私のブログをご覧いただき、有難うございます。

 

 2019年4月7日の山梨県議会議員選挙への初挑戦から3年半が経ちました。その間、前回選挙を反省し教訓にして、今日までその過ちを正して前進するためにいろいろなことを考え、活動してきました。

 そして本日、私、飛矢﨑雅也は、来年4月の山梨県議選への立候補表明をさせていただきました。

 以下は、その内容です。
 本日は、私の出馬決意表明記者会見にお集まりいただき、有難うございます。
 

私・飛矢﨑雅也は、前回の山梨県議会議員選挙に立候補させていただいたものの、次点で敗れました。あの時、皆さんからのご期待をヒシヒシと感じたにも関わらず、私はそのご期待に応え切れませんでした。今度こそ、県議会に乗り込み、皆さんの願いを実現したい!・・・その一念で、今日まで活動を続けて参りました。

では、県議会において何をしたいのか?について、お伝えしたいと思います。

県政について語るにあたり、中央の政治の歪みが地方政治を疲弊させている現実がありますので、今の国政に対する私の問題意識に触れながら、話させていただきます。

公約については、皆さんのお声を受けて、今後も膨らませていきますので、宜しくお願い致します。

 

まず、旧態依然とした政治手法の改革について述べます。

安倍晋三元総理が凶弾に斃れたことにつきましては、心より哀悼の意を表します。

しかし、同時に、安倍政権の抱える闇までも葬るわけには参りません。

特定秘密保護法の制定、集団的自衛権行使容認の閣議決定、共謀罪の創設は、国会の審議をないがしろにしたのみならず、法の支配を破壊しました。

また、政府による情報隠ぺいが疑われる「加計学園」「森友学園」に関する行政文書にしても、南スーダンの国連平和維持活動に関する日報にしても、民主主義の空洞化の加速を見るようでした。

さらに、総理が主催する「桜を見る会」では、安倍氏の支援者を多数招き、税金を使った公式の場である「桜を見る会」を私物化しました。

自民党政権の負の遺産は、山梨県政にも影響を与え、弊害を残しています。その最たるものが、山梨県が富士急行に貸し出している県有地の賃料や弁護士費用をめぐって起きた「県有地問題」です。

知事は、県議会にも知らせずに、富士急行に貸し付けている県有地の賃借料に関する方針を突然転換し、6600万円の調査業務委託費を総務管理の給与費を流用して弁護士に支払いました。そして弁護士費用14300万円を専決処分しました。

この「県有地問題」について、調査、検証、議論するための特別委員会が設置され、未解明の部分が県民の前に明らかにされるはずでしたが、「県政与党」を名乗る議員を中心に、県議会自ら、この特別委員会を廃止してしまったことは、まさに、安倍政権(当時)の隠ぺい体質を、想起させる出来事でした。

県政を一台のクルマに見立てたならば、知事はアクセルで、議会はブレーキに当たります。したがって、知事の言うことを追認するだけの議会であれば、ブレーキが無いにも等しく、県民は、思わぬ事故に遭う危険があります。

北杜市においても、山梨県環境整備センター(明野処分場)が、54億円余りの赤字を出して閉鎖され、最終赤字は県費で負担することとなりましたが、県議会に監視機能があれば、そのような間抜けな事態は防げたはずです。

さらに、5年前には、県議会内の醜い主導権争いによって当初予算が廃案となり、知事によって専決処分されるという恥ずべき事態も起きています。その反省に立って、山梨県議会基本条例という「運転教本」が作られています。この教本に基づいてクルマを正しく運転することが必要ですが、県政は相変わらず、安全運転とは言い難い現状にあります。

 

以上に述べたような山梨県政の現状を踏まえ、私の公約の第1を「議会改革」と位置づけ、議論の活性化のために、3本の柱を提案したいと思います。

第1の柱として、議会基本条例に「正副議長は、議会運営委員会で決める」旨の規定を書き込みます。議長職の自民系会派内たらい回しを廃止することによって、議長のリーダーシップを確立させます。

第2の柱として、「政策サポーター制度」を新設することによって、住民と議会の協働による政策提言を保障します。知事と議会が政策を競い合う二元代表制が担保されるためにも、調査スタッフを充実させ、議員の政策能力の向上を図ります。

第3の柱は、住民参加型の議会をめざして、議会と住民との意見交換会を開催します。また、議会だよりの充実や、女性の議会進出を支援するために、女性議員の養成組織を設立します。

 

第2に、平和の問題に関して述べます。

ウクライナに侵略するロシア政府の姿勢は、ささいな軍事行動でも、ひとたび始まってしまえば、核戦争に発展する恐れが客観的に存在することを世界に示しました。

そうした世界情勢を踏まえれば、山梨県議会ではおかしな議決が続いていることに注視する必要があります。昨年1215日のことですが、山梨県議会は突然、「緊急事態に対応できる憲法の実現に向けた国会審議を求める意見書」を決議しました。その一方で「 核兵器禁止条約への参加・署名・批准を求める意見書の決議 を求める請願」は、継続審査とされています。いずれも、政権与党に呼応した対応と言えます。

ウクライナ侵攻が激化している今、県議会としてやるべきことはむしろ、日本国憲法の平和主義に基づいて、核兵器禁止条約の批准を国に働きかける意見書の提出を議決することではないでしょうか?

山梨県議会が、「政権の下請け機関」のような状況下にある限り、激動の世界情勢に対応することはできません。かつ、住民の願いよりも、国の都合を最優先する議会では、住民の要求を実現することは期待できません。真摯に住民の声を聴き、住民自治を大切にする議会に改革していく必要があります。

 

第3に、山梨県政の不備・無策について、解消策を述べます。

北杜市須玉町では、大規模残土処分場計画が浮上したことで、近隣住民の不安が広がりました。昨年7月の静岡県熱海市の盛り土崩落を起点として、住民からの反対が噴出し、撤退にこそなりましたが、静岡県の災害被害を契機として、山梨県も同じく、「県土砂埋め立て規制条例」に欠陥があることが判明しました。

①「災害防止」の他に「生活環境保全」を目的として加える。②地域住民説明会の開催を義務付ける。③措置命令の対象を「事業者」だけでなく「土地所有者」にも広げる。以上の3点について、規制をかける必要があります。

 

終わりに、教育者として、最も重視する教育政策について述べます。

山梨県教育委員会が実施した県内の教諭の勤務実態の調査結果によると、労災認定の目安とされる過労死ラインの月に80時間以上の時間外労働をしていた教諭は、小学校が258%、高校が377%で、中学校は528%に上っています。

教員やスタッフ職の増員、地域人材の活用、1人当たりの任務の削減、授業時間上限の厳格化、等々に取り組み、教職員の時間外労働・長時間労働を是正します。

少人数学級を推進し、専門職の配置を進め教職員が子どもたちとしっかり向き合う時間を確保します。

「残業代の支払い」「週15、月45、年360時間を、残業時間の上限に」など、教員の労働基本権の全面回復を国に求めるべく、県議会に働きかけます。

子どもの貧困対策として、学校給食を無償化し、高校受験を希望する中学生を対象とした奨学金制度(塾代・入学準備等に充てられる)を創設します。

地元農家と提携し、有機米・有機小麦・有機野菜を地元で調達できる仕組みを整えます。

 

最後に、「魅力ある高校づくり」を提案します。

「地域づくり」の原点は人づくりです。産業や雇用を地域に生み出す「モノづくり」と、未来を担う「人づくり」の足並みが揃ってこそ、地域は活性化し、持続可能なまちへと成長します。

地域社会とともに魅力ある高校づくりを進めるにあたり、地域と高校をつなぐコーディネーター的人材の存在は不可欠ですが、そうした経験やスキルを持つ高校教員は少ないのが現状です。

例えば義務教育の現場では、社会教育主事として、学校と地域のコーディネーションを経験することができます。県立高校を「モノづくり」「人づくり」「地域づくり」の拠点とするために、魅力化事業に関わるコーディネーターを制度として位置づけ、「地域との連携」や「高校の魅力化」 に関する研修を高校教員向けに設定するなど、山梨県としての体制整備が望まれます。

「ふるさとキャリア教育」や「地域と連携した学校運営」等、が行える教職員数を確保するために、かつ、赴任したばかりの教員が、「魅力ある教育活動」に関して経験や技能を飛躍的に高めることができるように、教員の加配や市町村採用スタッフへの補助、研修を充実させます。以上、今後の山梨の教育をリードする高校教員の育成を目指します。

私が北杜市にやってきたのは42歳の時です。北杜市には、親戚も幼馴染も同級生もいません。

きっと、そこに住み続けているからこそ、様々なしがらみによって、思っていても口に出せない言葉って、あると思います。それに対して、私のようなよそ者は、地域のしがらみにとらわれず、言いたいことが言える。恥をかくことを、よい意味で気にしなくていい。また、地域の中にいてはわからない地域の魅力や弱点を発見することができる。

それが私の強みです。その発見は、自分の中で、物事を変革する原動力となっています。

私は、政治家となって以来、住民の皆さんのお宅を訪ね歩き、地域課題を聴き取ってきました。前回落選してから今日までの4年間、あきらめずに地道に対話を重ねる中で、「今の自分なら、ご期待に応えることができる」という自信を持つことができました。立候補を決意するにあたっては、今日まで私を支えて下さいましたすべての皆さんに対しまして、感謝を申し上げます。

そして、背中を押していただいた皆さんのためにも、どんな困難が待ち受けていようとも、皆さんと力を合わせて前に進もうと思います。私はあきらめません。私は皆さんとともに、山梨を変えます。

どうか、私、飛矢﨑雅也に、皆さんの県政刷新の願いを託してください。

 

付記 当日話した言葉をコンパクトに縮めて書き直させていただきました。