サルヒツのワイナリーめぐり♪「勝沼醸造」でアルガブランカを(山梨県) | ひつぞうとおサル妻の山旅日記

ひつぞうとおサル妻の山旅日記

ひつぞうです。
おサル妻との山旅を中心に日々の出来事を綴ってみます。

勝沼醸造㈱

℡)0553-44-0069

 

往訪日:2022年1月23日

所在地:山梨県甲州市勝沼町下岩崎371

営業時間:9時~16時(年末年始を除き無休)

■駐車場:(第一)4台、(第二)6台

■見学:二階のコレクションルームのみ

■アクセス:中央道「勝沼IC」より約5分

 

≪このデザインを見るとジャケ買いしたくなる≫

 

ひつぞうです。先週の七面山からの帰り道に勝沼のあるワイナリーに立ち寄りました。旗艦銘柄はアルガブランカ。言わずと知れた高級ブランドです。当ワイナリーの商品は特約店のみの販売です。

 

場所は勝沼ICからすぐ。甲州街道の一本北側の通りに面しています。駐車場は店舗脇に4台。少し東京寄りに第二駐車場もあります。

 

 

甲府盆地は高曇りに加えてやや薄い靄がかかっていました。

 

 

看板にはポルトガル語で「勝沼醸造」と記されています。しかしなぜポルトガル語なんでしょう。思うに、エチケットのロゴデザインを担当された図像美術家の綿貫宏介(わたぬき・ひろすけ)先生がポルトガルと深い縁があったことが背景にあるのではないか。そんな根拠レスなことを空想しました。(残念ながら先生は昨年21年1月に惜しまれつつ逝去されました。)

 

 

店内にはバリックが並んでいます。その二階はワイングラスの展示室になっているそうです。

 

 

当ワイナリーの高級シリーズがずらり。右端は漫画『神の雫』でも紹介されたブリリャンテ(発泡タイプ)です。10年ほど前に読んでいるのですが、まったく記憶にありません。最後はどうなったんでしょうね。

 

 

リーデルのグラスがこれでもかと並んでいます。惚れ込んだ三代目・現社長の有賀雄二氏が、自分のワインに相応しいグラスを作って欲しいと、機会あるたびにリーデルCEOに直訴して叶ったそうです。(そのグラスが店頭で販売されていました)

 

 

思わず素通してしまいそうでしたが、こんなものを見つけました。新感覚派の作家・横光利一川端康成の書簡のたぐいです。

 

 

実際は薄暗すぎて全く読めません。老眼が一番の原因ですけどね。なんでも社長の叔父にあたる有賀完治氏が、横光の子息・象三と慶応の同級生で、勝沼醸造のワインを持参して鎌倉の川端邸を訪ねること屡々だったようです。この匣入りの『雪国』は川端先生から頂いた著名入り。「有賀君。失恋したことありますか。いいえではまだ一人前でありません」。初対面の完治氏が先生から投げかけられた言葉がこれだったそうです。

 

「いきなり“はい”と答える人もいないよにゃ」サル

 

と我が家の恋愛評論家が言っています(笑)。

 

右下は、飛行兵として仙台に入隊していた社長の御尊父に充てた祖父の手紙。敵艦を捉えるための探知機製造に欠かせない硝酸をワインから採集するために「増産せよ」と政府から要請があった旨が記されているそうです。こんな歴史もあったのですね。

 

★ ★ ★

 

それではテイスティングです。まずカードを作って1500円デポします。差し込んで試したいワインの上のボタンを押す仕組み。注がれる量によって料金が違います。100㎖で100円。高級ワインも変わりません。テイスティングなら100㎖あれば充分。単純計算で15種類試飲できます。かなり合理的です。

 

 

ベランダで寛ぎながらテイスティングできますが、こっちは真剣勝負。異様な雰囲気なのでしょう。若い女性スタッフが近寄ってきません(笑)。

 

「どーでもいいけど、その赤いデニム、そろそろ捨てたほうがいいんじゃね」サル

 

下山用の着替えなんだよね。これ。

 

「それにしてもヨレヨレ過ぎてみっともないだよ」サル

 

散々迷いましたが一本買うことにしました。「アルガブランカ・ピッパ 2014」です。以下テイスティングメモも併せて載せておきましょう。

 

★ ★ ★

 

アルガブランカ ピッパ

ヴィンテージ:2014年

生産者:勝沼醸造

タイプ:白(ドライ)

使用品種:甲州

限定本数:11,000本

価格:6,600円

 

 

アルガブランカの存在は以前から識っていたのですが、どういう意味なんだろうと思っていたんですよね。BRANCO(A)がスペイン語、もしくはポルトガル語だということは推測できるけれど。オーナーの名前だったんですね。そりゃ判らない。

 

 

PIPAはパイプです。なぜパイプなんでしょうね。勝沼醸造の白は甲州種100%。特有の芳醇かつ清澄なアロマが感じられます。“ジャケ買い”するつもりだったアルガブランカ・イセハラクラレーザと同じくサスタンクでのシュール・リー。好みに由りますが、よく言えば若々しく、言い方を変えれば青臭くも感じる。なので樽発酵のピッパにしました。2018年でも充分だけれど、熟成が進んだ2014年はまろやかさが増して香りも素晴らしい。僕のお小遣いで買うことにしました。

 

 

11℃管理のセラーから取り出して早速抜栓。有賀社長にあやかって、リーデルのハンドカットのハイモデルを久々に出しました。なぜいつも出さないかって?割るのが怖いからです(笑)。

 

「意味ねー!」サル

 

もう何度も割ったでしょ。

 

「だったらプラのグラスで飲めばいいだよ」サル

 

そりゃあんまりでしょ。

 

 

おつまみはおサル御手製の牡蠣のオイル漬け。

 

「一週間漬け込んだ」サル

 

こりゃ旨い!

 

 

グラスに注いでみます。洋梨の花のようなブーケです。色はまさに蜜色。濃厚な第三国の白ワインを髣髴しますね。どれどれ。

 

「見かけと違ってめちゃドライ。全然甘味がにゃい」サル

 

トロリとした舌ざわり。妖艶ですね。酸が主張してきますがとてもマイルド。ブルゴーニュの白ワインのような香りです。最近そんなに飲んでいませんけど(笑)。綺麗な余韻が続きます。これはワインだけ愉しみたいタイプだね。

 

「他にもツマミあるでぇ」サル

 

 

白子のフリッターですね。

 

「天ぷらだよ」サル

 

コロモが厚すぎない?

 

「水気の多い食材の天ぷりぃは難しいのち!」サル

 

味は最高ですよ♪

 

「最初からそう言えばいいのだ」サル

 

今回はオイルを使った濃厚な料理でしたが、新鮮な魚介でも相性は良さそうだなと思いました。それではこのあたりで。

 

「アリベデルチ♪」サル

 

(おわり)

 

ご訪問ありがとうございます。