辛い現実。
否めない現実。

今も長期に渡り避難生活を余儀なくされている多くの原発事故避難者達…

政府は、事実を隠し避難者達を瞑想させ続けている。


【「帰還禁止区域」を決断するべき ?福島原発視察?】

BLOGOS
中田宏

視察を終えて福島第一原発の敷地を出ると、すぐに民家が目に飛び込んできました。

正門からの距離はわずか400メートル。

屋根の瓦は崩れ、庭には雑草が生い茂っていました。

この家の住人は今、どんな思いでどこに避難しているのでしょうか。

実に胸が痛みます。

 福島第一原発が立地する双葉町と大熊町は今も大半が「帰還困難区域」に指定されています。

帰還困難区域とは政府が公式資料等で「5年以内にお戻りいただくことが難しい」と定義している地域で、住めないどころか、一時的な立ち入りも厳しく制限されています。

そもそも私は、この表現自体が無責任な希望的定義だと考えます。

 町に人通りはなく、道を行き交うのは原発に出入りする作業車やパトカーばかり。

道端の飲食店やコンビニエンスストアは閉まったままで、私が震災前に行ったことがある鰻屋さんも地震で崩れかかった姿のままでした。

田んぼには、実りがなった稲ではなく、ところどころに除染作業で発生した放射性廃棄物の梱包が大量に野積みされています。

 政府と東京電力は福島第一原発を30~40年かけて廃炉にすると発表しています。

しかし、前回もお伝えした通り、廃炉作業はまだ初期段階。

遠隔操作でガレキを除去するのが精いっぱいで、メルトダウンした1~3号機は放射線量が高いため、今も作業員が近づくことができません。

 溶けてしまった燃料棒が今、どういう状態にあるかということすら、ほとんどわかっていないのです。

人が近づけない原子炉建屋からどのように燃料棒を取り出すか。

これから各国の力も借りて研究開発するとしていますが、「廃炉まで30~40年」というのは、「早くて30~40年」かかるという意味であり、恐らくはそれ以上の時間を覚悟しなければなりません。

そして廃炉が完了し、除染が終わるまで地域住民の方は安心して帰還することができません。

 福島第一原発から20キロメートル離れた広野町でさえ、帰村宣言をしてから1年以上たった今も5200人の町民のうち、1000人ほどしか戻っていないそうです。

ほかの町では帰還住民の多くが高齢者だったと聞きました。

 子供たちや子育て世代は「放射線量が下がったから安心だ」と言われても、「万が一」のリスクを考えるとなかなか戻るという決断はできません。

放射能の影響はすぐにわからないからです。

住民全員が帰還するまでは元のようには商売が成り立たないわけですから、「働く場」がないために若者世代が戻れないという実態もあります。

 私は4月5日の衆議院予算委員会で、原発周辺を「人の住めないエリア」と決め、除染によって発生する放射性廃棄物の最終処分場にするべきだと安倍晋三首相に進言しました。

相当な批判を覚悟しての発言でしたが、NHKで国会中継を見ていた方々から「よく言った」という声をいただきました。

その中には、福島県からの避難民の方々からの涙ながらの賛意もありました。

住民の多くも「もう戻れない」と分かっているし、「戻らない」という現実の上に今後を考えていきたいのです。

 政治の役割は決断することです。

「いつか戻れる」という淡い希望をいつまでも抱かせるのではなく、政治判断で「人が住めないエリア」を決め、住民の方には十分な補償をして新たな居住地を見つけてもらう。

そしてこの地域は皆が受け入れたがらない放射性廃棄物の最終処分場を建設する。

こうした決断こそが必要です。

 よりはっきり言うならば、第一原発の至近エリアは、除染を終えても住民を帰還させてはならないと強く訴えたいと思います。

「戻れる」「戻れない」ではなく、「戻りたい」「戻りたくない」でもなく「戻ってはならない」のだと、私は考えているということです。

なぜならば、何十年もの作業期間の間に再び地震が発生すれば、メルトダウンした燃料棒がいかなる状態に陥るかわからないのであり、その際には再び避難することになります。

 また、政府が帰還を許可し再びここで生活をする人が現れれば、このエリアを放射性廃棄物の最終処分地とすることはできなくなるでしょう。

だから、私は、避難している方々に衷心から申し訳ないと断りつつ、「帰還困難区域」ではなく「帰還禁止区域」にするべきだと考えるのです。

 福島第一原発を視察し、原発周辺を確認してきたことでこの思いは確信に変わりました。

私の横浜市長時代にも、全体のためには必要だが一部の人にはとことん嫌われる決断を何度もしました。

今回は総理大臣しかできない決断だと思います。

今後も国会議論などを通じ、安倍首相に決断を迫り続けていきます。


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原発事故がもたらした悲劇…

もう、二度と故郷…
自宅には戻れない。
原発事故被害者。

溶けた核燃料、高濃度汚染水を溜め込んだ無数のタンク、大量の地下水が汚染水となって海に流出。

福島第一原発近辺に安全がもたらされる日は来ない。

政府は、何故?完全帰還困難地域にしないのか…?


福島第一原発事故は、いずれ収束し再び安全・安心な生活が取り戻せる日が来る…と、住民及び国民を騙そうとしている。

それは、福島第一原発事故により原発を否定させない為ではないのか?

しかし、現実は、どう考えても現住だった人達の年齢を考えても、もう二度と戻る事は出来ないだろう。

事故直後に当時の政権、民主党がとった事故を軽視させる為の偽装宣言と今の自民党政権が公表・公言している事に変わりは無い。

オリンピック招致の為に世界に向け嘘の公言をするよりも、避難者達に本当の事を教えてあげる方が優先ではないのか?

いまだに政府は、福島第一原発事故を、福島第一原発で今、起こっている事を過小評価しようとしている。

しかも、今は、福島の人達に対してでは無く、オリンピック開催に向け世界の人達へのアピールが主体となっているのだ。

そして、オリンピック開催決定が福島第一原発で起こる危機的状況を隠蔽させる懸念もある。


【原子力専門家 首相の安全宣言で都合悪い情報隠蔽の恐れ指摘】

NEWS ポストセブン
[9/23 16:05]

安倍晋三首相(58才)は五輪招致の最終プレゼンテーションで、汚染水について、「私が安全を保証します。状況は完全にコントロールされています」と世界に宣言した。

しかし、福島第一原発の高濃度汚染水漏出問題は日々、その深刻度を増し、16日には上陸した台風18号による大雨を受けて、放射性物質のセシウムの濃度を測らずに汚染水を海に放出したことが明らかになった。

世界からも批判の目が向けられつつある。

「原発事故はいつか必ず起きる」と警鐘を鳴らしてきた原子力研究の第一人者、京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さん(64才)はこれまで以上に事故収束に向けて全力で取り組まねばならぬはずが、逆に不安が強まったと懸念する。

「安倍さんが“安全”を保証したことで、国にとって都合の悪い情報を公開しなくなる恐れがあります。

“今、そこにある危機”を国民が幅広く共有できない事態になることが最も心配です」(小出さん・以下「」内同)


今、何をなすべきなのか。


「核燃料は必ず冷やさねばなりませんが、水をこれ以上注入しても汚染水が増えるだけです。
私が今考えているのは、水の代わりに鉛などの融点の低い金属を炉心に入れることです。
最初は熱で熔けて塊になりますが、次第に塊が大きくなり、やがて熔けなくなる。
そのポイントにさえ達すれば、その後は自然に空冷されるはずです」

なんとも独創的なアイディアだが、記者が「本当にうまくいきますか?」と聞くと、小出さんは「そんなこと、わからないです」と苦笑した。

「私たちは人類が経験したことのない想像を絶する状況の真っただ中にいて、何をどうすべきか、確かなことは誰にもわかりません。
なので、世界中から多くの知恵を集めて、どの方法がベストなのか議論しながら前に進んでいくしかないんです」


最終的に、福島第一原発は廃炉をめざすことになる。


「私はチェルノブイリ原発のように、原子炉をコンクリートで埋める“石棺”しか廃炉の方法はないと思います。
チェルノブイリでは廃炉のため60~80万人が作業にあたり、事故から27年経った現在でも1日数千人が働いています。
しかもチェルノブイリの原子炉は1つですが、福島は4つ。
どのくらいの作業員と年数が必要なのか、まったく見当がつきません」

小出さんが指摘した食への影響だが、原発事故前、日本の農作物の放射能汚染は、1kgあたりわずか0.1ベクレル程度だった。

それが今は1kgあたり100ベクレルが規制値となり、市場に流通している。

「事故前の1000倍もの被曝を国が許しているわけで、皆さんが不安になるのは当たり前です。
私がこういうことを言うと、風評被害を招くと批判する人もいますが、これは“実害”そのものです」

国の基準値はとてつもなく高くとても容認できない。

とくに子どもは限りなく0ベクレルに近いほうが望ましいと、小出さんは言う。

※女性セブン2013年9月26日号



【「五輪ありきの工程が心配」 福島第一原発の作業員】

東京新聞
2013年9月22日 朝刊



東京電力福島第一原発のタンクの水漏れ事故を受け、対応に追われる作業員たち


 安倍晋三首相は2020年の東京五輪に向け、東京電力福島第一原発の汚染水対策を政府が責任をもって進めると国際社会に約束した。

事故収束を担う作業員からは「東京五輪ありきで、現場の状況を無視した工程表が組まれるのではないか」と懸念する声が出ている。 (片山夏子)

 「一番恐れているのは、事故発生当初のように工程表が机上で作られ、現場に押しつけられること」とベテラン作業員は言う。

 事故発生から一カ月後の一一年四月、現場は作業員も重機も、道具や材料を運ぶトラックも足りない状態だったのに、政府と東電が年内の工程表を発表した。

 工程表は毎月改定され、男性は「現場の状況を考えずに発表された工程表に悩まされた。
絶対無理だとみんな悲鳴を上げていた」と振り返る。

「政府がやるって発表しちゃったから」と夜中に駆り出されたこともあった。

 今年六月にも、炉内の状況さえ分からないのに、溶けた核燃料の取り出しを前倒しする工程表が発表された。

「無理な工程でも、発表されれば、それに沿って現場は動かされる」と男性はため息をつく。

 現場では、汚染水対策や使用済み核燃料の取り出し準備など、いくつもの作業が同時並行で進む。

 作業間の調整をしないと、混乱や事故を招く。

天候にも左右される。

 男性は「計画には余裕が必要。
現場を徹底調査し、施工企業や現場の人も入れて工程を作らないと、突貫工事になってトラブルが起きる」と指摘する。

 東京五輪を控え、危険な作業は先延ばしにされる可能性もある。

「特に五輪開催中は、何かあってはいけないと危ない作業をしないのでは。
トラブルを起こすな、というプレッシャーもきつくなっていくと思う」

 今後、事故対応への政府の関与が強まる副作用として、「政府判断が入ることで、情報が出てこなくなるのではないか」(別の作業員)との懸念の声も聞かれる。

事故当初も、東電が出そうとした情報を、政府側が報告を受けていないとして、発表を止めたこともあった。

 ある作業員は、事故直後、高濃度の放射性物質が建屋内から検出されたが、混乱を招くとして発表されなかったと明かす。

この作業員は国際機関などの目が必要だとし、「第三者を入れて事実を公表し、きちんとした対策を進めてほしい」と話す。

 福島第一で長年働く男性は「現場は五輪のためではなく、事故収束に向けて作業をしている。
政府は世界に公約したように、責任を持って廃炉に向けた作業が進むようにしてほしい」と訴えた。











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9月から施行された動物愛護法。

罰則などが倍になったが、これでペットを捨てる身勝手な飼い主や業者が減るのか…


【将来は「アニマルポリス」の創設も? 「動物愛護法」はどうあるべきか】

弁護士ドットコム

あるアンケート調査によると、日本では2012年時点で推計約2130万頭の犬・猫が飼育されているようだ。

その一方、環境省によると、飼い主に捨てられたり、はぐれたりしたことが原因で自治体に引き取られた犬・猫の数は年間23万頭に及んでおり、うち8割近くが殺処分されているという(2011年度)。

今年7月には、18匹の猫がプラスチックの衣装ケースに入れた状態で捨てられ、うち6匹が死ぬという痛ましい事件が報道され、話題を呼んだ。

こうした事態を改善するため、今年9月には「改正動物愛護法」が施行され、合わせて「動物愛護管理基本指針」も改訂された。

これらの法律・指針は、ペットを捨てる行為にどんな歯止めをかけているのだろうか。

場合によっては飼い主が処罰されることもあるのだろうか。

ペットにまつわる法律問題にくわしい細川敦史弁護士に聞いた。

●ペットを捨てると「100万円以下の罰金」に

「犬や猫、うさぎなどの愛護動物を遺棄する行為は、従来から刑罰で禁止されていましたが、心ない飼い主や悪質なペット業者による動物の遺棄は、後を絶ちませんでした。
そういった事情もあり、今回、法定刑が2倍に引き上げられ、『100万円以下の罰金』となりました」

――これで「捨てられるペット」は減る?

「まだわかりません。法定刑が重くなっても、適切な捜査・検挙がなければ絵に描いた餅となるからです。
動物の遺棄・虐待事件についてはこれまで、警察でも『なかなか取りあってもらえなかった』という声を聞いています」

●欧米には「アニマルポリス」と呼ばれる組織がある

――その点についても、動きがある?

「そうですね。今回の改正では、警察と動物担当部局の連携強化について、国が必要な施策を講じることが明記されました。
将来的には動物事件を専門的に取り扱う部署の創設が期待されるところです。
欧米では、形態は様々ですが『アニマルポリス』と呼ばれる組織があったり、専門の警察官がいたりします」

●自治体側で「引き取り拒否」が可能に

――自治体に持ち込まれ、「処分」されるペットは減る?

「その点についても、対策が打たれています。
山や公園などに捨てる以外にも、犬猫を保健所等の自治体施設に持ち込んで『捨てる』人が多くいるからです。
年間で殺処分される犬猫は約17.4万頭に及びます(2011年度環境省統計)。
これまで、保健所は所有者からの引取りを拒めず、安易な飼育放棄やペット業者の売れ残りも引き取らざるを得ませんでした。
しかし今回の改正で、このような引取り要求については、拒否できるようになりました」

――今回の法改正をどう捉える?

「今回の法改正では、ペットの所有者に『できる限り終生飼育する』という努力義務がある点も新たに明記されました。

ペットの飼い主や業者は、動物を『命あるもの』として扱うべきことが、法律上これまで以上に明確となった点で意義があったと言えるでしょう」



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飼い主によって殺処分センターに持ち込まれた犬や猫は、飼い主が迎えに来る事を待ちながら殺処分されてゆく。

その悲しげな表情は、見るに耐え兼ねない。

ペットを持ち込まむ飼い主は、その最期の現場を見る事は無い。

他人任せだから、気軽に持ち込むのだ。

勿論、センターの職員も好きで殺処分しているのでは無い。

何とか助けたくて飼い主を説得するが逆ギレされる事も多いと言う。

処分機のスイッチを押す職員は、その時「今度、生まれ変わって来る時は、優しい飼い主と巡り逢うんだよ」と言ってスイッチを押すと言う話しも聞いた事がある。

経済大国と名乗る日本は、その裏でペットや動物には安心して暮らせる国ではない。


動物愛護後進国なのだ。


何故、ペットや動物に対しこれ程までに優しく無い国なのか…

経済を優先するあまり、無法地帯化したペット業界。

「売れさえすれば良い」

これが、今日まで続いて来た。

ペットショップでは、ペットを飼う楽しみや喜びは、熱心に説明するが、ペットを飼う大変さやお金が掛かる事などは一切説明しない。

売れさえすれば良いのだ。

また、ペットの安売りも殺処分を増やす原因となる。


例えば、30万円で買ったペットを簡単に捨てる事が出来るか!?

1~2万円、もっと安く買ったペットだから身勝手な理由で簡単に捨てられるのだ。

ペット業界の流通システムにも問題がある。

犬猫にも「競り市」が存在する。

完全に物扱いなのだ。

繁殖場で生まれた仔犬・猫は、まだ乳離れしないうちに競り市に持ち込まれ競り落とされる。
今回の法改正で段階的に8週未満の生態販売禁止となったが、8週にたどり着くまでに5年も掛かる。

小さければ小さいほど売れる日本。

メディアも年中、可愛い仔犬・猫を取り上げ番組が成り立つ。

それを見てペットを安易に買う人間が増え、手に負えないなどの理由で殺処分される。

ペットは、商売の道具でも癒しの道具でも無い。

小さな瞳の奥には、人間と同じ感情があるのだ。

ペット業界にとってペットは、商売の道具以外の何物でも無い。

このペット業界が日本の動物愛護推進を阻んで来た。

動物の為の動物愛護法を改正するメンバーにペット業界関連の人間が多数入っている。

また、動物愛護法改正メンバーで本来、動物を守る立場である動物愛護団体もペット業界から支援を受けている為、強く出れない。


法改正メンバーのペット業界関係者は業界に不利になる法案には、ことごとく反対して来た。



今回の動物愛護法改正で一番の焦点となった8週未満の生態販売禁止もペット業界の猛反発により事実上、5年先送りされてしまったのだ。

これでは、動物の為の動物愛護法では無く、ペット業界を守る為の動物愛護法でしか無い。


ペットを捨てる側にも問題があるが、ペット業界にも大きな問題がある。


これらの悪循環を断たなければ、いつまでだっても殺処分は減らない。

今回の改正でセンター側に受け入れを拒否出来る文言が取り入れられたが、身勝手で捨てる飼い主だから、センターで断られたら山や公園に捨てるケースも増える可能性がある。

そして、放浪犬・猫としてセンターに連れてこられたら同じ事となる。


殺処分を減らすならば、元を絶たなければ始まらない。

ペット業界に厳しい日本にならなければ…


同時に、小さな時から命の尊さを学ばせる教育に力を入れなければならない。


経済優先の影で沢山の小さな命が犠牲となっている現実を広く知ってもらう必要がある。

メディアも可愛い仔犬・猫ばかり取り上げず、もっと殺処分の現状を取り上げるべきだ。


仔犬・猫は、「可愛い」だけでは飼う事は出来ない。


ペットを飼うと言う事は、子供が1人増える事と考えてもらいたい。


ペットもかけがえのない家族の一員なのだから…





















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【核廃棄物の処分法見直し=埋設後の回収可能に―経産省案提示】

時事通信
[9/20 19:09]

経済産業省は20日、総合資源エネルギー調査会の放射性廃棄物作業部会(増田寛也委員長)を開き、原発から出る高レベル放射性廃棄物の処分方法について、地中に埋める「地層処分」を行った後も回収できるようにする見直し案を正式に提示した。

見直し案は、これまでの会合で委員から出された意見を集約して作成。

作業部会はさらに議論を進め、最終案の策定を目指す。

増田委員長は席上、「国民に不安や不信があり、さらに議論を深めたい」と述べた。

見直し案は、地層処分について「知見の蓄積が進んでいる」と評価し、現時点で最有力の処分法であることを確認。

その上で「可逆性・回収可能性を担保し将来世代の柔軟性を確保する」と明記し、将来、地層処分よりも安全な処分方法が確立した場合に廃棄物を取り出せる可能性も確保すべきだと指摘した。




【原発は「トイレなきマンション」か--核廃棄物を考える【言論アリーナ】 - 石井 孝明】

アゴラ


GEPR編集部

エネルギーのバーチャルシンクタンク「GEPR」(グローバルエナジー・ポリシーリサーチ)を運営するアゴラ研究所は、インターネット放送「言論アリーナ」という番組を公開している。

8月27日は午後8時から1時間にわたって、『原発は「トイレなきマンション」か?核廃棄物を考える』を放送した。

原子力委員会の委員長代理である鈴木達治郎氏、元経産官僚で政策家の石川和男氏が出演。

モデレーターは、アゴラ研究所の池田信夫所長が務めた。

「トイレなきマンション」論を乗り越える
・原子力委員会は国の原子力政策の立案を担う委員会で、核廃棄物処理や核燃料サイクル政策も担当する。

鈴木氏は原子力工学の研究者から行政に転じて、現在は原子力委員会で活動する。

積極的な情報発信、国民との対話を行っている。

・石川氏は、元経産官僚で、資源エネルギー庁で電力・エネルギー計画の立案にかかわりました。

現在はシンクタンク研究員などの研究活動をしながら、中立の立場で政策を考える「政策家」として活動。

近著の『原発の正しい「やめさせ方」』(PHP新書)では、原発を稼動させ、それによる利益を確保して、柔軟に変化に対応することを訴えている。

「トイレなきマンション」とは30年前以上から繰り返される原子力政策批判の言葉。適切に管理されなければ、人体に悪影響を与えかねない使用済核燃料の処分方法が決まらないことへの疑問だ。

確かに最終処分の方法はなかなか決まらない。

しかし、国は無策という訳ではなく、議論と政策の蓄積がある。

(記事「【解説】核燃料サイクル政策の現状・全量再処理方策の再検討が始まる」)批判で思考を停止するのではなく、問題を考えて障害を乗り越える道を考えるべきではないだろうか。

汚染水問題の現状

この番組の冒頭で、関心を集める福島第一原発の汚染水問題について、鈴木氏からの報告があった。

問題の担当は東京電力であり、原子力委員会はその職務の上で公開情報を集め、関連報告を担当部局から受けるのみという。

現時点(13年8月27日)での状況は次の通りだ。

1・現状は汚染水を止める応急処置に追われている。

2・汚染水の漏洩が複数で起きている。冷却で用いた水などが、原子炉建屋の底、トレンチ(水などの通路)などにたまり、コンクリートなどの割れ目からしみ出しているもよう。また汚染水を構内のタンクに入れて処分方法が決まるまで保管することになっているが、そのタンクから漏れてしまった。
そしてこの地域に流れ込む地下水によって、こうした汚染水が海に流失している。
ただし全貌は不明だ。
3・漏洩した放射性物質の推定は、トリチウムで42兆ベクレルだ。これは通常の原子力発電でも年間20兆ベクレル出る物質で問題はない。
問題はストロンチウムが10兆ベクレル、セシウムが2兆ベクレルという点だ。
これらの物質は通常の運転ではほとんど出ない。
注意が必要である。

4・現在、汚染水は堤防で外洋から仕切られた湾内にとどまっている。
しかし外洋に出て海洋汚染になりかねないためモニタリングを強化している。
外洋に汚染水が漏れ出れば、それは拡散されるが量、海流の状況で汚染状況は変わる。
これが魚介類などに蓄積され、それを食べるなどの場合には、長期的には人体に影響があるだろう。

5・昨年11月に東電が取りまとめ、原子力委員会が中心となって取りまとめた原発事故収束のためのロードマップ

http://www.aec.go.jp/jicst/NC/about/kettei/121127_tyouki.pdf

で、汚染水と地下水対策も行うことを計画し、実際に対応してきた。
遮水壁はつくりつつあったが、まだ建設中で完全ではなかった。

6・昨年時点で危機的状況とされた、使用済核燃料の4号炉からの取り出しなどに、対策が集中して、後回しになった面があるようだ。

7・今後はモニタリング強化、汚染源の特定と漏れを止めること、そして流れ込む地下水を壁などで遮断することになる。

東電の破綻処理が必要--池田氏、石川氏

これらの状況を受け、池田氏は「原発事故の責任を東電に引き受けさせ、事故対策も行わせる現在の仕組みがおかしいのではないか」と指摘した。

現在は東京電力を存続させ、事故処理、賠償、そして電力の発送電事業を行わせ、原則として賠償に限って国が「原子力損害賠償機構」によって支援を行う。

しかし昨年には資金が足りなくなって、国が同機構を通じて資本注入して、事実上東電を国営化した。

しかし、この結果、「責任があいまいになった」(池田氏)。

賠償はすべて東電に請求され、そして事故対策もせねばならない。

これは働く人の士気を壊しかねない。

賠償の支払いも、過重な面がある。

さらに事故対策費が賠償する同一企業から出るために、削減されかねない危険をはらむ。

東電の賠償スキームでは、その見直しを1年以内に行うことが決定されている。

池田氏は、これを見直して、東電の破綻処理、東電に投融資した金融機関の債権放棄、事業のグッド(電力事業を行う部分)と、バッド(賠償・事故対策を行う部分)の分離をするべきと、提案した。

石川氏もそれに同意。

「このままでは、国民負担が増大しかねない。
原発の活用も含めて、事故処理と被災者・福島救済のために、東電の処理の見直しが必要だ」と指摘した。

核燃料サイクル、前提条件が変わった

議論は、核燃料サイクルに移った。
(前述の解説記事参照)

核燃料の処理には、「全量再処理」、使用済核燃料を処理せず地中に置く「直接処分」、両者の「併用」という方法がある。

ただし、いずれを選択した場合も廃棄物は最終的には地中に埋め、処分することになりそうだ。

核廃棄物の無害化には数万年が必要になるとされる。

そのために人の手を離し隔離するという考えだ。

米国では直接処分が検討されるなど、各国ごとに選択は違う。

どの国でも、高レベル放射性廃棄物は原則として自国での処理が原則となっている。

そしてフィンランド以外では、その最終処分地は西側主要国では決まっていない。

解説に示したように、日本では高速増殖炉を使うことで、エネルギーを使い続けること、核兵器の原料となるプルトニウムを持たず平和利用を内外に示すことから、全量再処理が計画された。

しかし増殖炉開発の遅れなど、その前提条件が崩れている。

霞が関の関係省庁では、2000年ごろ以降は「「核燃料サイクルはうまくいかないのではないか」という雰囲気が流れていた」と、
石川氏は指摘した。
この政策の前提となる高速増殖炉の実用化が遅々として進まない。

もんじゅが1995年にナトリウム漏れ事故を起こして稼動がそれ以来ほとんどできない。

1990年代から計画された再処理工場施設も、2000年初頭の稼動計画が遅れている。

民主党政権では12年秋、古川元久国家戦略相が主導して、「エネルギー・環境会議」が「革新的エネルギー・環境戦略」を打ち出した。

そこで「原発ゼロ」を掲げたのに、閣議決定をしないという混乱を見せた。

そこで核燃料サイクルについて、これまでの政策だった全量再処理からの再検討が盛り込まれた。

それを受けて原子力委員会も、柔軟な対応のため、全量再処理以外の選択肢を検討することを政府に勧告している。(解説参照)

撤退できない政治と行政の問題

しかし、ここで問題がある。

サンクコスト(事業投下資金)の回収問題が起こってしまうのだ。

これまで、国・電力会社は、もんじゅで1兆円、六ヶ所工場で2兆円の費用を投じた。

撤退はこの資金が無駄になる。

「政治決断できないという日本の政治、先送りという官僚機構の特徴から考えると、やめるという決断は難しいだろう」と、石川氏は指摘した。

そして六ヶ所再処理工場は今年度中の稼動がようやく行われそうな状況で、「それの状況を見極めるべき」という。

急な政策転換は制度の見直しが必要になる。

例えば、使用済核燃料は、今の段階では、再処理をすれば将来の燃料に転じるため、会計上は「資産」と見なされている。

それが、再処理をやめれば「ゴミ」になってしまう。

「どの結論を選ぶにしても準備が必要になる」(鈴木氏)。

池田氏は「もんじゅ」の失敗から、コストの点から安い直接処分も検討すべきと、述べた。

ウランの埋蔵量は、21世紀中になくなるとされた40年前の予想より伸びている。

またGEPRで紹介されたように海水ウランを取る方法も開発されている(「期待される海水からのウラン捕集研究の現状~日本の豊かな海の活用法」)。

統合型原子炉(IFR)
http://en.wikipedia.org/wiki/Integral_fast_reactor

という最新型のプルトニウムを使う高速炉も開発されている。

(池田信夫「書評・原子力2・0」)

核燃料サイクルの論拠となった40年前の前提である「ウランがなくなる」「高速増殖炉は近く開発される」が成り立たなくなる以上、再検証が必要になると、池田氏は意見を示した。

鈴木氏によれば、高速増殖炉は「50年という期間になれば可能だが、20-30年以内に実用化されそうにない」という。

ただし研究は進めるべきと、鈴木氏は強調した。

残る安全保障の議論

池田氏、石川氏は揃って、安全保障からの観点を気にした。

「余剰プルトニウムを持たない」という政策はどこまで、守らなければならないのかという疑問だ。

鈴木氏は、核テロの懸念が国際的に広がる中で、管理の厳格化は維持すべきだと述べた。

最終処分については未来への懸念が出ている。

昨年秋に日本学術会議は、「安全の確保ができるかどうか、不確実性が高いので、最終処分法が確認できるまで暫定保管」という意見を示した。

一方で別の意見もある。

水銀やヒ素などの毒物は管理されず、垂れ流されているのに、プロトニウムなどに過剰に関心を向けるのはおかしいと、池田氏は述べた。

「核廃棄物は、過剰な恐怖が人々の意識に定着して、合理的な選択が難しいのではないか」と、冷静に問題に向き合うべきことを指摘した。
(池田信夫氏の解説「放射性廃棄物についての日本学術会議報告への疑問」)

石川氏は現在の政策が、電力自由化などを進める一方で、原子力では国の関与が必要な案件が核燃料サイクルを含めてますます強まっていると述べた。

「原子力について、どのような方向を進むか、政治の意思決定による再定義が必要だ」と、提言した。

最後の視聴者アンケートでは、「現在の核燃料サイクルを進めるべきか」という質問に「はい」「いいえ」の2つを準備した。

すると「いいえ」が73%を占めた。

政策の見直しは世論の厳しい視線の点からも、必要になりそうな状況だ。


(アゴラ研究所フェロー 石井孝明)















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