★★★★☆ 3.0点(個人的な好みです)
短編集。警察ものミステリィ

架空のF県警を舞台に描かれる、単編警察小説。
「沈黙のアリバイ」
「第三の時効」
「囚人のジレンマ」
「密室の抜け穴」
「ペルソナの微笑」
「モノクロームの反転」
以上6編。
どれも、長編にしてもおかしくないような内容です。
2時間ドラマを読んでいるような完成度。
(実際、2時間ドラマ化されています)
警察小説ですが、内部のことより、事件中心に書かれています。
03年の作品なのですが、
06年、文庫化されるにあたって加筆修正されています。
私は、文庫でのみ読みました。
文庫の解説によると、改稿されて、
「いちだんと密度を濃くして、対象を鋭く際立たせている」そうです。
続編も書かれているそうなので、そのうち、出版されるかもしれません。
個人的に、警察小説はそれ程好みではないのですが、
かなりクオリティの高い本ですし、
短編は、短い時間でも読めるので、結構いいですよ。
06.3発行(文庫本)
単行本は、03.2発行
集英社