さるひつの温泉めぐり♪【第32回】
霧積温泉 「金湯館」
訪問日:2017年6月17日~18日
所在地:群馬県安中市松井田町坂本1928
泉質:カルシウム硫酸塩温泉
泉温:40℃
味臭:淡い硫黄臭、ミネラル豊かな味
pH:?
■営業時間:(IN)15時~(OUT)11時
≪採光豊かな浴室、そして溢れる湯≫
霧積温泉「金湯館」は山あいの一軒宿。
事前情報では山小屋のような玄関と
昔ながらの湯治棟が並ぶ宿とあった。
そして二年前の初冬に近くを通過した折り
薪を燃やす好い匂いが周辺に漂っていたので
こころの内で山小屋のイメージが出来あがっていた。
玄関の前には霧積川の源流がせせらぎとなって流れている。
川底は花崗岩のナメになっていたね。
ちょっと早すぎたので、表でビールでも飲ませてもらおうと
案内を乞うたところ、「部屋の準備はできているのでどうぞ」と
快く受け容れてくれた。
若旦那は爽やかな好青年。
若女将はチャキチャキした気風のいい女性。
時折大女将も表にでて話をしてくれる。
家族経営のいい雰囲気。
い~ね~!
この雑然とした雰囲気がいい。
昭和三十年代の匂いがする。
湯治で連泊しているお客さん以外まだいない。
明治17年の創業というから歴史は古い。
当時は別荘と湯治宿を合わせて40以上も
軒を連ねていたそうだ。
ところが明治43年に発生した山津波で金湯館を
残してすべて崩壊してしまった(公式HPより)。
殷賑を極めた当時の様子は、尾根を越えた軽井沢と
よく似ていたのではないだろうか。
皮肉なことだが、おかげで静かな秘湯の宿として
金湯館は歴史を積み重ねることができた。
でもちょっぴり恥ずかしがり屋のようだね。
建物は旧館と新館に別れている。
宿泊料金は旧館9,800円に対して新館は12,000円。
ま、世間的に綺麗な新館が好まれるのは理解できるけれど
歴史のある旧館好みのサルヒツジとしては望むところ!
旧館の天井の梁は、この部屋だけ残してあるそうな。
お布団は最初から敷かれている。
実際は独立した部屋なんだけど贅沢にも二間ぶち抜き。
山間なので衛星放送しか入らないけど
テレビも観ることができる。
では早速、汗を流しに行くとしましょう!
再びリッチにチョッカイを出すおサル。
まったく相手にされていない。
すでに飽きてしまったようだな。
しかし、後からペンキで描いたような丸い模様が不思議。
浴室は一階の一番奥にあります。
おサルとはここから別行動。
温泉といえば、たいてい女湯のほうが好条件なんだけど
ここは男湯の方が圧倒的に広くて採光もいい。
写真はUPしていないけど、女湯は狭く、高窓しかないようだ。
「ひっど~い!」
でも泉質はいいよ!
「じゃ許しゅ」
なんでも登山の基地として発展した宿ということで
往時男性客が圧倒的に多かったためらしい。
脱衣場には子供用だろうか、浮き袋があった。
これでオッサンがきゃっきゃと湯船で戯れていたら
相当不気味である。
ほら雰囲気いいでしょ?
当然蛇口からも温泉が出ている。
HPには「ドライヤーは持参で」と書いてあったけれど
ちゃんとありました。
ここのお湯も飲泉できる。
時間が早いので誰もいない。
ここにマグが置いてある。
さっそく飲んでみた。
うまい!
アルカリ泉特有の、ミネラル感たっぷりの円やかな味。
番茶の味とでもいおうか。
いや、なんか違うな。
味覚の描写は下手糞なので許して(笑)。
結局三杯飲んでしまった。
そして、更に…
とまあ、一時間くらい這入っていただろうか。
(40℃なのでいつまでも這入っていられる)
ここは内風呂ひとつだけなので、あれこれ
お試ししなくてはならないという強迫観念に
駆られなくていい。
与謝野晶子、勝海舟も訪れた鄙びた名湯である。
そのため至る処に歌碑がある。
さて、体も綺麗になったし、お腹も好いたので
昼食を所望することにした。
蕎麦やうどんならできるという。
このボリュームを見よ。
すごい量である。
果たして夕食を食べることができるのだろうか。
★ ★ ★
夕食になった。
食膳は各部屋に運んでくれる。
上げ膳据え膳とはこのことだ。
今日くらいはお大名の生活を満喫しようや。
「ひつぞう。時々そういう変に横柄な口利くよにゃ」
特に天婦羅は感動もの。
カエデや、その他そのへんに自生していると思われる
樹木の青葉が揚げてあるのだ。
予想に反してその味はまるでスナック菓子。
このお椀の巨大さ。
うまく表現できなかったけど。
若旦那が一番好きらしい。
そういう意味では猟犬の血をきちんと引いている。
★ ★ ★
登山口までマイクロバスの送迎がある。
帰路は9時、10時、11時の三便。
なので「山道はいやよ」という方でも問題ない。
といいつつ、僕らはいつも通り歩いて帰ることに。
(登山口まで20分だった)
★ ★ ★
味つけはやっぱり甘かった(笑)。
栗と杏子が這入っているくらいだからね。
新しいPCに慣れることができないでいる。
いつもご訪問ありがとうございます。