想起させるものであるから、ということでした。

 その時ハタと思い当たりました。日本において、私たちにとって政治が縁遠い理由は、政治がもっぱら権力闘争の舞台としてあって、公共性を実現する舞台としてないからではないか、と。

 政治には、公共性と権力という二面があります。そのうち、もし権力獲得をめぐる戦いという側面だけが大きくなれば、その政治は瘦せ細った貧しいものとなるでしょう。私たちの不幸は、日本の政治がそのような姿にあるからかもしれません。

 政治が戦いの場としてあるならば、多くの一般の人や女性は敬遠してしまうはずです。戦いや争いごとが好きな人は少ないでしょうから。

 特にジェンダーバイアスがかかっている社会では、その傾向が強くなると思われます。

 ですから、女性議員を増やすために必要なことは、日本政治に公共性を実現すること、政治の舞台をみんなの広場へと開いていくことだと思います。

 逆もまた然りで、女性議員が増えていけば、それに応じて公共性が日本の政治に実現していくものと思います。

 さて、議員活動報告の中で心に響いたのは、議員の仕事に対する彼女の「戸惑い」でした。

 

 

 実現したい政策があって立候補した彼女が当面したのは、「そもそも議員は公約を実行できない?」という疑問でした。それは日本の地方自治制度の根幹である二元代表制(日常の行政執行でとかく優位になりやすい首長に対して、議会を対置させ、相互に抑制と均衡を図りながら、地方自治を運営・発展させる制度)に対する理解の問題となります。

 彼女が議会を通して自らの公約を実行していきたいとなれば、個人としての議員活動ではなくて、チームとしての議会活動をする必要があるのです。

 そのためには議員間の討議と学習を活発にし、議長を中心に議会の組織的な調査研究や政策提言活動が大切になります。しかしそれが実現したときには、政策立案の一方を議会が担い、首長と切磋琢磨する議会が誕生して、地域の発展に大きく寄与することでしょう。

 実は以上述べたことは宇田川さんの報告を受けて行われたグループワークの中でも語り合われた内容でして、参加者の皆さんの意識の高さに驚嘆しました。

 

 

 しっかりとした支援者さんが彼女をバックアップしているという印象を持ちました。

 政治活動をしている中で出会ったこうした志ある議員さんと交流して、お互いに学び協力し合いながら日本の政治をよくしていきたいと思います。

 私自身たくさんの刺激と元気をいただいた活動報告会でした。こういう機会を多く持つことが、政治の舞台をみんなの広場へと変えて、日本政治に公共性を実現することにつながるのだと思います。

 宇田川さんとおひさま会の皆さま、有難うございました。