極上のレトロモダン 肘折温泉「丸屋」(山形県)② | ひつぞうとおサル妻の山旅日記

ひつぞうとおサル妻の山旅日記

ひつぞうです。
おサル妻との山旅を中心に日々の出来事を綴ってみます。

≪薬師神社より丸屋全景≫

 

こんばんは。ひつぞうです。なかなか気候が安定せず体調管理が大変だ。

早速「肘折温泉 丸屋①」の続きです。

 

★ ★ ★

 

丸屋の創業は初代・三原権四郎氏が月山宿坊だった茅葺きの平屋を購入した

ことに始まるんだって。その後、改築を繰り返し、現在の三階建ての旅館になっ

た。平成に這入ってからは(①でも説明したように)レトロモダン路線の増改築

を経て、部屋数限定の「大人の隠れ家」になったわけ。

 

その直近の改装が「ひのきの湯」。2018年というから極最近の出来事。これ

は這入らねば。ということで午前五時。人けのない浴場へと向かった。

 

 

思った通り、おっさん達は熱湯に気持ちが萎えたのか、浴室で見ることはな

かった。この日も貸し切り状態。恐らく石組はずっと変わらないのだろう。壁

に貼られた檜の香りが素晴らしい。岩は全て最上石が使用されている。最上

町で採掘される安山岩の一種なんだって。

 

「だから石は興味ないって!」サル

 

お湯は思ったほど熱くなかった。誰も入った形跡はなかったけど。とりあえず

好みの湯加減に湯揉みと加水はしたけどね。

 

★ ★ ★

 

まだ朝食の8時には時間が有り余っているので、表を探検することにした。

丸屋旅館の前には薬師(湯座)神社がある。源泉さまを祀ってるんだろうね。

 

 

まだ殆ど誰もいない。こうした温泉街をぶらりと歩くのも悪くないね。皆丹前を羽

織っているようだけど、ほら、僕すっごく暑がりだから、半袖一枚でうろうろ。変な

人だよね。

 

 

いいよね。こういう光景ってだんだん減っていっているような気がする。大資本

が参入して、カネばかり掛けてる割には意匠性ゼロの巨大な旅館が建ったり

するとガッカリだよ。ほんと。

 

 

角に建っているから「賀登屋」さん?

 

 

この郵便局もレトロっぽくていいね。現在は使われていなくて、イベント開催

時だけ開放されるとか。

 

 

やあ。朝市が始まったようだ。

 

「たのすぃみ~!」サル

 

 

たくさん山菜が出てるね。アイコ(深山イラクサ)に、ミズに。独活に。コゴミ。

 

「でも買って帰れない~」サル

 

そうなんだ。翌日登山して帰る予定だから、日持ちのしないものは買えないね。

 

「むひ~」 サル

 

可哀想になったので「アサツキだったら葱の仲間だし、持つかも」と云ったら

 

「買う!」サル

 

 

他にも花豆や、ゼンマイと胡瓜の手作り漬物、大和芋、笹巻を買って帰った。

笹巻はチマキ状に笹で巻かれたモチ米。味はしない。つけてくれる砂糖黄な粉

を塗しておやつのように食べるんだって。これは翌日の行動食にしよう。

 

★ ★ ★

 

それでは朝食。

 

 

またまた沢山並んだ。

 

 

自家製豆腐

 

 

タジン鍋で蒸し野菜

 

春キャベツが甘いんだ。

 

 

郷土料理かな。赤コゴミのおひたし

 

 

ホソダケの味噌和え

 

 

蛇腹大根

 

 

朝食はね、庄内の無農薬米「沢の花」だった。少し柔らかめの炊き加減。

館主の食材への拘りが伝わる日本の朝食だったなあ。

 

★ ★ ★

 

 

午前九時を回ったので、共同浴場「上ノ湯」を訪ねた。丸屋に宿泊すると無料券

がもらえる。二人で6枚も。そんなに入れないけどね(笑)。利用時間は午前8時~

午後6時まで。夕方は終わるのが意外に早い。開業時間にいっても、絶対一番

風呂好きな爺やんが大勢いるに決まっている。一時間もすれば大抵上がってしま

う。なので、この時間は狙い目なんだよ。

 

 

ほうら。僕が入浴した直後に誰もいなくなってしまった。丸屋とは違うアルカリ泉。

お肌の老廃物を取り除くのにいいそうだけど、ボリボリ掻く訳にはいかないよな。

この湯こそ、骨折した老僧が発見したという、肘折のルーツともいうべきいで湯。

確かにお坊様が祀られているね。湯もヌルヌルしているような。いや、これって

唯の爺汁…??

 

少し、塩素臭が気になったが、場所柄これは仕方ないかもな。

 

★ ★ ★

 

好い湯、旨い飯、寛ぎの空間、外湯めぐりに朝市。豪奢と素朴の両面を味わ

った秘湯の旅だった。

 

 

帰路、肘折温泉希望(のぞみ)橋から肘折カルデラを俯瞰した。こうしてみ

ると、ごく普通の山麓にしか見えないが、巨大火口の外輪山なんだ。

 

晴れ渡る青空の下、残雪まばゆい肘折の街を眼に焼きつけて、再訪の日

を夢見ながら、翌日の登山準備のために、村上盆地へと戻ることにした。

 

(続く)

 

いつもご訪問ありがとうございます。