再び小泉旋風が起こるか!?
脱原発への道しるべとなるか…
【小泉元首相の「原発即ゼロ」に支持57% 自民支持層の評価は分かれる 産経・FNN世論調査】
産経新聞
[11/18 17:35]
小泉純一郎・元首相は日本記者クラブで講演し、改めて原発ゼロを訴えた=12日午後、東京都千代田区の日本プレスセンター
産経新聞社とFNNの合同世論調査では、小泉純一郎元首相が「原発即時ゼロ」を繰り返し主張していることを「支持する」と回答した人が57・0%に上り、「支持しない」(35・1%)を上回った。
支持政党別でみると、公明党支持層では「支持」が48・8%で、「不支持」の42・9%より多かったが、他の政党の支持層はいずれも「支持」が上回った。
特に共産党と生活の党、みんなの党の支持層は「支持」が8割を超した。
自民党支持層でも、わずかながら支持(46・6%)が、不支持(45・4%)を上回り、自民党の原発政策と小泉氏の主張のギャップに戸惑っている様子がうかがえる。
ただ、小泉氏の「原発ゼロ」発言をめぐっては、78・4%が「実現のための具体的な方策を示すべきだ」と回答。
原発ゼロを支持する人の58・2%も「具体的な方策」を求めた。
国民の多くは、原発に代わる代替エネルギーの具体的な展望が描けないままでは、なかなか「原発即時ゼロ」は現実味をもたないようだ。
【原発「即ゼロ」を 小泉純一郎元首相】
時事・ドットコム
≪政治で大事なのは方針を示すこと≫
政界引退後も抜群の注目度を誇る小泉純一郎元首相が「原発ゼロ」を主張し始めた。
「首相が決断すればできる」と安倍晋三首相にエネルギー政策の転換を突き付け、「即ゼロがいい」などと即時の脱原発論を展開した2013年11月12日の記者会見の主な内容をお伝えする。
※※※
私は総理退任以来、テレビ出演もインタビューも全てお断りしていた。
毎日新聞で(小泉氏の脱原発論を取り上げた)コラムが出てから、いろんな方からインタビュー申し込みがあって、お断りするのも大変だなあと思っていたところ、ここで話せば取材を受けなくていいじゃないですかというお話があった。
それもそうかなあと思って、今日は喜んでやってまいりました。
先月(10月)、読売新聞が社説で私を批判していましたが、それに対する私の意見から始めたいと思います。
あの社説の批判の一つは、代案を出さないで原発ゼロ発言するのは無責任、あまりにも楽観的過ぎるという批判ですね。
しかしね、この原発問題は広くて深くて大きな問題ですよ。
国会議員だけで代案を出そうと言ったって、なかなか出る問題じゃありません。
まして私一人が代案を出そうなんて、それは不可能です。
だから、政治で一番大事なことは方針を示すことだ、と。
原発ゼロの方針を政治が出せば、必ず知恵のある人がいい案を作ってくれる。
内閣に原発ゼロに賛同する専門家、経済産業省、文部科学省、環境省の官僚を含めて識者を集めて、ゼロにする場合、何年かけてゼロにするのか、その間の再生エネルギーはどう促進して奨励していくのか(検討してもらう)。
あるいは原発を廃炉にする場合も、専門家、技術者をどう確保していくのか。
さらに原発ゼロになった時の地域の発展をどう考えるのか。
原発ゼロ後の、再生エネルギー、雇用問題をどうするか。
こういう問題を一議員、一政党だけで出せるわけないじゃないですか。
だから、専門家の知恵を借りて進めていくべきだというのが私の考えです。
≪最終処分場、めど付かない≫
もう一つの批判は、原発をゼロにすれば火力発電の燃料の輸入量が多くなって、電気料金が値上げされ、CO2(二酸化炭素)の排出量も多くなるという批判ですね。
しかし、日本の技術は時代の変化を読むのに非常に敏感ですよ。
CO2を出さないさまざまな自動車の開発が今進んでいます。
LEDだってそうでしょ。
原発をゼロにする。
そして、再生エネルギー、水力でも太陽光でも風力でも地熱でも、原発建設の費用をそっちに振り向けていけば、さまざまな代替エネルギーの開発が進んでいくと思いますよ。
その技術を日本企業は持っている。
また、そういう企業に日本国民は協力しますよ、積極的に。
多少高くついても。
もう一つ、これが原発ゼロ批判の中心だと思うんだが、原発必要論者、推進論者は「核の廃棄物の処分法は技術的に決着している。
問題は処分場が見つからないことなんだ」と言うんです。
ここまでは私と一緒。
そこから先が必要論者と私が違うところなんだ。
「処分場のめどを付けるのは政治の責任。
付けないのがいけないんだ」。
これが必要論者の主張の中心だと思います。
でも、私はこれから日本において核のごみの最終処分場のめどを付けられると思う方が、楽観的で無責任過ぎると思います。
10年以上も前から最終処分場の問題、技術的には決着してるんですよ。
それがなぜ10年以上もかかって一つも見つけることができないのか。
原発事故の前から、進めようと思ったけどできなかったんじゃないですか。
それを事故の後、「これから政治の責任で見つけなさい」というのが必要論者の主張ですよ。
こっちの方がよっぽど私は楽観的で無責任だと思いますよ。
≪10万年後まで安全か≫
(8月に)フィンランドの「オンカロ」に行きました。
世界で唯一、核の廃棄物を処分できる場所です。
400メートル地下に下りていった。
入口から岩盤ですよ。
中に入っていくと、縦横2キロの広場を作っている。
そこに核のごみを全部埋めるという。
でも、原発2基分の容量しかない。
フィンランドは今原発を4基持っている。
つまり、2基分はまだ(廃棄物処理の)場所の問題は決まっていない、住民の反対で。
しかも国会は、いかなる国の核の廃棄物も受け入れないという前提でオンカロを造っている。
地震がない。
しかも岩盤で(堅固な造りだ)。
これでもう決まりかというと、まだ最終審査が残っている。
水が漏れていないか、10万年間持つかどうかを調べなければいけない。
振り返って日本を考えてください。
400メートル掘らないうちに水なんか出てきますよ。
温泉出てきますよ。
しかもね、2基分のごみだけでも2キロ四方ですよ。
日本では最終処分場をどれだけ造らなきゃいけないですか。
しかも(保管期間は)10万年。
放射能というのは危険なんだけど、色がない、匂いがない、近づいても分からない。
それを10万年後の人間がこのオンカロに来て「何だ、こりゃ」と思って、果たして放っておいてくれるか。
人間っていうのは好奇心が強い。
必ず分からないものを掘り出そうとする。
それを絶対掘り出してはいけないと、どういう文字を使ったらいいか今考えている。
10万年後の文字といったらね、われわれ今400~500年前の文字だって読めないですね。
古文…。
10万年後に「ここに近づいちゃいけない」「掘り出しちゃいけない」という文字をね、何語にしようかと考えている。
≪首相の決断でできる≫
日本語だって最近、私たちがついていけない若者たちの言葉がありますよ。
われわれの若い頃は「あの人、切れるな」と言うと、頭良かった(という意味)。
今そう言うと、ちょっとおかしい(の意味)なんだ。
最近、また驚いたことあったなあ。
この前、数人で食事していたらね、「やっばい」と言うんですよ。
「何だ? 何か悪いもの入っていたのか」と…。
「やばいほどうまい」と言うんですよ。
われわれの世代から見るとね、「やばい」と言うと「まずいぞ、危ないぞ、なんか変なもの入っている」と思いますよ。
「うまい」という表現が「やばい」になっちゃった。
ほんとにやばい時代だなあ、と思いましたね。
10万年後にも分かる言葉を考えていく。
それが本当にできるのか。
必要論者は「政治の責任で処分場は選定して建設しなさい」と言っている。
この方がよほど楽観的で無責任ですよ。
そう思いませんか。
総理大臣というのは確かに権力強いですよ。
しかし、総理がいかに権力強くてもね、使える権力、使っても実現できない権力もあるはずだと思うんです。
今、総理が決断すればできる権力、それは原発ゼロの決断ですよ。
こんなに恵まれた環境はないですよ。
私の総理在任中の郵政民営化、あの時より今、はるかに環境いいですよ。
総理大臣が権力を行使しようとすれば。
郵政民営化は全政党が反対だったんです。
2005年8月、参院で郵政民営化法案は否決された。
普通はこれでおしまいですよ。
ところが、8月8日、まあ追い込まれ解散ですね。
私は本当は賛成してもらいたかったんです。
あの8月の暑い夏、解散やって体が持つかなあと。
勝利を得ても参院でまた否決されるのかなあと。
でもこれは、国民に聞いてみるしかない、と。
≪今こそ政治の出番≫
あの解散は、まさに乾坤一擲(けんこんいってき)、その言葉がぴったりの解散だったんです。
やってみれば分かる。
イチかバチか。
とーころが、国民が支持してくれて9月11日の投票日開けてみたら、郵政民営化の公認候補が多数派を占めた。
勝利を収めた。
そしたら、何度でも否決してやると言った参院の反対派の議員はくるっと賛成に回っちゃった。
それに比べれば今どういう状況ですか。
野党は全部原発ゼロに賛成。
反対は自民党だけじゃないですか。
しかし、本音を探れば自民党の議員の賛否、私は半々だと思ってますね。
ここでもし安倍総理が原発ゼロにすると方針を決めれば、もう反対はできませんよ。
今、安倍総理がいかに国民から与えられた権力を、望ましい、あるべき姿に向かって使うか。
こんな運のいい総理ないですよ。
総理が決断すれば、今の原発ゼロ反対論者は黙っちゃいますよ。
できるんです。
国家の目標として、ほとんどの国民が協力できる態勢ができるんです。
野党は全部賛成なんですから、全政党賛成する。
このチャンスを生かす政治、大事だと思いますよ。
これとは逆に、どうしても政治の責任で最終処分場を造るんだと。
住民の反対を押し切れますか。
押し切ろうと思って権力を使うよりは、久しぶりに珍しく、国民の多数が総理に協力しようという態勢、こういう状況、めったにないですよ。
しかも、壮大な事業、夢のある事業じゃないですか。
自然を資源にする事業。
それに総理の権力を振るうことができる。
こんな運のいい総理はいない。
今こそ政治の出番だな、と。
国民もこういう方向、望ましい方向に権力を使ってくださいと期待してくれる。
お膳立てしてくれているんですよ。
これは結局、総理の判断力、洞察力の問題だと思いますけどね。
いずれにしても、そういう方向にかじを切ってもらいたいなあと思います。
……②へ続く……
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