がん細胞が正常細胞と異なるのは、
- -1- 際限なく細胞分裂を繰り返し増殖することができる。
- -2- 他の組織と接触しても、増殖を止めようとしないものが多い。
(悪性度が高いものは、正常組織に浸潤していきます) - -3- なかなか、死なない。
(正常細胞で活発に増殖するものは、入れ替わりに、沢山の細胞が死んでいきます)
がんの発生原因は諸説ありますが、発生以降については、概ね、イニシエーション(がんの発生)、プロモーション(緩やかな増殖)、プログレッション(急激な増殖)の三段階に分けられるという見方が定着しています。現代の技術では、1cm以下のがんを見つけることは大変、難しく、数mm以下ともなると、ほとんど不可能です。がんが発見されるのは、プログレッション段階に入った後のことです。
本人の自覚はほとんどなく、検査を受けても異常が見つからなくても、がんは密かに進行し、発見された時には、相当、進行していることも珍しくありません。一度、勢いがつくと、進行がんはあっという間に悪化しますので、迅速な対応が必要になります。
もう一つ厄介なのは、がん幹細胞です。がん幹細胞は、再発や転移の核になる「種」のようなものですが、放射線や抗がん剤には強く抵抗し、生き残ります。がん幹細胞がわずかでも飛び散ると新しい腫瘍をつくる元になると考えられています。