ぐるめ探訪「デジーノ」で王道のフレンチを(東京・神楽坂) | ひつぞうとおサル妻の山旅日記

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ひつぞうです。
おサル妻との山旅を中心に日々の出来事を綴ってみます。

サルヒツのグルメ探訪♪【第215回】

デジーノ

℡)03‐5261‐8210

 

カテゴリ:フレンチ

往訪日:2023年9月17日

所在地:東京都新宿区矢来町61(日東商事ビル1F)

営業時間:(火曜定休)

(L)11時~14時30分

(D)18時~22時30分

アクセス:地下鉄東西線・神楽坂駅(2番出口)から徒歩約2分

駐車場:なし

■22席(個室あり)

■予算:(L)イグニスコース5,000円(税別)+ドリンク料

※サービス料なし

■予約:可

■カード:OK

 

《なんともごっつい前菜でした》

 

ひつぞうです。永青文庫見学のあとは神楽坂の人気フレンチ店でランチしました。最近は大阪のダシ文化にハマり、和食続きですが、たまにはワインをお供に本格フレンチということで。以下、往訪記です。

 

★ ★ ★

 

神楽坂の駅を越えると何処かからともなく篳篥と太鼓の音が聞こえてきた。商店の軒先にはしめ縄飾り。この日は赤城神社の夏祭りだった。駅を背に立つと衣食住と知の発信基地la kaguがある。いや、あったという表現が正しい。

 

2014年に隈研吾監修で鳴り物入りでオープンしたが、四年前に食材工房AKOMEYAに業態を変えた。残念ながら「知」は“商品”として響かなかったらしい。2017年7月5日に参加した冒険家・角幡唯介氏と洞窟バカこと吉田勝次氏のトークセッションが懐かしい。殆ど吉田さん一人で熱く洞窟を語っていたが。少し歩みを進めると、くすんだブルーのタイル貼りの建物が見えていた。

 

 

なんと。新潮社はここだったのか(考えてみればla kaguも新潮社の施設)。中学生の僕には憧れの出版社だった。新潮文庫の100冊で随分お世話になったし、函入りの純文学書下ろし作品シリーズはいつも愉しみだった。とりわけ村上春樹著『世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド』のピンクの装丁の美しさには惚れ惚れしたものだ。

 

「それにしても暑い…」サル

 

もう僕なんて背中ビショビショだもんね。

 

「汚らしいにゃ」サル 着替え持ってきてないの?

 

ない。

 

 

店はすぐ近くだった。貫禄ある店員が奥のテーブル席に案内してくれた。この人が支配人かな?

 

 

席の埋まり具合は7割と云ったところか。開店と同時入店という予約客ばかりではないらしい。

 

2011年10月オープンしたデジーノは今年で12年目を迎える。神楽坂では人気のプリフィクス主体のフレンチ。料理長の金田賢二郎氏はやはり神楽坂の名店ラ・トゥーエルを中心に修業。リーズナブルということで、特に女性の人気が高い。以上、おサル情報。

 

「おサルのセレクトなのち」サル

 

 

まずはシャンパンで乾杯。でも全然汗がひかない。

 

デジーノのランチは3コース。

 

アクア…3,800円(アミューズ+主菜(魚or肉))※平日のみ

イグニス…5,000円(アミューズ+前菜+主菜(魚or肉)+プティフール)

マテリア…6,600円(アミューズ+前菜+主菜(魚)+主菜(肉)+プティフール)

 

 

最近食べ過ぎなので主菜一つを選ぶイグニスにした。オーダーはプリフィクス。

 

 

=アミューズ=

 

 

左からカルパッチョ、ブリニ、オリーブ。普通に美味しい。

 

 

=小さな一皿=

 

 

サラミ、玉葱、トリュフのブランマンジェ

 

シャンパンによく合う。塩味が効いているね。

 

 

「なんかワイン頼んでおくり」サル 爽やかな白ワインがいい

 

フランス、イタリアなど銘醸銘柄がズラリと並ぶが、前菜で見る限り、料理は比較的カジュアル。あまりリッチな銘柄だと食事とのバランスに欠ける。ふと、見覚えのある名前が眼に映った。

 

 

2022 ソーヴィニヨン・ブラン ホームブロック キムラセラーズ

 

生産者:キムラセラーズ

ヴィンテージ:2022年

タイプ:白ワイン

品種:ソービニヨン・ブラン100%

地域:マールボロ地区(ニュージーランド)

アルコール:12.5%

輸入:㈱ヴァイアンドカンパニー

 

キムラセラーズは比較的若いワイナリーで、日本人の木村さん御夫妻が営まれている。とある酒販店のイベントで取り上げられていたので記憶していた。ニュージーランドといえばソービニヨン・ブランだ。これにしよう。

 

「うむ。サルの好きな味」サル

 

よかったよ。酸味と果実味のバランスがいいね。

 

 

全粒粉パンだ。これは主菜を頂戴する際に活躍する。

 

 

=前菜=

 

 

オマールエキスと甲殻類マリネ 根セロリのムースとコンソメジュレ

 

接写したので巨大に見えるだけ。

 

 

下から順に、ズワイガニの身、海老、根セロリ、そして鶏主体のコンソメジュレ

 

「冷たくて美味しいよ」サル

 

 

タスマニアサーモンのミキュイと温度玉子 酸味の効いたグレッグレギュームソース

 

前菜とは思えないボリューム(笑)。かなり分厚いカットでインパクトはあるが、このままではソースに馴染まない。ナイフで小さくカットしながら頂こう。

 

「グレッグレギュームってなんだろうね」サル

 

グレッグ(Greg)はギリシャ。レギューム(légume)は野菜。つまりギリシャ風野菜ソース。白ワイン、オリーブオイル、マリネ液などで作る涼味溢れる夏にぴったりなソースなんだって。

 

「よく知ってるにゃ」サル?? カタカナ言葉ニガテ

 

そりゃGoogle先生よ。ディルとイタリアンパセリの香りが芳しいね。

 

 

温玉はもうちょっとトロトロが好みかな。それとも、絡めるのではなくそのまま食べる設計?白ワインによくあうよ。

 

 

=主菜=

 

「おサルのきたきた♪」サル 鴨だーい好き!

 

おサルは肉類では鴨が一番好きなのだ。

 

 

鴨胸肉のロースト シャンピニオンとポルト酒ソース

 

ソース濃厚そう。鴨もカットが厚切りだね。どうよ。食べた感想は?

 

「肉が噛みきれん」サル💦

 

だろうね。ただでさえ鴨の胸肉は弾力があるし(笑)。

 

「顎の鍛錬だにゃ」サル ←天下無双の負けず嫌い

 

次は僕チョイスの主菜。

 

 

豚バラ肉のカシス煮込み マスタードの香り

 

艶々で美味しそう♪ 最近はローストより煮込みが好み。味が馴染んで旨いし。お腹にも優しい。

 

 

期待通りお肉がホロホロ。

 

酸味の効いたカシスと優しいマスタードのソースを絡めて。これは旨い♪

 

「ちょっとちょうだい」サル

 

柔らかいでしょ。

 

「ほんとだ!」サル 鴨と全然ちっぎゃう!

 

 

 

=デザート=

 

それぞれ違うものを頼んだ。まずは僕のコンポート。

 

 

冬瓜とミニトマトのコンポート

 

キウイと胡瓜のグラニテが載る。酸味と甘味のバランスがいい。おサルさ。ずっと気になっているんだけど、ソルベグラニテの違いってなに?

 

「氷の粒度の違いだにゃ」サル 何をいまさら

 

ソルベ(シャーベット)は殆ど粒を感じなくて、グラニテはかき氷って感じか。グラニテが好みかも。

 

 

ブランマンジェ、リキュールジュレ、アイスクリーム

 

こちらはおサルチョイス。

 

ココナッツの効いたブランマンジェにパッションフルーツリキュールジュレ、そしてバナナミルクアイスの盛り合わせ。ボリューム満点。

 

「あげゆ」サル 少しだけでいい

 

おサルはデザートを殆ど食べない。ある意味嬉しいけど。

 

ご馳走様でした!

 

 

=プティフール=

 

 

三種類二人分なのだが、既におサルが両サイド食べてしまった。珍しいね。甘い物嫌いなのに。

 

「こういうこともある」サル

 

 

前評判通りコスパは最高だった。場所柄を考えれば、この価格帯でこの内容はレベル以上。今のフレンチは食用花やコシナヌエバ風などモダンな演出が当たり前だが、意外にもデコレーションや調理法は至ってシンプルかつトラディショナルだった(ディナーは違うのかな)。

 

「じゅうぶん愉しんだよ」サル

 

やはり和食もレストランも接客。大阪と東京の違いを今回改めて感じたね。でも、違いがあるから面白い。だからレストランめぐりは止められない。

 

「サルもサルも♪」サル またおごっておくり

 

(おわり)

 

ご訪問ありがとうございます。