セラーに眠る高級白ワイン
「ドメーヌ フェヴレ ビアンヴニュ・バタール・モンラッシェ グランクリュ 2009」
15年経ち丁度良い飲み頃を迎えております。
しかし家のショボい料理で飲むのはあまりにももったいない。
なにより抜栓する自信がありません。
(高い確率でコルクが崩壊します(T_T))
そうだ! ブルゴーニュマニアのシェフが居るあのお店に持ち込もう!
あのシェフならソムリエだし安心してお任せできるぞ!
早速予約の電話を入れました。
そのお店は「エピス・デセール・エ・キュイジーヌ」
スタイリッシュなフレンチレストランです。
こちらのお店、3000円でワインの持ち込みが出来るのです。
この日は他の客はおらず貸し切り状態。
落着いて静かに食事を楽しめます。
さて、食事のスターターはシャンパーニュ・・・と行きたいところでしたが、この日はとくかく季節外れの蒸し暑さで、キャサリンが「どーしてもビールが飲みたい!!!」と駄々をこねるので(こねこね)、我々にしては珍しくビールで乾杯・・・となりました。
プレモルの香るエールです。
ぷはー!!旨い!!
アミューズはフリット
海ぶどうやその他(なんだっけな?)
軽い口当たりでビールにピッタリです。
麦酒が進君です。
これ、なんだと思いますか?
鰯(イワシ)の料理なのです。
食べると確かに鰯の味がします。
そして、底のほうに鰯がペーストのような形で潜んでいました。
何と手の込んだ料理なのでしょう。
さて、ビール無くなったので、いよいよワインの出番です。
シェフが上手に抜栓してくれました。
さすがです。
サーブされたワインは熟成を示す深い黄金色をしています。
グラスからは溢れんばかりの香りが沸き上がっています。
先ず樽由来のバニラ香が来ます。カリフォルニアのシャルドネのような主張の強い香りでなく、フレンチオーク由来の繊細で上品なバニラ香です。そのあと、アプリコット、黄桃、花梨等の黄色い果実の香り、金木犀の甘い香り、ハチミツ香、その奥に上品なミネラル香も隠れています。
口に含むとトロリとした蜜を飲み込んだような感覚、色んな味わいが口の中でせめぎ合っている感じです。
アフターは長く、上品なハチミツ香が残ります。
こんな凄いワイン初めて飲みました。
これ、なんとかき菜のフランなのです。
この時期かき菜は毎日のように食べますが、こんな形で食べたのはもちろん初めて!
これは、剣先イカを焼いたものに、イカの肝を乾燥させ顆粒にした肝塩をかけてあります。
こういったアイディアは一体どこから来るのでしょうか?
そして、こちらのシェフのスペシャリティであるガレット。
野菜やサーモン等が巻かれており、実に美味。
足利の農家さんからいただいたという極太アスパラ。
色んな太さのアスパラで食べ比べます。
ソースのタルタルは、牡蠣のタルタルで、粉をつけて焼いた牡蠣を冷ましてたたいたものらしいです。
抜群に美味しいタルタルでした。
残ったタルタルをパンに付けて頂きます。
魚料理は高級魚のハタです。
肉料理は前回同様、加藤ポークの真空調理です。
相変わらず抜群の火入れですね。
これには赤ワインを合わせます。
ブルゴーニュ オート・コート・ド・ボーヌです。
ここで、シェフが凄いものを出してきてくれました。
なんと、龍泉のカトラリーを出してくれました。
これ、一本6万円くらいするそうです!
さすがによく切れます。
特別な時にしか出さないそうなのですが・・・。
高級ワインをシェフにお裾分けしたお礼ですかね?
お口直しの泡は、豆乳ヨーグルトです。
とちおとめを使ったデザートです。
ここで、甘口のシェリー酒「ペドロヒメネス」をほんの少しティスティングさせてくれました。
食後のミニャルディーズは、ピスタチオのクリームでした。
高級ブルゴーニュ白ワインの宴はこれでおしまいです。
やっぱりこちらのお店に持ち込んで正解でした。
調理法をワインに合わせて少し変えてくれたようです。
おかげで最高のペアリングを楽しむことが出来ました。
ワインの空ボトルはお店に寄付しました。
こちらのお店には高級ワインのボトルが飾られている一角があり、丁度空きがあるのでそこに飾ってくれるらしいです。
自分が持ち込んだワインボトルがお店に飾られるのってなんか嬉しいですね。
シェフ、最高の夜をありがとうございました!