ANK療法の歴史 | 福岡市、北九州市、東京 恵比寿。(ANK癌免疫療法、プラセンタインプランテーション) ひわき医院 TEL0935112014

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京都大学発のANKガン免疫療法で進行がんからの生還例の実績を蓄積中。
福岡、小倉で毎月、ガン免疫セミナーの講師をつとめる。がん治療のスペシャリスト。プラセンタ埋没注射で自己免疫性疾患や脳脊髄液減少症などの難病治療のスペシャリスト。

 

LAK療法の誕生(アメリカ)

免疫細胞療法は、米国政府研究機関NIHが基礎を確立しました。LAK療法の開発が本格化したのは1984年のことです。リーダーのローゼンバーグ博士は、外科医であり、免疫の専門家ではありませんでした。
同博士は、体外培養であれば、体の恒常性のシステムの影響を受けずに、存分にNK細胞を活性化できのではないか、と活路を見出します。そして、高濃度IL-2刺激により、NK細胞の活性を高め、増殖を開始する前に体内へ点滴で戻す(高活性NK細胞を増殖させると、自爆を起こしやすい)方法を取りました。
まず、十分なNK細胞数を確保するため、3日連続で血液を体外循環させ、NK細胞を含むリンパ球を分離採取。培養した大量のNK細胞を一気に体内に戻した結果、一度に大きな腫瘍が全滅する(壊死)ことがあり、がん細胞内から大量のカリウムやリンが血液中に放出されました。高濃度のカリウムは心臓を、リンは腎臓を直撃します。そこで、ICUの中で、体液管理を行いながらの治療となりました。

米国の手法は、「生き物」である細胞に対して、強引に強い刺激を加えたものです。抗がん剤が奏効しないがん患者さん数百人に1回、実施するだけで、全員に何らかの効果がみられました。腫瘍の大きさが半減以下の効果を示したケースは15~25%、更に、腫瘍が消失し、再発しない人もいました。明確な有効性の証明 = エビデンスを確立しましたが、非現実的なコストがかかるため、実用化は見送られました。

それでも、米国LAK療法は、免疫細胞療法の基礎を築きました。巨額の資金を投入した大掛かりで組織的な研究により、免疫細胞療法において使用される機材、容器などの資材、薬剤、などを医薬品・医療グレードとして使用可能であることを検証し、安全管理の考え方やシステムなども確立しました。こうしたビッグサイエンスの基盤があって初めて、今日の免疫細胞療法を薬事法に準じたレベルの安全管理体制で実施することが可能なのです。

米国政府研究機関の巨大プロジェクトの成果があってこそ、研究段階・初期開発段階をクリアし、応用開発の段階へ突入できました。その主役は京都大学の研究者が担います。

ANK(Amplified Natural Killer)療法の誕生

1985年、京都大学にいた勅使河原計介医学博士(当社創業者、代表取締役会長)は、米国ダートマス大学に移動します。IL-2レセプターβサブユニットの発見者でもある勅使河原医学博士は、免疫の専門家として、永年、細胞培養を手掛けてきた実績がありました。NIHのグループは、勅使河原医学博士に、「NK細胞の活性を高め、高活性を維持しながら、NK細胞だけを選択的に増殖できれば、がん治療は変わるのだが、NK細胞は培養が難しい」高いハードルについて悩みを打ち明けました。彼らのやり方、単純な刺激を強引に押し付ける培養法では、無理があると考えていた勅使河原医学博士は、帰国後、大久保祐司医師と共同で、複雑な培養技術を組み合わせ駆使することでNIHが突破できなかった壁を乗り越えます。NK細胞の活性をNIH法よりも更に高めながら、かつ、健常人であれば1000倍以上増殖させることに成功し、ANK療法(Amplified Natural Killer Therapy)と名付けました。

日本では、米国法を極端にスケールダウンし、注射器で20~50ml程度の採血から培養をスタートする一般的な免疫細胞療法が普及し、LAK療法は当初言われたほどの効果がない、という風評が広がってしまいました。今日でも、各地で実施されています。様々なブランド名で呼ばれていても、ほとんどの免疫細胞療法は、20~50ml採血、2週間培養(血液バッグに入れて静置するだけです)、点滴してもほとんど免疫反応がない、とほぼ同じパターンです。

ANK療法では、5~8リットルもの血液を体外循環させ、大量に分離したリンパ球の中から、NK細胞だけを選択的に増殖させます。1クールとして、米国法よりもNK細胞数、NK活性ともに上回る戦力を整えるのが基本です。これを一度に体内に戻すと、大きな腫瘍が壊死を起こして危険であると想定され、週2回を原則に、12回に分割投与することで、強い治療強度と、安全性の両立を実現します。

ANK療法は、1993年に基本型が完成し、小規模な臨床試験を経て、2001年に一般診療を開始しています。