このブログを始めたころに、人吉球磨の生活インフラについて紹介しましたが、未だに書けていない項目があるので、久しぶりに続編を書きます。

今週は、医療機関です。

地域の中核医療機関である人吉医療センターについては、ここで書いた時に、

「使い方」を含めて追々細かく紹介

と言いながら放置していて失礼しました。

正式な名称は、独立行政法人地域医療機能推進機構 人吉医療センターです。


この機構は、全国の色んな病院を束ねているのですが、前理事長は、新型コロナウイルス感染症対策専門家会議副座長としてニュースでもよく見かけた尾身茂氏です。

以前は人吉総合病院と言っていただけあって、25の診療科があります。

罹っている病気の種類や治療によっては熊本や八代の病院に行く人もいますが、人吉球磨の殆どの人は、ここを頼りにしています。

加えて、多良木町の球磨郡公立多良木病院や幾つかの私立病院には内科、外科だけでなく複数の診療科があって、入院や手術にも対応しているのですが、現時点で大まかには以下の通リであり、詳しくは、各病院のwebsiteで確認して下さい。

  • 球磨郡公立多良木病院:内・総合診療・循・呼・消・肝臓病外来・外科・緩和ケア・整・脳外・産婦・小・泌・眼・皮・歯・腎臓内科
  • 球磨病院:内・外・小・小外・整・消外・脳外・泌・耳鼻咽
  • 万江病院:内・消内・呼内・循内・リハビリ
  • 堤 病 院:内・小・リハビリ・腎臓内科・人口透析
  • 愛 生 会:内・消・循・放・呼・人工透析
  • 東 病 院:内・小・呼・リウマチ・胃腸・理学診療科

これら以外にも、整形外科、産婦人科、耳鼻咽喉科、皮膚科、眼科、泌尿器科、肛門科、精神科等を専門として入院・手術が可能な病院、掛かりつけ医的な医院・クリニックや歯科医院も沢山あります。

地域的には人吉市内の機関が一番多いものの郡部にも点在しています。
 

都市部のように町内に、或いは通勤・通学で駅に行く途中や駅ビル内で寄れるようなことはありせんが、「ポツンと一軒家」に出てきそうな地域を除いては車で最大15分程度で通院できる医療機関がありますし、山間部での急患に対してはドクターヘリが対応しています。

更には、くまもとメディカルネットワークを介して自身の医療情報を共有してくれる仕組みや休日在宅医の制度もあります。
 

なので、人吉球磨で生活して行くうえで必要な医療サービスは地元で受けることができます。

但し、診療科によっては機関の数が限られていたり、診療科を設けているものの先生が非常勤で都合が悪いときに変更が難しい、或いは通っている病院が「合わない」時に選べる他の病院が限られている場合があります。

このあたりが、選択肢が多い都市部と事情が異なるところです。

では、このような状況下で、どの医療機関を選ぶかです。

一番頼りになるのは、所謂口コミです。

それも、どちらかというとウルサ型の人の意見が私には役に立ったのですが、その結果、現在は以下の医療機関にお世話になっています。

  • 人吉医療センター:複数科や勤務先の健診での検査を共有
  • クリニック:胃腸&自治体健診→治療&各種ワクチン接種
  • 歯科医院:完全予約制度&痛くない

ただ、全ての人が簡単に情報を入手できるわけではないでしょうから、私なりの選択基準を以下にまとめます。勿論一番大事なのは先生の腕であることは間違いありませんが、こればかりは事前に確かめようがないので、あくまで目安として参考にして下さい。

  • websiteを開設
  • 設備や検査体制の完備
  • 予約システムが機能
  • 電子カルテの導入
  • 平日夕方や土曜の診療時間
  • 窓口や職員の対応

websiteを開設

診療内容、先生の専門分野、診療時間、検査、設備など基本的なことを確認します。民間の医療情報サイトでも知ることができますが、間違っている場合があります。websiteを開設していない医療機関でもシッカリしたところはあるとは思いますが、そもそも確認する方法がありませんし、「電話で直接聞いて下さい。」と言われても、夜中に体調が悪くなって朝一番で掛かる先を探せるのはwebsiteしかありません。

設備や検査体制の完備

都市部の一定以上の規模の病院だと検査~診療が内部で完結していますが、これは必ずしも一般的ではなく、設備の関係で他の病院に検査の為だけに行くことになったり、検査を外部に出しているので結果を聞きに後日出向く必要があったりしますが、人吉球磨でも同様です。

特に私のように複数の科で治療を受ける場合、例えば血液検査でも1回の採血でそれぞれの科用に分析して貰った方が楽ですし、CTやMRIを使った画像検査も遠隔画像診断で結果が直ぐ出るのなら最小限の通院で済みます。

 



予約システムが機能

患者数が多い人吉医療センターは待ち時間が多いのは止む負えませんが、例えば歯科医院は予約システムが機能している機関を選んだ方が良いことは言うまでもありません。私の身内が以前に掛かっていた歯科医院は、予約制度はあるものの実際には2-3時間待ちが発生するのが常態化しているケースがありました。

電子カルテの導入

日本全体では電子カルテの普及率は40%台(平成29年)だそうですが、私が現在人吉球磨で掛かっている医療機関は全てが導入済みです。

 

先のメディカルネットワーク経由で他の機関から私の病歴を参照して貰うことを考えるとカルテが電子化されていた方がよいことは言うまでもありませんし、クラウドへのバックアップをしていれば、2年前の豪雨災害のような時でもデータは残ります。
実際私の知人は、掛かっていた病院の紙カルテが流れてしまったために、基本的な問診や検査からやり直しだったそうです。

平日夕方や土曜の診療時間

私が以前住んでいた都市部のクリニックは19時位まで受け付けしてくれたのですが、当地では17時位で閉まってしまうところが多いです。また、土曜日に診てて貰えない機関もあるので、例えば勤め人は、通院の為に、平日に半休を取ることとなります。

窓口や職員の対応

一般の事業会社でも同様ですが、電話に出るのが遅かったり、窓口に人が並んでいるのに職員が対応を放置しているところはNGです。また、実際にあった私の経験で、検査を受ける為にベッドに横になっている時に職員同士で昨晩のプロ野球の試合の話をしていることや手書きでバラバラに業務が進められているので処方された薬の数の記録が間違っていても後で確認が難しいなんてことがあったのですが、こんなところは利用を避けましょう。