★★★★☆ 4.0 (個人的な好みとして)
社会派サスペンスです。
昨日ご紹介した、東野圭吾氏の「手紙」と同じく、
犯罪の加害者の話です。
この本が出たのは、今から5年くらい前ですが、
この頃、真保裕一氏と東野圭吾氏は、
おふたりで1枚のポスターに載って宣伝されたり、
同じテーマで小説を書かれたりしていました。
(他には、誘拐がテーマの作品、等)
中道隆太は、殺意がなかったものの、人を殺してしまいました。
仮釈放になり、出直そうとするのですが、
「この男は六年前に殺人を犯しています」のビラがまかれます。
…一体、誰が?
この物語は、加害者の家族、
被害者の関係者の心情も描かれています。
テーマは重いのですが、
作家の筆力が素晴らしいので、
物語に引き込まれ、読み進めてしまいます。
読み応えがあって、考えさせられ、読後感も悪くありません。
03.5
朝日新聞社