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 一昨日、最後の北杜市立小中学校適正規模等審議会が北杜市役所で開催され、傍聴してきました。

 令和元年8月に第1回が開かれてから11回目となる今回の審議会では、答申案が示されて最終審議された後、答申とされました。

 答申は、まず「1.小中学校適正規模等の検討の概要」を述べ、その次に「2.これからの学校教育の方向性」を論じ、その後「3.持続可能な学校運営に向けて考慮すべき北杜市の中学校の状況と推計」を示して、最後に「4.今後に向けて」適正規模化にあたり考慮する視点や残された課題が挙げられるという内容でした。

 このうち、審議会の審議の成果が示されているのは「2.これからの学校教育の方向性」です。審議会が再設置されて以来、並走してわたしも傍聴したり、関心を持つ保護者の皆さんと共に意見交換したりして注意を払ってきました。その間の観察や経験から見ても、審議の過程で出た論点はここでほぼ示され、審議会の見解も下されていると思います。

 最後に提示された選択肢は、(ア)小学校・中学校の垂直統合、(イ)中学校のみの水平統合(2~1校程度)、(ウ)垂直統合と水平統合の組み合わせの三つでした。

 わたしなりに理解すると、(ア)は各町に学校を残す分散型、(イ)は一極ないし二極への統合を目指す集中型です。(ウ)についてはその中間を残したというほどだと思います。

 「これからの学校教育の方向性」として議論された内容から導くならば、わたしは(ア)小学校・中学校の垂直統合(分散型)がベターな選択肢であると判断しました。その理由は、多様性が価値とされていくこれからの時代においては、同質的な市としての一体性よりも、多様性の中の市としての一体性のほうが大切であって、それを実現するためには各地域に学校を設置するほうが「方向性」として適っているからです。また、学校運営協議会(コミュニティスクール)のような学校と地域の協働が今後の地域の発展のカギを握っているならば、地域に中学校を残したほうがいいからです。(それに加えて、教育上の効果から判断する理由もありますが、ここでは展開する余裕がないので割愛させていただきます。)

 そのように考えると、小中学校適正規模を検討することは、どのような地域を目指すのかという、まちづくりの将来ビジョンと密接につながっているということが分かります。

 北杜市長の判断を注視したいと思います。