原発推進自民党の議員でありながら脱原発を掲げる河野太郎議員が語る。
原発問題について…
【直撃 河野太郎衆院議員吠える「やっぱり原発はいらない!」】
週刊実話
掲載日時 2013年03月16日 15時00分|掲載号 2013年3月21日 特大号
東日本大震災、そして福島原発事故から2年。
政権交代を果たした安倍政権の掲げる「原発政策の“見直し”」の具体的な中身がまったく見えてこない。
さては参院選までは、じっとしているつもりなのか…。
自民党所属の“元祖脱原発派”河野太郎氏が、そのウラ事情をぶちまけた。
安倍晋三首相が2月28日の衆議院本会議で行った施政方針演説で、「安全が確認された原発は再稼働する」と明言しました。
しかし、原発の問題は稼動する、しないの次元ではなく、とにかく“核のゴミ問題”をどうするかです。
“トイレのないマンション”とよく揶揄されるように、日本全国どの原発も、再稼働すれば10年以内に使用済み核燃料でいっぱいになってしまう状況だからです。
電力会社は「六ヶ所村で再処理する」と言うけど、いまだにその施設は動いていません。
運良く動いたとしても、その後に今度はプルトニウムが出てくる。
現在、国内にはプルトニウムが10トンあって、再処理を委託しているイギリスとフランスからも、あと35トン戻ってきます。
これは高速増殖炉『もんじゅ』で燃やすということになっているけど、これも'95年の事故以来止まったまま。
高速増殖炉は、もはや政府でさえ実用化できるとは思っていません。
運が良ければプルトニウムで困るし、運が悪ければ使用済み核燃料で困ることになる。
どちらにしても、既に出てきた核のゴミである高レベル放射性廃棄物は何とかしなければなりません。
穴を掘って埋めるといっても、そんな場所は見つからないし、無害化する10万年もの間、人間社会から隔絶しておくことなんてできるわけがないのです。
原発関係者の“原子力ムラ”は利権でガチガチだ。
福島第一の事故後、その実態が明るみになってきた。
六ヶ所村の再処理工場は動いていないので、経営している日本原燃も本来は売り上げが立たないはずです。
しかし、アクティブ試験をやれば、それだけで親会社である電力会社各社から“基本料金”が支払われることになっています。
工場がまったく動いていないにもかかわらず、日本原燃は年間2700億円ももらっています。
その契約はおかしいだろと指摘したら、彼らは携帯電話の基本料金と同じだと言うのです。
使わなくても基本料金は取られるという理屈のようですが、親会社と子会社の間でそういう契約があるのは、親が子を助けるという目的以外の何ものでもないわけです。
しかもその2700億円は国民が支払う電気料金に上乗せされています。
そして、日本原燃がつぶれると、とてつもない損失を電力会社がかぶることになるから、再処理工場がどうなるかわからなくても、お金をつぎ込まざるを得ないのです。
電力会社は電気代の値上げ理由に原発停止を挙げる。
しかし、その根拠は支離滅裂だ。
福島第一は1号機から4号機が事故でダメになり、今も事故処理に追われているわけですが、隣には5号機と6号機二つの原子炉があって、この二つは壊れていないと東電は言っています。
この二つについては、「廃炉は決まっていない」と頑として譲らない。
ただ止まっているだけだから、減価償却や維持管理費は電気代に当然上乗せすると…。
原発が止まることによって、それまでかかっていたコストがかからなくなったはず。
にもかかわらず、そのコストは継続して電気代に上乗せされ、さらに輸入が増えた天然ガスの代金まで上乗せされている。
「原発が止まって電気代が高くなったでしょ」と彼らは言うけど、これではあたり前ですよね。
原発が止まると日本の産業が空洞化するなんて、経団連や電力会社は脅しているけど、再稼動させるなら、核のゴミをどこまで増やすのか、まずそれを決めなければなりません。
既に処理できず困っているのに、野放図に増えたらますます大変です。
【直撃 河野太郎衆院議員吠える「やっぱり原発はいらない!」(2)】
2013年03月17日 15時01分
[社会] 2013年03月バックナンバー
提供:週刊実話
核のゴミは地下深くに埋めて最終処分するという方針の下、政府は長年その候補地を募ってきたが、いまだそんな自治体は現れない。
解決方法はあるのだろうか。
地下に埋めるというのは、もうムリな話でしょう。
では実際にどう処理するかといえば、少し冷やしたらプールから引き上げて、ドライキャスクに入れてその中で冷やし続けるしかありません。
ドライキャスクは、使用済み核燃料を中間貯蔵する際に用いられる容器で、実は、福島第一では既に使われています。
津波をかぶって、ワカメが至る所に張り付いているけど、中はまったく大丈夫と言っていました。
それをどこで管理するかが問題です。
原発立地の自治体は、そこまでウチの責任ではないと言っています。
消費をした人たちの責任だから、東京でドライキャスク何本、神奈川で何本と引き受けてくださいよ、と。
その気持ちはよくわかります。
ですから、ドライキャスク何本分まで核のゴミを増やせるか、国民合意を取らなければなりません。
そこまでの範囲でなら、再稼動も検討の余地アリだよねという話になる。
このドライキャスクも、あくまで“暫定保管”ですが、今までの最終的に埋めることを前提にした“中間”という曖昧な言い方よりは“現実的”でしょう。
埋めるかどうかも含め、最終的にどうするかを決めずに、今はとりあえずこの形で持っているしかないということですね。
後退かもしれませんが、やれる見込みがないのに「2045年までに青森県からすべて引き上げる」という約束をするようなインチキよりはマシということです。
'30年代に「原発稼動ゼロ」という民主党方針の撤回を公約にしている自民党だが、電力の自由化で局面の打開を図ろうとしているのか。
自民党は発送電分離などの電力改革をやって、市場原理で原発を減らしていこうという方向を向いてはいます。
今は原発によって電力会社や原子炉メーカーだけが儲かり、事故のときは国民の税金が投入されるような仕組みになっていますが、いざというときの国民負担をなくすために原発に保険をかけさせるべきです。
保険代がバカ高くなれば、それも原発のコストとして計算されるので、結果として原発の再稼動ができなくなる。
今はそのコストをまったく考えないで「安いエネルギー」だと言っているだけです。
結局、再処理をやめるという決断をすると、日本原燃が倒産して親会社の屋台骨が揺らぐとか、もんじゅをやめると福井に補助金が来なくなって困るとか、本質とはまったく関係のない議論ばかりなんですよね。
今後、電力自由化をしなければいけないわけですし、自由化されれば原発なんてできなくなるわけですから、電力会社の経営も含めて、すべて見直す必要があるのです。
今の電力会社がそのまま存続することを前提に政策を考えていること自体、おかしいわけです。
原発に関しては安全保障上の理由で維持を唱える人もいる。
その根拠は正しいのか。
よく「ワシントンの人もそう言っている」と代弁する役人がいますが、それが誰なのかを聞くとさっぱり名前が出てこない(笑)。
核兵器を作るには、材料としてウランかプルトニウムしかありません。
日本国内には、“もんじゅのためのプルトニウム”が10トンあるわけですが、8キロで1発と計算すると、少なくとも1000発以上の核弾頭を作ることができます。
だとすれば、十分な数の核兵器が作れるプルトニウムがあるわけだから、もう原発を止めたって何も問題はないはずです。
だから、安全保障のための“核保有のオプション”などという物騒な話と、原発の再稼働とを一緒に言う人は、まったくの論理矛盾なんですよ。
【動燃を所管する科技庁がNHKの番組に抗議していた】
〈週刊朝日〉
[3/27 07:13]
動燃の元総務部次長・西村成生(しげお)氏が残した資料「西村ファイル」。
ジャーナリストの今西憲之氏と週刊朝日取材班がこれまで報じてきたように、旧動燃(動力炉・核燃料開発事業団=現・日本原子力研究開発機構)を中心とした「原子カムラ」のさまざまな「工作」が記録されていた。
そして今回、動燃の所管官庁だった科学技術庁(現在は文部科学省に統合)が、原発を扱ったNHKの番組に抗議していた資料を発見した。
〈科学技術庁とNHKとのやりとり(概略メモ)〉というタイトルのA4用紙1枚分の文書は、1993年5月28日に動燃広報室が作成したものである。
欄外には「取扱注意」の印が押されている。
内容は、NHKの番組に関するものだ。
93年5月21日と23日、NHKは2回シリーズでドキュメンタリー番組「NHKスペシャル 調査報告 プルトニウム大国・日本」を放送した。
当時、国内では91年に高速増殖原型炉「もんじゅ」が試運転を開始するなど、燃やした核燃料からプルトニウムとウランを取り出す「核燃科サイクル」の試みが本格スタートした。
しかし、アメリカなど諸外国からは、核兵器に転用可能なプルトニウムを日本が保有することは「核武装」につながりかねないと危惧する声があがっていた。
また、高速増殖炉の開発は海外で次々と頓挫しており、その実現性や経済性などに疑問符がついていた。
こうした問題点を国内外の取材で浮き彫りにしたのが、この番組だった。
だが、2回目の放送から5日後の5月28日、NHKの担当ディレクターと科学文化部記者2人が科技庁の原子力局長室で抗議を受けたのだ。
資料には〈16:30~17:50 原子力局長室にて〉とある。
会談は、科技庁側が一方的に話す展開だったと思われる。
〈NHKスペシャルに対する不満・誤りは全て言った〉
強い怒りが文面から伝わってくる。資料には、次のようなやり取りが記載されている。
科技庁「技術的に間違いだった。説明の場を設けるべきである」
NHK「その予定はない。
しかし上司には伝える」
NHK「番組に対するクレーム、指摘はなかった」
〈STA(科技庁の略称)が報道姿勢を非難したところ、NHKは反論。
他の指摘については聞くだけ〉
会談は80分にも及んだものの、両者の主張は平行線を辿り、結論は得られなかった。
番組にかかわったNHK関係者が語る。
「放送後、科技庁に担当ディレクターらが呼ばれて抗議を受けたと聞いている。
番組は当時のNHKが総力を挙げて取り組んだもの。
隙がないように相当、知恵を絞って作ったが、国策に正面から疑問を呈する放送内容に納得できなかったのでしょう」。
※週刊朝日 2013年4月5日号
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