讃岐平野の山/飯野山(飯野町西ルートよりピストン) | ひつぞうとおサル妻の山旅日記

ひつぞうとおサル妻の山旅日記

ひつぞうです。
おサル妻との山旅を中心に日々の出来事を綴ってみます。

飯野山(422m) 香川県

新日本百名山

 

日程:2024年2月24日

天気:晴

行程:西コース駐車場14:26→15:05山頂15:15→西コース駐車場15:50

■駐車場:40台

■トイレ:あり

■行動時間:39分+35分

 

《どこから見ても秀麗な讃岐富士》

 

ひつぞうです。飯野山はその秀麗な容から讃岐富士と呼ばれ、往復1時間余りで登頂可能。いつかは登る予定の山のひとつでした。この日まだ時間があったので(登山開始には遅い時間でしたが)この際片付けることに。以下、山行記です。

 

【飯野山西コース】

水平距離=4.2km 累積標高=332m

 

★ ★ ★

 

かつて若かりし頃、大阪から毎週のように仕事で四国通いしていた。快速マリンライナーに乗って坂出から高松方面に進路を変えると、作り物のようなオムスビ型の小さな山が次々に現れる。初めて眼にした時、自然が作り上げたその造形に眼を奪われた。これはいつか登らねば。登山とは無縁の生活だったが、なぜか強くそう思った。

 

それから早三十年。その讃岐富士が眼の前にある。行くなら今しかないだろう。

 

【飯野山登山道】

(丸亀市HPより拝借いたしました)

 

讃岐富士の登山コースは三つ。飯野町西ルート東ルート、そして坂出ルート。単調な曲線のコース展開だが、駐車場に余裕があり、陽当りのいい人気の西ルートを選択した。時間も遅いので空いていると思っていたが駐車場は残り二台ほど。観光気分で登れてしまうせいか遅い出発のハイカーも多いらしい。ちょっと意外。

 

「普通の恰好の人のほうが多いもんね」サル

 

 

それではスタート。幾つか分岐道があるが旧宝性寺の参道を登っていく。

 

 

このあたりが寺院跡のようだ。

 

 

詳しい解説がなかったので仔細は不明だが、宝性寺は奈良の信貴山讃岐別院本院だったらしい。さぬき市長尾に同名の寺があるが、移転したのか、或いは同じ名前の別院が讃岐国の各地に造営されたのか不明。

 

 

あっという間に坂出ルートとの合流点に。折り返し気味に進路を右に変える。

 

 

途中に幾つかビューポイント。先程まで居た丸亀城が見える。

 

 

と解説板を見ていると一匹の雌猫が現れて、でんと足許で横になった。まだ一歳くらいだろう。撫でようとすると、いやよとばかりに数歩後ろに下がって、またゴロンと寝る。何をアピールしているのだ。餌か?

 

 

そのやや左には同じ造山活動で残った火道跡の三角山が並ぶ。

 

 

五合目通過。トレランより遅い速度で登っていく。おサルは山登りも嫌いだが、走ることも嫌い。いや“だった”というのが正しい。今こうして登山もジョグも普通にやっている。奇蹟としか言いようがない。

 

「自分もストレッチやったら」サル 講釈垂れてないで

 

僕はいいです。

 

 

南側に開けたポイントを通過。ここで一人の女性がカリカリを猫たちに与えていた。どうやら飯野山は地域猫の保護エリアになっているらしい。事実、あちこちに毛艶のいいマルマルした猫がいる。触ろうとするとするりんと躱していく。そんなに厭か。

 

「いやなんじゃね」サル

 

 

東側に回り込むあたりで東ルートとの合流点に到着。このすぐ先に(丸亀町公式HPには記載されていない)直登ルートが左に伸びていた。普段こういうショートカットはしないのだが、夕食の時間に遅れるのが怖いので。

 

「いくのね」サル

 

はい。近道します。その道中に変な石が。

 

 

どう見ても普通の石。

 

 

これも判らん。おじょもは大地を創ったというこの地方に伝わる伝説の巨人。ダイダラボッチのようなものか。

 

 

山頂についたみたいだ。

 

 

意外にも広かった。

 

 

この地方を行幸した際に摂政宮(のちの昭和天皇)が詠まれた歌碑。

 

 

こちらは薬師堂。

 

 

古くから信仰の対象だったのだろう。神仏習合的なものが集まっていた。少し斜面を降りた場所に“おじょもの足跡”があるらしい。行ってみよう。

 

 

普通の人間の足跡の大きさだった。伝説ではオムスビ山をあちこちに拵えた巨人のはず(笑)。

 

まあいい。展望台もあるし。

 

 

ちょっと藪化が進んでいた…。

 

「結局曇っちゃったにゃー」サル

 

明日は雨だしね。

 

ということで帰りは正規ルートで。

 

 

北面も開けている場所があった。

 

「瀬戸大橋だの」サル

 

 

東側の高松方面。御厩富士(六ツ目山)も秀麗な富士山型の低山。

 

 

戻ってみるとあれだけいた猫は一匹だけ。手の届かない崖上で満足気に毛繕いしていた。鬱蒼とした大樹が覆う神秘的な登山道をイメージしていたが、実際は灌木に覆われた開放的なルートだった。わずか30分で登れてしまうので変化は乏しいが、途中の眺望は見応えがある。運動がてらに登るにはちょうどいいかも知れない。

 

「道幅も広いし、離合しやすいし」サル

 

地学に稀な姿を残す讃岐平野。ジオパーク認定されて大切に保護されることを願いたい。この後は一度ホテルにチェックイン。夕食の場所まで徒歩で向かうことにした。

 

「ようやく晩御飯にありつける」サル ランチセーブしたし

 

(つづく)

 

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