福島第一原発事故の教訓は、生かされず再び原発事故が起きる…




【泉田新潟県知事が激白! 「東電まかせではまた事故が起こる」】
〈週刊朝日〉
[10/31 07:05]

東京電力柏崎刈羽原発の安全審査申請を「条件」付きで承認した泉田裕彦新潟県知事。

しかし、原子力規制委員には大きな不満があると激白する。


――原子力規制委は、汚染水問題に手間取る東電の安全体制が信頼できないと、東電の広瀬直己社長との面談を終えるまで、適合審査を延期する構えです。

規制委が作って7月に施行された原発の新基準については、どう思いますか。


欧米ではメルトダウンが起きることを前提に対策を立てています。

例えばヨーロッパでは、最新の原発にはコアキャッチャーという装置が付いていて、メルトダウン事故が起きても炉心をキャッチして冷却設備に流し込む仕組みを持っている。

アメリカでは01年の同時多発テロの後、“B5b”というテロ対策を作った。

どんなテロがあっても数時間で駆けつけて原子炉を冷却し、放射能の飛散を防ぐのです。

その点、日本の基準は不備です。


――日本の新基準には、そういう項目はありません。

今の基準はバッテリーが二重になっていて隣り合っていないかとか、機器や設備の性能に関するものばかり。

メルトダウン事故がいかに起きないようにするかという、「第二の安全神話」を作ってしまっている。

確率的に事故は起きるものなのに、いざというときに誰が危険な現場に突入するのかすら決められていない。

福島のように、事故が起きてからその場でまた「決死隊」を募るんでしょうか。

その辺りの法整備も、まったくできていません。


――原子力規制委の田中俊一委員長に面会を申し込んでいるのに、会ってくれないそうですね。

知事を「かなり個性的な発言をしている」と批判しています。

規制委に国民の命と安全と財産を本気で守るつもりがあるのか疑問です。

守っているのは、電力会社の財産ではないか。

規制委には地方自治に明るい委員が一人もおらず、断層のチームと原発設備のチームしかない。

新潟県は中越沖地震のときに原発事故との複合災害を身をもって体験しています。

渋滞で車が動かなくなって、緊急自動車もなかなか原発にたどり着けない。

そういう話を、彼らは聞こうともしないのです。


――田中委員長は、原発再稼働と住民の防災計画は「直結しない」と発言していました。

政府の中での役割として、原子力利用の安全確保に関することはすべて規制委の管轄なんです。

例えば、甲状腺の被曝を防ぐヨウ素剤の服用について薬事法の改正が必要な場合などでも、規制委は他省庁への勧告権を持っている。

原発の性能基準だけ審査して後はやりませんと言うのなら、責任回避以外の何ものでもありません。


――規制委は、自らの責任から逃げていると。

例えば福島第一原発事故のように原子炉への海水注入が必要となったとき、誰が責任を持って決断するのか。

規制委は「事業者の責任だ」と言うでしょうが、海水を注入して5千億円の原子炉をパーにする決断は、サラリーマンの現場所長にできるか疑問です。

経営者も簡単にできないでしょう。

万が一のときは安全のために国が補償します、というような制度を作るべきではないか。

だから、福島の検証と総括が必要なんです。

※週刊朝日 2013年11月8日号


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隣国、中国で天安門広場に車が突っ込み炎上すると言う事件があった。
中国政府などは、テロと断定している。

ウイグル自治区の人間による中国共産党に抗議する為のテロ行為らしいのだが、すぐ近くの国にまでテロの脅威が広まっている事は確かだ。

多数の原発を抱える日本は、テロに対して万全とは言えない。
あらゆるテロに対応出来る事も新基準に盛り込まれているが、テロを何処か遠くの国で起きている出来事と考えているのではないだろうか?

ある専門家は、原発がサイバー攻撃を受ければメルトダウンする可能性は高いと言う。

この事は、新基準に盛り込まれているのだろうか?


新基準は、原発事故を起こさない為の基準。


しかし、そんなものは、以前からあった。

以前からあったものに多少、色を付けたに過ぎない。

勿論、それらは必要な事だが、基礎的な事で、その基準が今まで甘過ぎたのだ。


新基準で重要視されている免震棟やベント。

免震棟があれば住民の被爆が防げるのか?

ベントも同じで完全に放射性物質を抑える事は出来ない。


非常用電源などは、メルトダウンが起こる前に活躍する物でメルトダウンが起こった後の措置・対応は、重要視されていない。


車で言えば、ブレーキが付いていてエアバックさえ装備されていれば事故は起きない。
万が一、事故を起こして相手がケガをしても自分は大丈夫だと言っているのと同じ事なのだ。


新基準を作った規制委員会も原発を再稼働・維持させる為の組織で住民の安全は地方自治体が考えるべきと発言している。

その事から規制委員会は安全の為と言うより電力会社を守る為に規制を行う委員会と言える。



――田中委員長は、原発再稼働と住民の防災計画は「直結しない」と発言…』

…住民の防災計画と原発再稼働を直径させると再稼働が遅れる。


原発事故を想定する避難計画は、困難を極め自治体だけで政策するには荷が重い。

その防災計画を待っていては、再稼働が大幅に遅れてしまう。

住民の安全対策は、後回しにして、まずは原発再稼働が先と言う訳だ。

電力会社を守る規制委員会だが、電力会社からの反発も多い。

活断層調査‐‐

例え活断層で廃炉に追い込まれる原子炉があったとしても、それは他の原子炉を守る為の「間引き」だ。


国も規制委員会も「福島第一原発事故を教訓に…」と言うが、教訓になっているのは、極一部、福島第一原発の全容さえ明らかになっていない。

これらの状況で二度と原発事故は起こらないと言い切れるのか!?


このままだと確実に第二の原発事故が起きるだろう。


そして、原発事故の責任は、曖昧にされ被害と負担が国民に押し付けられる。


【インタビュー:東電新支援策で国民負担増は不可避=冨山和彦氏】

ロイター
[10/28 11:09]


ダイエーやカネボウなどの再建を産業再生機構(2007年解散)でCOO(最高執行責任者)として手掛けた冨山和彦氏は、ロイターのインタビューで、東京電力に対する新しい支援策を導入することにより、税金や電気料金を通じた国民負担の増加は不可避との認識を示した。

同氏は「(現状が)東電の財政力、組織力に負荷を掛けるモデルになっているが、それが限界に来ている」と指摘した。

冨山氏は、福島第1原発事故の対応費用の出所として、
1)税金=国民、
2)料金=東電管内の利用者、
3)東電自身と株主・債権者などステークホルダー─の三者に分類。

「三者でどう負担していくのかを決めることが問題の根本だ」と述べた。

国民の納得を得るためにも、「客観的なデータを持ち寄って正直な議論をして、負担の選択肢を示した上で国民の選択に委ねるべき」と強調した。

冨山氏は現在、コンサルティング会社の経営共創基盤CEO(最高経営責任者)を務める。

「企業再建のプロ」として知られ、日本航空の再建計画策定に参加した。

経営関連などの著書も多い。

インタビューの主なやり取りは次の通り。

──(電力システム改革議論に参加した)伊藤元重・東大教授との2年前の対談で、東電の全体像が2、3年後に見えたら、処理策についてもう一度見直せばよいと指摘していた。

今はその時期にあたる。

「現状のスキームは緊急避難のもので、どこかで本格的なスキームに移行することが必要だ。
最終的にはカネがいる。
出所は、1)税金(全国民の負担)、2)電気料金(東電管内の利用者の負担)、3)東電・株主・債権者などステークホルダー、この3つしかない。

全体でどれくらいの負担であって、三者でどう負担していくのかが、根本的な決めごとになる」


──自民党の有力議員からは福島第1の分社化や廃炉庁などの意見が出ている。

破綻処理を主張する識者もいる。

「破綻処理スキームを使うとか使わないとか、『グッド東電、バッド東電』の分離、廃炉庁を作るなどの主張は、(負担を)実行するためのテクニック論だ。
どんなやり方をしても国民負担がゼロになることはない。
破綻処理で溜飲を下げるといったような、情緒論を持ち出すのも危険。
国民、利用者、東電・ステークホルダーの三者でどう分担するのかが、本質的な議論だ」


──東電から福島第1を切り離し、国内全ての原子力発電によるキャッシュフローで福島の事故対応の費用を賄うべきと主張する専門家もいる。

電気料金は多少は上がるかもしれないが、税金は不要だという。

「(原発を再稼働させれば)東電にキャッシュ創出力が増える。
それにより東電・ステークホルダーの負担が増える。
それだけのことだ。
税金と料金値上げを減らした方が美しいのだろうが、東電だけで全てが解決するという幻想は持たないほうがいい。
現行スキームは東電の財政力、組織力で頑張ってもらうという建前だが、限界に来ている」

「米スリーマイル島原発事故では(1979年の事故発生から)3年後に分担を決めた。
当時、ペンシルベニア州知事が主導して、州政府、連邦政府、電力会社自身と地域住民つまり料金で、それぞれ分担した。
民主主義に基づいて決めた」


──そうした議論を始めないといけないということか。

「そうだ。
旧国鉄の場合も、清算事業団に持っていった債務を実質的には税金で落とした。
当時の議論も、国鉄が経営改革すれば、国鉄自身のキャッシュフローで借金を返せるという欺瞞(ぎまん)で引っ張っていたが、中曽根(康弘元首相)さんのところで、『返せないものは返せない』としてある種の破綻処理をやって、返せないものは国民に負担してもらうと、正直にやった。
その政治的処方をみんな(今の政治家が)嫌がっている」


──東電の処理策と並行して原子力に関する議論が避けて通れないはずだ。

「その議論は必要だ。
原子力政策の議論は、(東電処理と)ちょっと次元が変わってしまうが関係性はある。
原発がどれだけ動くかによって、東電が生み出せるキャッシュの幅が変わる。
(放射性廃棄物の)処分場などより大きな社会的コストの問題は別だが、東電としては(原発稼働で)より大きなキャッシュフローを生み出すことが出来るので、そこは可変要因だ」

「ただ、原子力を動かすことで税金(の負担)がゼロになるような議論をすべきではないし、逆に東電を破綻させることによって税金が不要だという議論も同様だ。
観的データを持ち寄って正直な議論を国民に対して行って選択肢を提示し、どれを選ぶのがいいのか。
日本は国民主権だから、税金を使う議論は最後は国民が決めることだ」(インタビュアー:浜田健太郎、インタビューは23日に実施しました)

(浜田 健太郎 編集;田巻 一彦)


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必ず原発事故の負担は、最終的に国民が背負わされる事となる。

それなら、原発再稼働の是非を問うのは、政府でも規制委員会でも無く国民にその権利があるのではないか?


勝手に利権絡みで再稼働させられ、事故が起きれば国民が負担を背負わされるなど理不尽極まり無い!!

勿論、背負わされるのは負担ばかりでは無い。

原発から程遠い安全な場所にいる政府も規制委員会もその被害を負う事は無い。

放射能の恐怖にさらされ故郷を追われ住む場所を無くし生活基盤を奪われ先の見えない長期に渡る避難生活を余儀なくされるのは、我々国民なのだ。

これでは、原発事故の責任は国民にあり国民が原発事故に関する一切の負担を背負うべきだと言われている様なものだ。


今、日本で原発は1基も稼働していない。
貿易赤字の火力燃料も安価な燃料が仕入れ可能となるだろう。


日本は、原発無しでも事実上やっていける。
今、それを証明中なのだ。














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山本太郎議員が秋の園遊会で直接、天皇陛下に手紙を渡した。


【山本太郎議員、天皇陛下に手紙=秋の園遊会で手渡す―「原発問題伝えたかった」】

時事通信
[10/31 16:45]

東京・元赤坂の赤坂御苑で31日午後に開かれた秋の園遊会で、山本太郎参院議員(38)が天皇陛下に手紙を直接手渡した。

宮内庁によると、園遊会で出席者が陛下に直接手紙を渡すのは、極めて異例。

山本議員は同日記者会見し、経緯を説明した。

手紙は東京電力福島第1原発事故に伴う子供の被ばくや食品の安全、原発の収束作業に当たる労働者の労働環境などの現状を伝える内容。

陛下に「この手紙に実情が書いてあるので、お読みいただけませんか」と声を掛けたという。

山本議員は「国の置かれた現状を陛下に伝えたかった。
(直接手紙を渡す行為は)常識的に失礼に当たるかもしれないが、現状を伝えたいという気持ちが勝ってしまった」と述べ、「天皇の政治利用にはつながらない」と語った。

園遊会で山本議員は、出席者の列から外れた反対側から陛下に手紙を渡した。

陛下はいったん受け取り、後ろにいた川島裕侍従長にすぐに渡された。

菅義偉官房長官は同日午後の記者会見で、山本議員の行為について、「手紙を渡すことがその場にふさわしいかどうか。
常識的な線引きはあるのだろう」と述べ、不快感を示した。

山本氏は7月の参院選に「脱原発」を掲げて東京選挙区から無所属で出馬し、初当選した。

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この行為に自民党からは、「ばかやろうだ」などと批判が相次いでいると言う。

天皇陛下が手紙を読んだかは、分からない。

果たして山本太郎議員の訴えは、伝わったのだろうか…


【福島第一原発作業員の現状「違法雇用」と「過酷労働」】

ロイター
2013年10月27日

高濃度の放射線にさらされている東京電力福島第1原子力発電所の廃炉・除染現場で、作業員を蝕むもうひとつの「汚染」が進行している。

不透明な雇用契約や給料の中抜きが横行し、時には暴力団も介在する劣悪な労働環境の存在だ。

東電や大手建設会社を頂点とする雇用ピラミッドの底辺で、下請け作業員に対する不当な取り扱いは後を絶たず、除染や廃炉作業への悪影響も懸念されている。

「原発ジプシー」。
福島第1原発をはじめとする国内の原発が操業を開始した1970年代から、原発で働く末端労働者は、こんな呼び名がつくほど不当で不安定な雇用状態に置かれてきた。

電力会社の正社員ではなく、保全業務の受託会社に一時的に雇用される彼らの多くは日雇い労働者で、原発を転々としながら、生計を立てる。

賃金の未払いや労働災害のトラブルも多く、原発労働者に対する待遇改善の必要性はこれまでも声高に叫ばれてきた。

しかし、福島第1の廃炉および除染現場では、こうした数十年に及ぶ原発労働者への不当行為が改善されるどころか、より大規模に繰り返されている可能性があることが、80人余りの作業員、雇用主、行政・企業関係者にロイターが行った取材で浮かび上がってきた。

福島第1では、800程度の企業が廃炉作業などに従事し、除染作業にはさらに何百もの企業が加わるという、過去に例のない大掛かりな事故処理が続いている。

現場の下請け作業員は慢性的に不足しており、あっせん業者が生活困窮者をかき集めて人員を補充、さらに給与をピンハネするケースも少なくない。

下請け企業の多くは原発作業に携わった経験がなく、一部は反社会的勢力にも絡んでいるのが実態だ。


<不透明な雇用記録>


2012年の夏、同原発で現場作業員の放射線モニター担当として雇われた林哲哉(41)も、そうした末端労働者の一人だった。

同原発に職を求めた動機には、日々の暮らしを支えるためだけでなく、自分が持つ建設や溶接の技術を復興に役立てたいという気持ちもあったという。

しかし、福島での雇用形態は予想以上に複雑だった。

林によると、雇用契約は東電の6次下請けにあたるRH工業との間でサインしたはずだったが、現場で作業する手続きには同社も含め、6つの企業が関与していた。

さらに、当初に伝えられた仕事内容は現場から離れた放射線のモニター業務だったが、下請け会社の一つ、プラント工事会社のエイブルからは、実は放射線量が高い現場作業であることを告げられた。

エイブルは、同原発で200人程度の作業員を管理する東電の元請け会社東京エネシスの下請けだ。

「一週間経てば、(被ばくした)放射線量は半減する」、「被ばくしたとしても線量が積み上がることはない」。

現場の上司からは、こんなデタラメも耳にした。

2週間の作業を終えた後、林は自分の被ばく放射線量の記録帳をみて、雇い主がRH工業ではなく、鈴志工業とテイクワンという上位の下請け企業になっていることに気がついた。

林の主張については、両社のほか、東電、東京エネシス、エイブル、RH工業のいずれもロイターの取材にコメントはしていない。

林はこの雇用契約には違法性があったとして、仕事を辞めたあと、労組の派遣ユニオンとの連名で福島労働局に是正を求める申告書を提出した。

その中で、雇用主や雇用内容が契約と異なっているほか、複数の企業による賃金の中間搾取、社員経歴書への虚偽記載の強要、放射線管理手帳への虚偽記載などの問題点を上げている。

同労働局からの返答は来ていないという。

同年の9月、林は同原発で、あらためて鹿島の下請け会社テックに雇われ、別の仕事に就いた。

しかし、新しい仕事では、テックから支払われた1万6000円の日当のうち、ほぼ3分の1は仕事を仲介した長野県の元暴力団員を名乗る人物が受け取っていた。

「毎日あそこ(福島第1原発)では3000人の作業員が仕事をしている。
作業員がいなくなれば、(原発処理はできずに放射能が拡散し)日本人がみんな死んでしまうことにもなるだろう」。

廃炉や除染にかかわる仕事の重要性は十分に認識している、と林は語る。

しかし、現実の労働実態は、許容できるものではなかった。

「だまされて、はめられた思いだ」。

林はいま、福島での体験を厳しい口調でこう振り返る。

暴力団との関係に見切りをつけ、福島原発近くの除染現場で働き始めた五島亮(23)も、林と同じ長野の人物を通じてテックによる除染作業に加わった。

五島は14歳から関西系暴力団の地方支部に出入りし、ゆすりや借金の取り立てを続けていたが、20歳で同組織との縁を切った。

しかし、その見返りとして、毎月20万円を数カ月間取り立てられ、借金した130万円を返済するため、除染作業に職を求めたという。

だが、実際に手にすることができた給与は、雇用時に約束されていた額の半分程度だった。

仲介者による中抜きだったと五島は言う。

これについてテック側はロイターに対し、横領したのは別の従業員で、その従業員を解雇したとし、五島には未払い分の給与を支払ったと説明している。

五島は昨年12月に同社での仕事を辞めた。

テックの元請けである鹿島の広報担当者は、2人のケースについて、直接契約を交わしていないためコメントする立場にないとし、「我が社では契約先の企業に費用を払い、彼らから危険手当を払うよう指示している」と話している。


<慢性的な人手不足と緩い法規制>


こうした労働トラブルが続発する背景には、福島第1原発の廃炉や除染作業で現場労働者が不足し、なりふり構わない人員調達が行われているという実態がある。

作業現場では、雇用の発注者である東電の下に鹿島や大林組といった元請け、さらに7層を越す下請けが連なり、複雑な業務委託ピラミッドが出来上がっている。

その末端には会社登記すらない零細企業も存在する。

同原発では現在、約8300人を超す作業員が登録されているが、東電では廃炉事業を急ぐため、2015年までに少なくとも1万2000人を動員する計画を立てている。

汚染水対策として緊急性が高まっている凍土遮水壁の建設要員を含めると、その数はさらに膨れ上がる見通しだ。

「これだけの人員を導入して、果たして東電が彼らの安全を守れるのか、考える必要があるだろう」と日本原子力研究開発機構安全センターの中山真一副センター長は東電の現場管理能力に疑問を投げかける。

緊急度が増している除染や廃棄物処理を推進する法的措置として、2011年8月30日に議員立法による「放射性物質汚染対処特措法」が公布され、昨年1月1日から施行されている。

しかし、厚生労働省によると、この法律は、除染作業などを行う業者の登録や審査を義務付けておらず、誰でも一夜にして下請け業者になることが可能だ。

多くの零細企業は、原発を扱った経験がないにもかかわらず契約獲得を狙って群がるように応札し、さらに小規模な業者に作業員をかき集めるよう依頼している、と複数の業者や作業員は証言する。

今年上半期に福島労働局が除染作業を行っている388業者を立ち入り調査したところ、68%にあたる264事業者で法令違反が見つかり、是正勧告した。

違反率は昨年4月から12月まで行った前回調査の44.6%から大きく増加した。

違反の内容は割増賃金の不払い、労働条件の不明示から作業の安全管理ミスまで多岐に及んでいた。

こうしたトラブルが深刻化して労働争議になった企業の一つが、電興警備保障だ。

原発事故以前は建設現場の警備に携わっていた会社だが、福島第1原発に近い同県田村市での除染作業をめぐり、国から出ていた危険手当を支払っていなかったとして作業員25人から支払いを要求された。

今年5月に開かれた団体交渉では、同社による作業員の待遇にも批判が相次いだ。

作業現場での夕食は、ひどい時は米飯1膳にピーマン半分かイワシ1尾。

12月に従業員らを乗せた車が凍結した道路で横転した際には、監督者が従業員に作業服を脱いで離れた場所にある病院に分散して行くよう命じた。

同社は労災保険に加入しておらず、事故報告を避けたかったのだ、と作業員側はみる。

同審判で、電興警備保障の幹部は従業員側に謝罪し、「解決金」として請求額とほぼ同じ総額1600万円の支払いに応じた。

「後から考えれば、素人(の企業)が関与すべきことではなかった」。

同社幹部は、ロイターの取材に対し、除染事業に手を出したことをこう悔やんだ。

しかし、この争議のように多くの従業員が団結して雇用主を訴えるケースはほとんどない。

報復を恐れて沈黙してしまう被害者が多いからだ。



福島第一原発作業を劣悪化している背景
「原発ジプシー」の実態~②へ続く…














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…続き。


あっせん業者が借金返済を肩代わりし、その見返りに作業員を働かせる例もある。

雇われた作業員は、あっせん業者に給料を中間搾取されながら、苦情を訴えることもできず、肩代わりされた借金を返済するまで働き続けなければならない。

「訴訟を怖がっているのは、(問題作業員としての)ブラックリストに載ってしまうという心配があるからだ」。

かつて日雇い労働者として働き、現在は福島の労働者を保護する団体を運営している中村光男は、作業員たちの多くが原発で仕事する以外に職を手に出来る状況にはない、と指摘する。

作業員と企業をつなぐあっせん業務が、暴力団の資金源になる危険性もある。

福島第1の除染作業をめぐり、今年3月、山形地方裁判所は住吉会系暴力団の元幹部に対し、労働者派遣法違反(無許可派遣)の罪で執行猶予つきの有罪判決を言い渡した。

判決によると、同幹部は昨年11月から今年1月までの間に95回にわたって6人の作業員を無許可で福島県の除染現場に送り込んだ。

暴力団に対する取り締まりが厳しくなり、露天商などでの稼ぎが難しくなったのが動機だった。

「除染作業は日当が高く、もうかると思った」。

報道によると、同幹部は取り調べのなかで、こう話したという。

派遣された作業員たちの仕事は、大手建設会社の大林組が担当した除染業務の下請けだった。

ロイターの取材に対し、同社の広報担当者は、下請け業者の1社が暴力団関係者から派遣された作業員を受け入れていたとは気づいていなかったと釈明。

「下請け業者との契約では、反社会的勢力に加担しないよう条項を設けている」とし、警察や下請け企業と協力して、この問題についての認識を高めるよう努めていると話している。


<避けられない下請け依存、届かない監視の目>


末端作業員への搾取がなくならない福島第1原発の実態について、雇用ピラミッドの頂点に立つ東電はどう考えているのか。

同原発の廃炉や地域の除染に必要な時間と作業量があまりにも大きく、自社だけでは人員も専門技術も不十分で、下請けに任せるしかない、というのが同社の現状だ。

同社は下請け作業や雇用の実態まで十分に監視できていないと認める一方、下請け業者は、作業員の酷使や組織的犯罪への関わりを防ぐ措置を実施していると強調する。

あっせん業者による給料の横取りを防ぐために、雇い主と管理企業が異なるような雇用形態は禁止されているが、東電が昨年行った調査では、福島第1の作業員の約半数がそうした状況に置かれていた。

同社は元請け会社に労働規制の順守を求める一方、作業員の疑問に答えるため、弁護士が対応する窓口も設立した。

さらに、厚生労働省による労働規制の説明会を下請け業者向けに開いたほか、6月には、新しい作業員に対し、不法な雇用慣行を避けるための研修を受けるよう義務付けている。

待遇改善が進まない背景には、東電自体が金融機関と合意した総合特別事業計画の下で厳しいコストカットを要求されているという現実がある。

同社はすでに2011年の震災後に社員の賃金を20%削減した。

業務委託のコストも厳しく絞りこまれており、結果的に下請け労働者の賃金が人手不足にもかかわらず、低く抑え込まれているという現実を生んでいる。

ロイターがインタビューした福島第1の現場作業員の日当は平均で1万円前後で、一般の建設労働者の平均賃金よりはるかに低い。

賃金や雇用契約の改善のみならず、現場での作業の安全性が確保されなければ、廃炉や除染事業そのものが立ち行かなくなる懸念もある。

今年10月、作業員が淡水化装置の配管の接続部を外した際に、作業員計6名が高濃度の汚染水を浴びる事故が起きた。

8月には作業員12名が、原子炉からがれきを取り除いていた際に被ばくした。

こうした事故の続発を受け、原子力規制委員会の田中俊一委員長は、不注意な過ちを防ぐには適切な監督が重要だ、と指摘。

現時点で東電は下請け業者に作業を任せ過ぎている可能性があると述べている。

福島労働局によると、通常の業務委託は2次か3次の下請けぐらいまでだが、福島原発の廃炉や除染事業については、膨大な作業量を早急に処理すべきという社会的な要請が強く、下請け企業を大幅に増やして対応せざるを得ない。

雇用者が下請け企業や作業員をしっかりと選別できないという現状の解決が最優先課題という。

「下請け構造が悪いとはいえない。
労働者が全然足りない状況にあるということが大きな問題だ」と同局の担当者は指摘する。

「廃炉や除染事業にヤクザの関与を望む人は誰一人いないはずだ」。

(文中、敬称略)


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福島第一原発20km圏内で取り残されたペット達を保護していた時、よく原発へ向かう作業員を乗せたバスを見かけた。

「この人達は、たくさん給与をもらうのだろう…こっちも東電に保護費用を請求したいくらいだ」などと思っていたが、現実は違っていた。


賃金が安いのは、ピラミッドに立つ東電が賃金を出し渋りしているのも原因の一つだろう。

夏でも防護服を身にまとい、高線量の中で働くには、日当1万円は、安過ぎる。


危険手当て6000円が付いて1万6千円だとしても下請け~孫受け~更に下の下と中間業者が入る事は、いくら東電だったとしても分かるハズ。

末端賃金がどれくらいになるか想像くらい付くだろう。

今、東電が全総力を挙げて取り組まなければならないのは、福島第一原発の事故収束作業なのだから過酷な現場で働く作業員の待遇を考えるのは当たり前の事だ。

現場で必死になって働く作業員の賃金に群がるハイエナ達。

福島第一原発事故を金儲けの種にしている事が許せない!!

火事場泥棒と何ら変わりはない。


原発作業と反社会的勢力の繋がりは今も昔も変わらない。


「原発安全神話よもう一度」と、考えているのは、自民党や原子力ムラ以外にもいる事だろう。


原発は、アウトローにとって魅力的な存在なのだ。


オリンピック開催決定で、福島第一原発最前線で働く人達に、より過酷労働が強いられる可能性がある。


それは、安倍首相が公言してしまった事を実現させる為に……



この先、ピラミッドの頂点でもある東電が真剣に現場作業員の待遇を考えなければ何も改善されない。

改善されなければ、更なる人為的ミスに繋がる。

…のだが、当の東電と言えば、相変わらず…


【フクイチ敷地内の道路崩壊・陥没も東電は公表せず】

〈週刊朝日〉
[10/31 11:34]

東電の情報隠蔽と言われかねない事態が発覚した。

伊豆大島に甚大な被害をもたらした台風26号が東北沖を通過した今月16日、福島第一原発では土砂崩れや陥没が起きていたのだ。

だが東電はその事実を公表せず、災害から5日後、記者からの問い合わせで、ようやく明らかにした。


「崩落が起こり、道が封鎖されている」


大型台風が通り過ぎた17日、第一原発で働く複数の作業員がネット上でこうつぶやき始めた。

大熊通りと呼ばれる、原子炉1号機の北側を東西に走る構内主要道路の土手が、長さ10メートル、幅10メートルにわたって崩れ落ちたのだ。

「崩落だけではありません。
大雨の影響で別の場所にある汚染水タンク近くの道路が深さ1.2メートルも陥没したのです。
幸いけが人はいませんでしたが、2カ所とも通行止めになり、迂回しなくてはなりませんでした」(作業員)

大熊通りは作業用の車両が頻繁に行き交うメーンストリートで、原子炉建屋にアクセスする重要な通路。崩落後、崩れ落ちた土砂を取り除く作業を進めているが、10月25日現在も数百メートルにわたって通行止めが続く。

道路の陥没にしても、少し場所がずれていれば汚染水タンクが倒壊しかねない危険性があったが、東電は事実を公表せず、会見で記者からその理由を問われると、こう開き直った。


「人身災害や設備への影響がなかったため、通報基準外と判断して自治体などへの通報をしなかった」


作業員が指摘する。

「原発事故前ならともかく、いまは事情が違う。
これだけの情報を表に出さないのは明らかにまずい」

そもそも東電の対応を見ていると、大雨への備えはあまりに頼りない。

9月には台風18号の影響で汚染水タンクを囲む堰(せき)の水位が上がったことから、低濃度とはいえ放射性ストロンチウムなどで汚染された雨水を堰から海へ放出。

それから約ひと月後の今月20日の豪雨では同じく堰から汚染水が漏れ、その一部が海へ流出したとされる。

対応策として、堰にたまった雨水をポンプでくみ上げてタンクへ移送するもポンプの能力が不足。

大急ぎで能力の高いポンプを増設したが、今度は肝心の移送先が足りずに地下貯水槽を使うはめになった。

別の地下貯水槽で4月に汚染水漏れが見つかり、広瀬直己社長が今後、地下貯水槽は使わないと宣言した。

だが、すべてが後手後手に回り、トップの言葉をわずか半年で翻さざるを得ないほど、追い詰められたのである。

元東芝原子炉格納容器設計者の後藤政志氏が言う。

「大雨が降ればどうなるか推測は可能なのに、それに備えていなかったのが問題です。
津波、竜巻など自然現象を想定するのは難しいことですが、原発を動かす以上はそうしたことにも十分な対策が取られていないといけません。
いまの東電は汚染水対策ひとつとってもろくにできていない。
そんな状況で原発の再稼働などできる訳がありません」

ジャーナリスト・桐島瞬

※週刊朝日 2013年11月8日号


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東電は、柏崎刈羽原発再稼働に3200億円を投入する。

そんな金があるなら福島第一原発で働く作業員の賃金を上げてやれ!!


何かにつけ「想定外」と言い訳する東電に放射能リスクのある原発運営は無理、…と、言うより危険だ。




【東電 、原発の安全投資が十分にできない不安ある=新潟県知事】

ロイター
2013年 10月 28日 21:

新潟県の泉田裕彦知事は28日、ロイターのインタビューに応じ、東京電力 柏崎刈羽原発の再稼働問題について「立地県の立場から安全確保を最優先にしてほしいが、いまのスキームだと東電は安全性に十分な投資ができない不安がある」と述べた。

泉田知事は、現在の東電経営陣が金融機関からの融資確保やコスト低減など数多くの課題を抱えているために、安全性に専念できない点を問題視。

「体制の分割が必要ではないか。
破綻処理を行うことも選択肢の1つ」と語った。

福島第1原発の汚染水処理や廃炉、現場の作業員の処遇については「国が前面に出てやるべき。
現場の人は故郷や国を守るため高い放射線量の中でリスクを冒して作業をしている。
国家が尊敬の念をもって国家公務員、準公務員といった形できちんと処遇する必要がある」と指摘した。

東電は、柏崎刈羽原発6、7号機の再稼働に向けて、原子力規制委員会による新規制基準適合審査の申請を9月下旬に行ったが、同申請で新潟県は緊急時対応設備(フィルター付きベント設備)の安全性の保証を求めることを条件としており、それに関連して新潟県は、独自に福島事故の検証を行う方針を打ち出している。

今月末に始まる同検証について泉田知事は「タイムスケジュールがあるわけではない」と、時間軸は未定と説明した。

東電は「決して再稼働ありきではなく、安全大前提で地元を含めた関係者の理解を得ながら取り組んでいきたいと思う」(広報部)としている。


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東電は、日本で一番大きな電力会社。

その日本一がこの様な有り様と言う事は、他の電力会社は、東電以上と言えるのだろうか?

万が一、他の電力会社で原発事故が起きたら事故収束や賠償など出来ないのでは?

規制委員会の新基準は、安全・技術・対策に限り、電力会社のメンタル面は考慮されていない。

まずは、その電力会社が原発事故対応能力があるかを考えるべきだろう。

もっとも、それらを考慮すれば即原発ゼロとなるから新基準には含まないと思うが…

















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