上橋菜穂子『獣の奏者Ⅲ探求編』読んだ | これ、いいな♪

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縁があってわたしが出会ったものたちを書いています。最近は、自分の忘備録にしています。

★★★★☆(4.0点:個人的な感想)

講談社文庫2012年8月10日

2009年8月単行本刊行

ファンタジー

 

この物語は、

ⅠⅡ 当初発表された物語

ⅢⅣ 続きが描かれ、完結

Ⅴ  外伝

の構成です。

 

【あらすじ】

10年。エリンは大公からの依頼で、大量死した闘蛇を調べていた。

王獣を育て、闘蛇を調べ、

エリンはその生態の秘密を知りたいと思っていた。

王獣も闘蛇も扱えるエリンは、本人の望まぬまま、

国同士の争いの中に、引きこまれていく。

 

【感想】

前の2巻までで、この物語は一度閉じていました。

個人的には、それで終わっても満足できる物語でした。

その続編ということですが、

サブタイトルの「探究編」の通り、闘蛇の大量死の謎や、

王獣の野生種との違いなど、単純な仕組みではなく、

背景に色々な謎が隠されていました。

 

そして、大人になったエリンは、

やはり・・そう。やはり、彼女の知識や王獣との関係は、

軍事的なことに利用されていきます。悲しいけれど。

 

想像を超える王獣たちの生態と、

想像した通りのエリンが向かう、過酷な道。

心が苦しくなりますが、続きがとても楽しみです。

 

エリンはきっと、死んでしまうような気がします。

夫や家族や、自分の大切なものを守るために。

そんな悲しい道を想像してしまいます。

 

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